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【日本代表−マレーシア代表戦レポート】存在感を見せつけた小笠原、本山、遠藤の「黄金世代」(04.02.08)

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 小笠原満男、本山雅志(ともに鹿島)、遠藤保仁(G大阪)の「黄金世代」が確固たる存在感を示し、マレーシアに快勝したジーコジャパン。2月18日の2006年ドイツワールドカップ1次予選・オマーン戦(埼玉)に向け、まずまずの好スタートを切った。

「キリンチャレンジカップ2004」・日本代表対マレーシア代表の一戦が7日、夜19時から、カシマスタジアムに2万9530人の大観衆を集めて行われ、4−0で勝利した。

 茨城合宿では4バックと3バック、ワンボランチとダブルボランチと、さまざまな布陣を試してきた指揮官。現段階では「最良のシステム」を決めかねているようだが、この日採ったのは4−2−3−1。GK土肥洋一(FC東京)、DF(右から)山田暢久、坪井慶介(ともに浦和)、宮本恒靖(G大阪)、三都主アレサンドロ(浦和)、ボランチ・山田卓也(東京V)、遠藤、右MF・藤田俊哉(磐田)、左MF・小笠原、トップ下・本山、1トップに久保竜彦(横浜)を先発起用した。

マンツーマンで守りに来たマレーシア相手に、日本は序盤から主導権を握った。開始4分には右サイドに出た遠藤が絶妙のクロスを挙げた。中央に走りこんだ小笠原がこれを胸トラップし、左足シュートを放った。タイミング的にはまさに1点モノだったが、コースがわずかに外れ、日本は早い時間帯のゴールチャンスを逸した。

だが、このビッグチャンスが呼び水になったのだろう。先制したのは小笠原だった。前半10分、再び遠藤からボールを受けた彼は、反転してドリブルで前進し、約20mの距離からミドルシュートを突き刺したのだ。中盤でボールをキープし、リズムを作るなど、司令塔に相応しい働きをしていた男のゴールで、チームは盛り上がった。

この後も日本が一方的に攻め立てた。小笠原、本山、藤田の3人が盛んにポジションチェンジをしてスペースを作り、ここにボランチの山田卓、遠藤が飛び出す形が何度か見られた。本山が得意のドリブルでゴール前に詰め寄る場面もあった。しかしマレーシアの選手がゴール前を守ろうとカベを作ったため、前線のスペースが思うように生まれなかった。久保もボールの収まりが悪く、ポスト役としては苦しい状況が続いた。アウトサイドの攻撃参加も左一辺倒に。右サイドの山田暢と藤田がクロスしてフリースになるような創意工夫が少なかった。

この悪循環を断ち切ったのが、この日27回目の誕生日を迎えたキャプテン宮本だった。37分、右CKからの流れで小笠原が上げたクロスに呼応。見事なヘディングシュートをゴールに叩き込んだのだ。その直前にも決定機を迎えていた宮本は「もう1回来そうな予感があった。体もうまく動いた」と、代表初ゴールを素直に喜んでいた。

3点目は前半終了間際。左をえぐった三都主のクロスを本山が後ろに流し、ペナルティエリアのやや後ろに走りこんだ山田暢が豪快に右足で決めたのだ。

3−0で折り返した後半も、開始50秒で遠藤がミドルシュートを決めるなど、攻撃の手を緩めなかった。けれども時間が経つにつれて、チーム全体の運動量が激減。ピッチ上で止まっている選手が目立ちはじめた。そこでジーコ監督は、後半20分をメドに最終ライン4人を一気に交代。後半30分には藤田と石川直宏(FC東京)など、さらに4人を入れ替えた。結果として、登録メンバー19人を全員ピッチに送り出す「テスト的要素」が強くなった。加地亮(東京)が相手を抜いて上げたクロスを挙げるなど、控え組もそれぞれアピールを見せたが、追加点は奪えず、4−0のまま終了の笛が鳴った。
格下の相手にきっちり4点を取って勝ったことは1つの収穫といえる。フランスやイタリアといったサッカー大国も、大きな大会の前には実力的に差のある相手と戦い、自信をつけて本番にのぞむ。そういう意味で、マレーシア戦は合格点を与えられるだろう。

90分間ピッチに立ち続けた小笠原、本山、遠藤が、存在感を示したのは、明るい材料だ。彼らは99年ワールドユース(ナイジェリア)準優勝を経験している「黄金世代」だが、すでに海外に渡っている小野伸二(フェイエノールト)、稲本潤一(フラム)、高原直泰(ハンブルガーSV)に比べると、フル代表での実績は少ない。それでも、2002年ワールドカップ以降、彼らはJリーグや代表ゲームを通じて、グングン力をつけている。

小笠原のボールキープ力、冷静な状況判断力、シュート力は海外組に匹敵するレベルと言っていいだろう。さらに頼もしいのは、決して現状に満足しないこと。この日も「ボールを止める蹴るという部分の単純なミスが多かった」と反省の弁を忘れなかった。本山も切れ味鋭いドリブル、独特のリズムで流れを変える力を持っている。遠藤も数年前までは華奢な印象が強かったが、今はフィジカル的にも逞しくなり、攻守両面で幅広くプレーできるボランチに育ってきている。

ジーコ監督の「海外組重視」というヒエラルキーに一石を投じるためにも、彼らの頑張りには大いに期待したいものだ。

2004.2.8 Reported by 元川悦子

以上
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