今日の試合速報

開幕招待
開幕招待

チケット購入はこちら

J’s GOALニュース

一覧へ

【AFCチャンピオンズリーグ 横浜FM-プルシック・クディリ戦レポート】「つらさ」の中に勝利以上の実りを得た横浜FM(04.02.25)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2004年2月24日(火)
19:00 KICK OFF 三ツ沢競技場
横浜F・マリノス 4-0 プルシック・クディリ

横浜市三ツ沢球技場にて催されたACL第二節。城南一和と同グループの横浜FMにとっては絶対に落とすことのできない一戦である。

 プレビューでは横浜FMのこの試合に対する「つらさ」について述べさせていただいたが、やはり暑熱のインドネシアから冬の横浜へ旅行したプルシック・クディリ側にも相応の「つらさ」が存在したようである。この時期のインドネシアは気温30℃を超える日もある上に雨季。イワン・ブディアント総監督も敗因の第一として気候を上げた。ピッチに並んだ選手たちはベストオーダーではなく、ベストコンディションでもなかった。それは時間の経過と共に如実に表れていくこととなる。

 横浜FMは3−5−2の布陣。この試合に臨んだ選手達はコアなサポーターであっても、なかなか馴染みの薄い選手ばかりだろう。掲げられた横断幕に名前があった選手は数えるほどで、試合中にコールされる選手名が間違っていることもあった。そんな中、やはり経験のある選手が最終ラインに欲しかったのだろう、岡田監督は金子勇樹をバックライン中央に起用。左に尾本、右にユースの加藤(広)を置き、GKには榎本哲也。中盤はWボランチに原とユースから三浦を登用。右には同じくユースの天野を配置し、左に2年目の山瀬、トップ下には大卒ルーキーの山崎を当てた。2トップは北野と阿部で組む。対するプルシック・クディリはリベロを余らせる3−5−2の配置。エースのバミデレ・フランク・ボブは体調不良からかベンチスタートとなり、2トップはイケンワとムシカシのコンビだった。

 立ち上がり、やはり横浜FMの選手の動きは余り良くない。同じポジションで複数の選手が重なっていたり、2人でヘディングを競りに行ってしまうシーンなどが散見され、プレスの効率も上がらなかった。他方、動きが悪かったのはプルシック・クディリも同様である。根本的な体調面に難のあった方と主として精神面の問題に過ぎなかった方のどちらがより時間の経過と共に良くなるかは考えるまでもない。「今日初めて会った選手もいた」という岡田監督にとっては未知数の要素だったであろうユース組も、時間の経過に比例する形でパフォーマンスを安定させていくこととなった。

 試合前に松田から「そのユニフォームを着ている以上は年齢なんて関係ない。お前らもトップの一員なんだ」と言われて発奮していたという天野貴史などは試合を通して老獪なプレーを披露。削られて倒れるシーンが頻出し、サポーターと首脳陣を冷や冷やさせていたが、本人は「U-16代表でインドネシアみたいなチームとはやっているので、どう来るかは分かっていた。うまく飛んでかわせました」と、実の所ダメージはなかったようである。「身体負け」する場面もあったが、公式戦史上最年少出場となったボランチの三浦も堅実なプレーで奮闘。DF加藤(広)は自慢の191cmの体躯を活かして、守備だけでなく得点にも絡むことになる。岡田監督も試合後にユース組を「すばらしくひたむきだった」と語っていたが、この試合における最大の不安要素が不安要素でなくなった時、結果も必然的に決まっていたのかもしれない。

 12分、左サイドから山瀬が上げたボールをDFがクリアミス。これを北野が右足で蹴り込み、横浜FMが大きな課題であった早めの時間帯での先制点獲得に成功する。続く20分にも山瀬のFKを加藤がヘッド。これはポストを直撃したが、こぼれ球を北野が今度は左足で決めて、2−0とすることに成功。その後、35分・44分とFWイケンワに決定的なシュートを放たれるシーンがあったものの、ここは何とか凌いで前半終了を迎えた。

 ハーフタイム、岡田監督から「2−0は危ない点数だ。3点目を獲りに行け」と喝を入れられた横浜FMイレブンだったが、後半は攻め込みながらもなかなかフィニッシュまで持ち込めないというもどかしい試合展開となる。そんな状況を打ち破ったのは国士舘大学から加入したばかりの山崎雅人。20分、原のパスを中央PA手前で受けると、阿部とのワンツーリターンから一気にプルシック・クディリの守備ラインを突破。右足シュートを冷静に決めて、3−0とすることに成功した。この1点で目に見えて士気の萎えた相手に対して、横浜FMは余裕の試合運び。26分には天野の右からのクロスを北野がヘッド。ポストに当たった跳ね返りを阿部がダイビングヘッドで押し込み、4−0として試合を決めた。結局、このまま試合終了。横浜FMがACL開幕2連勝を飾ることとなった。

 横浜FMにとっては、勝ち点3を手にしたということもさることながら、チームの底上げという意味でも確かな手応えを得た試合となった。岡田監督は試合後に「A3に行っている選手にもこの試合のビデオを見せたい」と語っていたのも、その手応えの表れだろう。大量リードを奪ったことで松田直樹の「試運転」というもう一つの課題も消化することができており、横浜FMにとって実り多き火曜日となった。


2004.02.25 Reported by 川端暁彦

以上

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2025/12/21(日) 10:00 知られざる副審の日常とジャッジの裏側——Jリーグ プロフェッショナルレフェリー・西橋勲に密着