清水エスパルスは1月31日から2月12日まで鹿児島県国分市でキャンプを行う。
初日の1月31日は朝6時半からの早朝練習には、まだ日の出前の暗いスタジアムに照明をつけて行われた。眠い目をこすりながらの早朝練習。選手からは「体も頭もまだ起きてないよぅ」という悲鳴も聞こえてきた。逆算するとトレーニングにむけて朝5時頃に起床しなければならい、これが6日間は続くそうだ。
ホテルに戻って朝食をとったあと、間もなく9時半から午前練習が始まる。選手が到着する前のスタジアムの芝には霜がかかっていて、一面真っ白。そこに一番に現れて準備を始めたのは、昨シーズン川崎フロンターレの監督だった石崎信弘ヘッドコーチ。ホテルからジョギングをしながらやってきた。石崎コーチが準備を進めるうち、他のスタッフも到着し、太陽に照らされたグラウンドには、美しい緑の芝が現れた。
エスパルスが国分市でキャンプをするのは初めてということもあって、見学に来た地元の方からは、「どんな選手がいるのかなって思って初日から来てみたんです」と歓迎ムード。知っている選手を見つけては、「あ!写真よりも素敵!」とか、「やっぱり大きい〜」とか、楽しそうに感想を話しながら笑顔で見学をしている。
「練習でできないことは試合でもできない。このキャンプでしっかりやっていこう」とアントニーニョ監督の言葉で練習が開始。それからおよそ1時間ピッチの周りを走り続ける選手たち、顔を歪めて苦しそうに走る選手もいれば、淡々と走る選手も。時に悲鳴すら聞こえるほどのハードさだ。その後少しボールを使い、午前の練習は終了。午後は室内でのトレーニングとなった。
「厳しい練習だったけど選手の表情はいいでしょう?和気藹々としてるし。今は選手一人一人をよく知って、良いチームにしていきたい。今はお見合いの状態だけど、これが恋愛に発展して、結婚できるような・・そんな関係を作っていきたいですね。そして、このチームで優勝したい」と練習後にアントニーニョ監督は手応えをつかんだ表情。
「初日なのに、まるでキャンプ真ん中から終盤くらいの感じ。実はさ、 昨日も移動日だけの日だったのに、トレーニングやったんだよ、すごいでしょ!ほんとにきつい!!でも優勝するためにしっかりやっていきたいですね。
オフには結婚もして、もう一人じゃなく責任もあるしね、充実したシーズンにしたいな。」と市川選手。
「もう、すごすぎ。きついし、朝早いし・・・でも、去年の結果はくやしい・・というか、情けない。自分もチームもね。だからこそ今年強いチームに生まれ変わるために、今は監督を信じてこの辛いトレーニングにも耐えてがんばっていきたい。監督はキャンプの前でも、練習だけじゃなく普段の生活にもチェックを入れられる感じなので、何か変わってくるのかもしれないね、みんな。プロとして。でも、このキャンプはきっつい、ほんと。」と森岡選手。そして「あ、それからよく言われることなんだけど、三都主が抜けてアンが抜けたことで大丈夫かって、たしかに大きいけど、だからって去年があれだけ悪い成績だったわけだし、新しく入ってきた選手も期待できるし、いない選手のことをどうこう言っても仕方がないし、今のメンバーで以前のように強いチームを作るっていう思いでやっていくから、大丈夫だよ。」と笑顔で付け加えてくれた。
自分のラッキーカラーである「オレンジ」のチームにやってきた石崎ヘッドコーチ。「監督からヘッドコーチになって立場は違うけど、思いは一緒です。初めてのJ1、自分にとってもチャレンジだし、しっかり監督を支えながらしっかりやっていきたい。」
「オレンジ?そうそう、オレンジのパンツをはかなくても、もう全身オレンジじゃからいいなぁ。」と笑って話す石崎コーチ。アントニーニョ監督との二人三脚にチームからの期待はとても大きい。
今回のこのキャンプがいかにハードなものとなるのか・・この日のトレーニングを終えた選手たちは確信したと言う。今日聞こえてきた苦しみの悲鳴が、シーズンを終えて歓喜の雄叫びとなることを楽しみにしたい。
2004.2.1 Reported by 日々野真理
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