1月18日。湘南ベルマーレが、新入団選手・スタッフの会見を行った。

　冒頭の挨拶を行った小長谷喜久男社長は「昨年は10位とふがいない成績に終わりましたが、いいところと悪いところを真摯に分析しまして、ある意味はっきりと我々の進むべき道が見つかったんじゃないかと。そういうなかで非常に早い段階から今年の準備を進めてきました。山田監督と話をすると、本人も４位以内という声がありまして、『もう一声！』というのもあるんですが、そういう話をしています。それから常々私はよそから借りてきたレンタルの選手で戦うということに抵抗がありまして、なんとか選手を自前にしたいなというのが長年の夢でした。今年は33名選手が登録されますが全員自前の選手になったというのははじめてのことです。そういうことでは、非常に大きな期待をしております。今日、１人だけ、アマラオ選手が身の回りのことがあっておりませんが、それ以外は今日全部集まりましたのでこういう運びとなりました。今年一年よろしくお願いします」と述べている。

　社長に続いたのが山田松市監督。

「今シーズン監督として湘南ベルマーレを復活させることができる。一年間影で応援してくださる皆さんにぜひ、成果として最後喜びを分かち合えるようがんばりたいです。先ほども社長から言われましたが、Aクラス４位以内というのをひとつの目標とします。彼らにとって成長の年になることで、さらにクラブがワンステップ上がれるんじゃないかと思います。ここにそろった選手、新しく加入する選手たちは、私の要求の選手に答えられる選手だと思います。それぞれ目的がありまして、『バランス』、『バリエーションの多さ生み出すため』、そして『選手層』。一年間を乗り切るために、そして最後に皆さんで歓喜の輪を生み出せるように集まってもらった選手達です。最後に喜びを分かち合えるようがんばりたいと思います」

　と発言している。

　新加入選手の紹介は、水谷強化部長が行ったが、その際チーム編成についての考え方について説明があった。非常に長くなるが紹介しておく。

「昨シーズン、非常に厳しい結果に終わったものですから、それを検証して４つのポイントをあげて編成に臨みました。１つは競争、もう１つが得点力。そしてリーダーシップ。最後が若手の鍛錬。この４つのポイントに重点を置いて、編成をしました。

　まずは『競争』なんですが、これはすべてのポジションにおいて競争関係を作り出したいと考えました。ポジション獲得競争をすることによってチーム内に活気があふれ、常に緊張感があるトレーニング、ゲームが行われることを期待し、その結果、対戦する相手との競争に勝ち続けたいと、考えました。今年は33名で戦って行きます。多いのではないかと考える方もおられるかもしれませんが、今年はリーグ戦に臨むチームと、若手優先のチームという編成を考えています。これはまったく分けてしまうというのではなく、常に選手は入れ替わり、その中で高い競争が生まれることを期待してます。

　『得点力』に関しては、皆さんの方がよくご存知だと思いますが、昨年総得点33点と言うことで、1人の選手の得点よりも少ないんじゃないか、という危機に陥った時期もありました。そこで直線的な考え方なんですが、FWの選手を獲得するということになりました。アマラオ、佐野（裕哉）、原（拓也）という3名です。

　『リーダーシップ』ですが、平均年齢が23歳代になるということで若い選手が多数在籍しておりますし、ここに座っている新卒の選手が6名加入することになります。これらの選手に対して、プロサッカー選手としていい影響を与えられて、ピッチ上でも、特に苦しい場面で選手を、チームを引っ張ってくれることを期待して、経験豊富なアマラオと浮氣（哲郎）と、この二人と契約するに至りました。この二人がいい影響を与えて、いいプロサッカー選手に育ってくれることを期待しています。
　最後に『若手の鍛錬』ですが、昨年多くのものを失ったわけですがそれを逆にチャンスと捉え、じっくりやる時間を与えられたと考えております。すべての選手に試合に出るチャンスがあるわけですが、若手中心のチームには徹底的に鍛える時間を作り出して行きたいと考えています。サテライトリーグへの参加に加えそれ以外の試合も含めて年間50試合くらいはこなして行きたいと考えています。そしてベルマーレの目指すサッカーを身につけてほしいと思います」

　その後、新入団の各選手が1人ずつ自己紹介をおこない、目指すサッカーについてのビデオの上映と続いた。

　この日発表された選手、スタッフは以下の通り。

DF　浮氣哲郎
DF　城定信次
FW　佐野裕哉
FW　原　拓也
MF　挽地祐哉
FW　永里源気
MF　中町公祐
MF　吉井孝輔
DF　青柳雅信
DF　村山祐介
GK　植村慶一

GKコーチ
　浜口和義

サテライト監督・コーチ
　望月達也

2004.1.18 Reported by 江藤高志


以上