8月3日(土) 2013 J1リーグ戦 第19節
浦和 3 - 1 広島 (18:04/埼玉/42,426人)
得点者:5' 興梠慎三(浦和)、28' 原口元気(浦和)、55' 興梠慎三(浦和)、90'+3 水本裕貴(広島)
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同じスタイルで戦っているからこそ何をすれば相手が嫌がるか、浦和はそのことをよくわかっていた。
広島の佐藤寿人、高萩洋次郎、石原直樹の3人に対し、浦和は那須大亮と槙野智章と森脇良太がマンツーマンで付いた。広島と浦和のサッカーは、1トップ2シャドーにいい形でボールが入らないと機能しない。「俺らが普段やられていること、最近やられている試合展開を逆にできた」と柏木陽介が振り返ったように、浦和は自分たちがやられて困ることを相手にやって、狙い通りの展開に持ち込んだ。
浦和は普段、相手に合わせるサッカーはしない。今回の選択は広島の強さを認め、相手をリスペクトしたからこその判断だった。「それだけ広島の攻撃は怖かったので、うちの良さを少し抑えたなかでカウンターがハマった」と話す槙野は森脇とともに大好きな攻撃を自重し、相手のキーポイントとなる部分を潰すことに力を注いだ。
その戦い方を貫く上で大きかったのは、開始早々に先制点が取れたことだ。仮に広島が先手を取っていれば、浦和のゲームプランは大きく崩れていたが、FKから興梠慎三のゴールで幸先よくリードを奪えたことで、逆に広島から得意のカウンターで相手を餌食にするという選択肢を奪うことができた。実際、森保一監督は「我々が先制していたら、浦和のような戦い方ができていた。うちが構えてレッズの攻撃を受けるという、本来うちが同点やリードの状態でいい形でできる守備は展開として難しかった」と試合を振り返っている。
ただ、それでも広島はなんとかしようといろんな工夫を見せた。高萩はダイアゴナルランで左から右に動くことでマークを混乱させようとした。また、ある時間帯では石原とポジションを入れ替え、時にはサイドに流れてボールを受けようとした。佐藤も「相手がマンマークだったので、ちょっと意図的に引っ張ってやろうとサイドに行ったり、DFラインにギャップができるように動いたりした」と揺さぶりをかけた。
相手の出方を見た上でのプレーからは成熟度の高さが窺えた。リードを奪われたなか、自分たちのサッカーをやらせてもらえなくても、慌てることなく攻略の糸口を探ってきた。同じことが今の浦和にできるかどうか。ミハイロ・ペトロヴィッチ監督は「0−1、0−2とリードされても、自分たちのゲームの進め方で我慢をしながらチャンスを窺う。そういった戦い方ができる。我々はまだそこまで我慢できない」と話す。
ただ、この日の浦和には、広島の様々な揺さぶりにも一切動じない守備の強さがあった。相手がマンマークの特性を利用しようと様々な仕掛けをしてきても、マークの担当者がそれこそ“トイレまでついていく”ような執拗なチェックを敢行し、危険なところは他の選手がカバーした。
そして、守備から入るという戦い方のなかで高い存在感を示したのが柏木陽介だった。ボールを失ったら素早く守備に切り替えて奮闘。プレスバックでボールを奪い返すシーンも何度かあった。チームがボールを持てば今度は守から攻にスイッチを入れ替え、本人が「いいボールの奪い方をして、前を向いて、裏に一発でパスという形が出せた」と話したように、カウンターの起点としてチャンスに繋がるパスを何本も出した。チーム2点目の場面でも、カウンターから前線に飛び出し、興梠に好パスを送って、原口元気のゴールを誘った。
攻勢を強める広島に対し、粘り強い守備からのカウンターで対抗する浦和。試合を決定づける3点目もカウンターから生まれ、平川忠亮のクロスを興梠が「諦めないで足を伸ばしたら当たってくれた」とスピードを生かした裏への飛び込みで押し込んだ。広島も終盤にCKから1点を返したが、流れのなかで狙い通りの形を作るシーンはほとんどなかった。
浦和はこれで2連勝となったが、前節の磐田戦と今回の広島戦では同じ勝利でも意味合いが全然違う。磐田戦は「幸運もあって勝利できたような一戦」(ペトロヴィッチ監督)だったが、広島戦の白星はイメージ通りの試合運びでつかんだもの。磐田戦については反省を口にしていた選手たちも、今回は充実感を漂わせていた。
以上
2013.08.04 Reported by 神谷正明













