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【なでしこジャパン:アテネ展望レポート Vol.2】アテネに向けたもう一つの戦い。Lリーグでしのぎを削る「なでしこジャパン」(04.07.26)

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7月25日、Lリーグ1部第7節が各地で行われアテネオリンピックを前に、前半戦が終了した。頂上対決ともいえる、日テレ・ベレーザ vs TASAKIペルーレFCの対戦が東京の稲城中央公園総合グラウンドで行われ、結果荒川選手のゴールで1-0と日テレベレーザの勝利。

試合前、稲城中央公園総合グラウンドの最寄り駅「稲城駅」には、大きなバックを持ったベレーザの選手たちが続々集まってくる。気温は30度を超え、肌がヒリヒリするほどきつい日差しの下、スタジアムには早くから多くの観客が集まりはじめていた。両チームをあわせると10人(+バックアップ二人)の「なでしこジャパン」が顔を揃えるとあってこの日は2500人ものファンがスタジアムをおとずれ、6年ぶりのLリーグテレビ中継も行われるなど注目が集まった。そんな中、ベレーザの「なでしこジャパン」澤、小林、酒井、小野寺、荒川、バックアップメンバーの近賀、6選手のフィギュアが販売された。この日用意された120個はあっという間に完売。なでしこジャパンの人気の高さをうかがわせた。

ここまで5勝1分と負けなしのベレーザに対し、4勝1分1敗のペルーレ。ベレーザは今シーズンから、アメリカのプロリーグWUSAのアトランタビートで昨年までプレーをしていた澤選手のチームへの復帰(故障からも復帰)や、チーム力の底上げもあり、リーグが進むにつれ調子をあげてきた。一方の昨年の優勝チームとして連覇を狙うペルーレとしては今シーズンの前半戦、悔しさが残る。どうしてもここで優勝争いのライバル「ベレーザ」をたたいて後半戦に望みをかけたいところだ。

「いつもは仲間だけど、今日は敵」「この対戦だけは特別」両チームの選手、監督がこう声をそろえる、譲れない一戦。「見所は川上がいかに澤をおさえるか。激しいと思いますよ。それに二人は親友だしね」と試合前ペルーレの吉田部長が語ったとおり、ベレーザのトップ下澤選手に対応するのはペルーレの主将でボランチの川上選手、親友である二人の激しい攻防には目をみはるものがあった。

「前半は苦しんだ」というベレーザに対し、「いい感じで試合に入れた」というペルーレ、試合は終始激しい攻防が繰り広げられた。倒れこむ選手が出るたびに、「ヒヤリ」とさせられるほどの激しさ。後半27分に、ベレーザ荒川選手が左足からの豪快なシュートを決め、結果ワンチャンスをものにし1-0でベレーザが勝利した。「決めるべきところで決められなかった今シーズンの悪いところが出た試合でした」とペルーレ山本選手は振り返る。一方ベレーザ澤選手は、「前半はなんにもできなかったけど、チャンスをしっかり決められたのが大きかった」と語る。

試合後に行われたアテネ五輪激励セレモニーでは最高の笑顔を見せるベレーザに対し、涙を流すペルーレの選手たちが花束を受け取る姿があった。リーグの「1試合」以上の意味をもつこの対戦、すぐに笑顔になれるわけもないペルーレの選手たち、セレモニーを終えるとロッカールームに足早に戻り悔し涙を流した。

猛暑の中行われたLリーグのここ数試合、選手たちはこれが「アテネでの暑さ」対策になっているという手ごたえを持っている。そしてこの試合で見せたプレーの激しさがアテネへの情熱とつながっていることだろう。代表での取材を受ける時も、常にリーグのことを口にしている選手たち、ここで一区切りリーグ戦を終え、いよいよアテネだけに集中する日々が始まる。上田監督は、初戦で対戦するスウェーデンvsノルウェーの試合を視察に向かい、対戦相手の現在の詳しい情報を入手して帰国する。「なでしこジャパン」はいよいよ28日に集合、30日には国立で、昨年のW杯で破れ、涙を呑んだカナダを相手に壮行試合が行われ、最終合宿の地、オランダへと旅立っていく。

メダルへの鍵を握る初戦、8月11日のスウェーデン戦まで残された日数はもう2週間ほど…。

以上                                      

2004.07.26 Reported by 日々野真理


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