楽しかった。
何が?すみません、唐突でしたね。要は甲府への遠征ですよ。
今回、広島の前日練習が甲府で行われたこともあり、僕も帯同して現地に前日入り。いえ、正確には前々日入りとなった。というのも、当初は午前中に広島の練習が行われる予定だった(チーム事情で午後に変更)ので、甲府には前々日入りしないと練習に間に合わないスケジュールだったのだ。
広島空港→(飛行機)→羽田空港→(レンタカー)→首都高→中央道→甲府。カメラマンをやっている嫁さんと行動を共にするため、こういう時はレンタカーの方が便利で、トータルコストも安い。
荒井由実(“松任谷由実”が、どうしてもピンと来ない僕は1962年生まれ)の名曲「中央フリーウェイ」の「右手に競馬場」というフレーズを歌いつつドライブ。隣の嫁さんに「そんなメロディだったっけ。音程が……」とバカにされても、それもまた楽しい。関東の方にとっては当たり前の情景が、西日本の僕にとっては特別な風景だ。
それは、富士山も同じ。広島が練習している場所から見えた日本一の名峰は、他の山々とは品格が違う。「この時期、こんなにきれいに見えるのは珍しい」とJ's GOAL甲府担当の松尾くんも言っていたけれど、まさに威風堂々。試合翌日、東京に戻る途中にちょっと寄り道して河口湖まで足をのばし、そこで見た富士山もまた、優美というか、それでいて威厳に満ちているというか。「富士は神様の山」と言われれば、確かに信じてしまうほどの完璧なフォルム。これほどの名峰を身近に感じることができる山梨県、そして静岡県の方々が、本当にうらやましい。「でも、でも、広島には安芸の宮島があるもんね」と強がってみたくもなったが、やはり富士山が、あらゆる意味で日本一。間違いなし。
試合内容と結果は、全く楽しくはなかった。しかし、それ以外での楽しみを、Jリーグの遠征では与えてくれる。甲府のB級グルメとして有名な鳥モツ煮の「こういうのが、いいんだよ」(井之頭五郎@孤独のグルメ風)的な美味さ。甲府駅前で見つけたトンカツ屋さんで食べたロースカツ(ヒレカツは邪道と個人的に信じています)の柔らかさと、そこで働く人たちの優しさ。ホテルの隣の焼き鳥屋さんでは、甲州地どりの雑炊とつくねに感動を重ねた(食事ばっかりの話になったが、旅の楽しみの多くは、食べることにある)。
おそらく、Jリーグにヴァンフォーレ甲府というチームがなければ、僕は一生、甲府という街に足を踏み入れることはなかっただろう。同様に、もし清水エスパルスというチームが存在しなければ、サッカースタジアムから見る富士山の豪快な美しさを感じることもなかった。大分トリニータが頑張っているからこそ、僕は本場のから揚げや日田焼きそばのおいしさを、スタジアムで堪能できたのだ。
Jリーグが日本に存在すること。それは、日本全国のスタジアムを訪ね歩く僕にとっては、日本を再発見する旅にも通じる。今回はたまたま、富士山という世界遺産を見に行ったわけですが、駅や空港、ホテルとスタジアムの往復だけでも、その街・その土地の風土や空気感、そこに住んでいる人々の気風なども感じられて、楽しいことこの上ない。今や、アウェイのスタジアムにも積極参戦するサポーターも少なくないわけで、愛するチームを追いかけることによって、サポーターもまた日本の広さ、各地方の美しさを発見する。それもまた、Jリーグの存在意義である。
とはいえ、アウェイ遠征はコストもバカにはならない。特に広島は、長距離移動が宿命。totoで遠征費用稼ぎしたいと思うのは、きっと遠征続きのサポーターも同じだろう。あー、次こそは、ドキドキする金額の「当せんメール」を頂きたいもの。そうなれば、遠征でのホテルが数ランクあがり、グリーン車やプレミアムシートでゆったりと移動できるんだけどなあ。
以上
2013.08.30 Reported by 中野和也(広島担当)
J’s GOALニュース
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