桜色の新旧エースが、C大阪の聖地、大阪長居スタジアムを舞台に顔を合わせる。J1第24節は、J1得点王争いを繰り広げる大久保嘉人(18得点、1位)と柿谷曜一朗(14得点、6位タイ)がピッチで相まみえる注目のカード。4位で勝点38のC大阪と、8位で同35の川崎Fが、夏休み最後となる8月31日(土)、上位を目指して激突する。
冒頭でも述べたとおり、どうしても見どころとなるのは、C大阪で育ったエース対決になるだろう。柿谷は、いわずとしれたC大阪育成組織生え抜きの選手。そして、大久保は国見高校から2001年にC大阪へ加入し、桜色のユニフォームで通算5シーズンの間プレー。どちらもC大阪サポーターに愛される存在である。柿谷がトップ昇格した06年にはチームメイトでもあり、2人は、よき先輩、後輩の間柄。彼らが、今回は互いのエースストライカーとして、慣れ親しんだ舞台で対峙する。
柿谷も大久保も、最前線に位置する今季、着実にゴールを積み重ねており、柿谷がゴールを決めた試合では8勝2分1敗、同じく大久保は7勝3分3敗と勝ち越している。ゴールの形も、「僕も、嘉人さんも、結構いいところにボールがこぼれてきて、それを決めている」(柿谷)と、似通ったものもある。ただし、柿谷は繊細なボールタッチが光り、大久保は球際の強さや、前節大宮戦でもみられたような豪快なミドルシュートも持ち合わせるなど、互いの異なる特長もあり、そのどちらの持ち味が今回は発揮されるかは、楽しみなところの1つだ。第11節の直接対決では大久保の2ゴールで、川崎Fがホームで2-2の引き分けに持ち込んだ。果たして今回、2人のどちらに軍配は上がるだろうか。
もちろん、彼らストライカーにボールを配球する選手の存在も忘れてはいけない。C大阪なら、テンポのいい縦パスなどで中央突破を見せるシンプリシオや、抜群の左足キックの精度を持ち合わせる扇原貴宏。川崎Fなら、チームの司令塔である中村憲剛といった選手たちも、試合の鍵を握りそうだ。特に、昨シーズン最終節、同じ長居での対戦のときは、中村に南野拓実をマンツーマンでマークにつける奇策もとったC大阪が、結局ゴールを許すなど抑え込むことができず、苦戦を強いられるケースもあった。また、C大阪のシンプリシオは前回の対戦である第11節で川崎F相手にゴールを奪い、扇原は前節仙台戦で鮮やかなミドルシュートも決めている。そのように、得点も狙える彼らのピッチでの動向も見逃せない。
さらに、古巣対決というところで、C大阪の楠神順平、横山知伸といった、前川崎Fの選手たちの活躍にも期待がかかる。横山は昨シーズン最終節で、C大阪に2ゴールをもたらし、しかも、土壇場でチームを窮地から救ってJ1残留に導く貴重な同点弾を決めたことで、鮮烈な印象を残した。今季加入した楠神については、南野が負傷欠場するなか、最近では2試合連続先発に名を連ねており、彼の卓越したドリブル、そして「思い入れがある」プロをスタートさせた川崎Fへの恩返し弾を、ここで見せたいところだろう。
チームとしての対決でも、勝点3差と拮抗しているだけに、タイトル、そして、上位3強入りに向けても、互いに負けられないところ。両者の過去の対戦では、J1では4勝4分5敗と、C大阪が1つ負け越しているが、C大阪がJ1に復帰した10年以降は、3勝4けと負けがない。ただし、C大阪のホームでは3引き分けという数字も残っている。
それでも、これ以上、首位との差を引き離されないようにするためにも、C大阪も川崎Fも欲しいのは勝利。とりわけ、C大阪は今季8分けと、勝ちきれない試合が多く、主将の藤本康太も、「引き分けはもういらない。勝ちたい気持ちをもっと出していかないといけない。引き分けで満足していてはダメ」と、1-1と引き分けた前節仙台戦後に言ったように、桜色のチームは勝利にこだわる戦いが求められる。
C大阪が今季6勝3分2敗と得意にするホームゲームで、最善の結果を得られることができるのか。それとも、川崎Fのほうが、大久保や中村らの活躍で、長居に集まるC大阪サポーターを沈黙させるのか。C大阪、川崎F、両者のスタイルは攻撃的なもの。大観衆集う舞台では、柿谷、大久保に象徴されるような華々しい攻撃サッカーの応酬を見てみたいものだ。
以上
2013.08.30 Reported by 前田敏勝
J’s GOALニュース
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