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【なでしこジャパン:アテネ展望レポート Vol.3】いよいよ国内最終調整。アテネ行きの荷物に夢を詰め込んで!(04.07.29)

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「なでしこジャパン」がいよいよアテネに向けて動き出した。国内での最終合宿が28日から始まり、二日間の練習を経て30日、昨年のワールドカップで敗れグループリーグ敗退を強いられた相手、カナダとの壮行試合を国立で行う。

Lリーグの前半戦をそれぞれのチームで終え、合宿初日のこの日、気持ちもアテネモードへと切り替わった選手たち、すっきりとした表情を見せた。集合場所にはそれぞれがアテネに向けて荷物をまとめて集合した。中には髪を切りそろえてきた選手の姿も。決勝まで進めばここからおよそ一ヶ月間の長旅となる。

曇り空ながら蒸し暑さが厳しい中、午後四時からおよそ1時間15分行われた練習では、ウォーミングアップに続き、軽くボールを使っての動き、更にはピッチを小さく使ってビブスをつけての練習が行われた。攻撃陣には監督がプレーを止めて指示を出す様子もあり、カナダ戦に向けて、さらにはその先のスウェーデン戦に向けて、具体的な指示が出された。コンディション面で万全ではない澤選手、山本選手、磯崎選手は途中から別メニューでの調整となった。

このキャンプではスウェーデンvsノルウェーの視察から帰国した上田監督からは、より具体的な指示が出される。相手の分析を終えた指揮官は自信に満ちた表情、監督自身も少し髪を短くしてこの合宿に姿を見せた。「さぁ、いよいよ」とムードが全体に漂う。100%アテネだけに集中できる時間が始まったのだ。

練習を終え、練習場の地元から、激励の言葉とカゴにいっぱい詰められたフルーツが送られ、選手たちは拍手で大喜びした。そしてこの日は特別に夜全員で「焼肉」を食べパワーをつけ、戦闘モードに勢いをつける。

いよいよメダルを目指した1ヶ月の戦いの旅が始まるなでしこジャパン。大きな荷物とともに自宅を出発した。

DFの下子鶴選手は実家から出発する際、「がんばってきー!」と両親から激励をうけ、いつもと変わらぬ様子で自宅から送り出された。「何もかも始めてのこと。アテネは未知の世界だしプレッシャー的にも環境的にも厳しい状況の中で戦わなあかん。その中でもちょっとでも楽しめるようにしたいですね」と笑顔を見せた。荷物の中には予選を突破した時にみんなでかったヤタガラスのお守りと、チームの人がフェルト地で手作りしてくれたお守りを入れ「負けない気持ちが大事だと思います!」と力強く語った。

そしてDFを統率する磯崎選手は「荷物がすごいことになっちゃって…」その量は…?「段ボール箱一つ送ったんですけど、それが自分じゃ持ち上げられないほどになってしまって宅配便の人に集荷に来てもらっちゃうほどです。で、これで済むかと思ったら…用意しているうちにさらにいつも持ってるバックがいっぱいになって(笑)どうしよう、少し送り返さなくちゃいけないかも…。」というほど。その中にはお父さんが食べやすくして用意してくれたという梅干もしっかり詰め込んだ。

その大きな荷物には、きっと一緒にたくさんの夢がつめこまれていることだろう。

以上

2004.07.28 Reported by 日々野真理
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