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【J1:第19節 湘南 vs 横浜FM】レポート:横浜FMが2度のリードを勝利に結び2位に浮上。湘南は惜敗、連勝ならず(13.08.04)

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横浜FMの先制機は開始間もなく訪れた。10分、中村俊輔のフリーキックをGKアレックス サンターナが一度は弾き返すも、これを拾った中町公祐が抑えの利いたミドルを放ち、マルキーニョスが間際でコースを変えた。横浜FMの強みであるセットプレーを契機に動いたスコアは、警戒していた湘南にとって、選手たちが問わず語りに口にしたように悔やまれる一撃だったに違いない。

それにしてもチャンスとピンチは肩を寄せ合うものだ。横浜FMの先制ゴールの直前、先にスタジアムを沸かせたのは湘南のほうだった。同じく中央の位置でフリーキックを得ると、永木亮太からのボールにウェリントンが力強くヘッドを叩く。GK榎本哲也が反応し、さらにウェリントンが自らこぼれ球に詰めるもゴールには届かない。「あそこで取られなかったことは大きい」と、マッチアップした栗原勇蔵ものちに振り返ったシーンである。

序盤にリードを許した湘南だったが、前節川崎F戦の逆転勝利で手にした経験値もあろう、ポゼッションで優位に立つ相手のパスワークに焦れることなく、また前半終盤の度重なるセットプレーにも耐えて時を待つ。相手のハイプレスに苦労しながらも弛まず縦を目指し、ウェリントンという空を制する新たな才もチームとして随所に活かした。

古林将太の仕掛けから決定機をつくり出したように、相手の攻勢の間隙を縫って虎視眈々とゴールを窺っていた湘南は、やがてその時を捉える。57分、テンポよくパスを繋ぐと、右サイドで受けたキリノがドリブルで仕掛け、一気にスピードを加速さす。流れに乗って放ったシュートはポストに嫌われたが、これに反応した梶川諒太がGKの位置を見定め冷静に逆を突いた。

試合を前に語られた梶川の言葉が思い出される。
「劣勢からでもしっかり勝ちに持っていくプレーを目指していかなければいけないとあらためて思う。自分が出た試合でなかなか勝てていないのは苦しいけど、逃げずにコツコツ積み上げていくしかない。前のポジションをやっている以上、ただリズムをつくっているだけでは成長がないし、ゴールに結びつけるところにこだわっていかなければいけない。もっとチームの力になりたい」

振り出しに戻った勝負は、しかし横浜FMがここから再び攻勢を強めていく。中村がセットプレーから狙えば、齋藤学がゴール前で仕掛け、さらに中町も古巣に詰め寄った。かたや湘南もDF陣を中心に粘り強く体を寄せ、フィニッシュまで至らせない。だがその矢先、中村のスルーパスに抜け出したマルキーニョスがファウルを誘い、自らPKを沈めて横浜FMが再びリードを奪う。

1点取られても2点取るチームを志す湘南だ。失点直後の高山薫の強烈なボレーに始まり、キリノが突破を図り、また交代出場した下村東美や岩上祐三もゴールに迫った。時計の針を巧みに進められるなか、ウェリントンが猛プレスを仕掛けてミスを誘い、梶川がループシュートを狙いもした。だが6分余りに及んだアディショナルタイムを含めてスコアは動かず。横浜FMにとっては、2位浮上とともに、4日に三回忌を迎える故松田直樹さんに捧げる勝利となった。

湘南は今季の対横浜FM3連敗を刻んだ。ただ、「最後まで気の抜けない展開」と富澤清太郎が語ったように、今節の1−2という数字の行間には間違いなく日々培ってきた姿勢の実りがあったろう。自負と自信についてふと思う。自負はこれまでの歩みに、自信はこれからの道のりに向けられるものと言えようか。まだ見ぬこれからに、しかし自負なくして自信はきっと育たない。日々脈々と紡がれるプレーオンの精神然り、曹貴裁監督が掲げる「湘南リーズン」はこの先を変わらず照らしている。なによりも結果が大事だという勝負の道理は承知のうえ、しかし胸を張れる道のりを湘南は歩んでいるのだとあらためて胸を張る。

以上

2013.08.04 Reported by 隈元大吾
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