今日の試合速報

開幕招待
開幕招待

チケット購入はこちら

J’s GOALニュース

一覧へ

【2004開幕直前全28クラブ分析】横浜F・マリノス、2004年のテーマは「Jリーグ2年連続完全制覇」と「アジアタイトル獲得」!(04.03.03)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
【2004シーズンの見どころ】
まさかのJ2降格争いを演じ、最終節でようやく残留を決めた2001年、川口能活(ノアシャラン)、中村俊輔(レッジーナ)という2人のスーパースターを手放し、ゼロからのチーム再構築を強いられた2002年と、横浜F・マリノスはJリーグ発足以降、最大ともいえる変革期を経験した。日産自動車の黄金時代だった80年代から「強いマリノス」を見続け、応援してきたサポーターにとって、この2年間のチーム状態と結果は、耐え難いものがあっただろう。

しかし98年フランスワールドカップの日本代表を率いた岡田武史監督を新たに迎えた2003年、横浜FMは大きく変わった。スタッフ、選手、フロントとの対話を大事にする岡田監督は、技術・戦術・フィジカル・メンタルの細かい部分を話し合いで煮詰め、チームの骨格をしっかり作っていったのだ。

J2降格危機を嫌というほど味わったフロントも「きちんとした補強が重要」と強く認識。いち早く選手獲得しに動いた。その結果として、日本人では屈指の得点能力を持つ久保竜彦、優れたFWのマルキーニョス、究極のユーティリティプレーヤーである柳想鉄を補強。坂田大輔ら若手の大きく成長もチームを後押しし、マリノスはジュビロ磐田に続く両ステージ制覇の偉業を達成したのである。

95年以来の「Jリーグ王者」に返り咲いたチームは今、さらなる前進を目論んでいる。岡田監督は2004年のテーマとして「Jリーグ2年連続完全優勝」と「アジアタイトル獲得」の2つを挙げた。

Jリーグ優勝を狙うにしても、昨シーズンの勝ち点を上回らなければならない。それがチャンピオンチームに与えられたノルマだ。そこで今年は、マルキーニョスに代わって、より多くの得点が可能な安貞桓を補強した。指揮官は久保に20点、安貞桓に12〜13点を期待している。「2トップが確実に点を取ってくれるチーム」を作りたいのだろう。

守備の方もより失点を減らし、安定感のあるパフォーマンスを維持しなければいけない。そこでジェフ市原を退団した元日本代表・中西永輔を獲得。彼を最終ライン、あるいはボランチとして起用するメドをつけた。

もう1つの補強のポイントはアウトサイドだった。マリノスには佐藤由紀彦、ドゥトラという不動の両サイドがいるが、彼らがいつ何時ケガをするか分からない。そのためにもバックアップ選手は不可決だ。そんな事情もあって、セレッソ大阪を退団した原信生をトライアウトで獲ったという。

今年のチームにとってラッキーだったのは、こうした新戦力をシーズン開幕前に公式戦で試す機会が持てたこと。2月22日から上海で行われたA3ニッサン・チャンピオンズカップで、岡田監督はさまざまな選手、システムをテスト。初戦の城南一和(韓国=22日)戦と最終戦の上海国際(中国=28日)は4-4-2でのぞみ、2戦目の上海申花(中国=25日)戦は3-5-2で戦った。結局、勝ち点1差で優勝こそ逃したものの、久保や松田らが確実にゴールを挙げるなど、指揮官は手ごたえをつかんだようだ。

23歳以下の若手もグングン力をつけている。下部組織からの生え抜きである栗原勇蔵、北野翔をはじめ、昨年末のワールドユース(UAE)に出場した阿部祐大郎らが頭角を現しつつあるのだ。2月23日のAFCアジアチャンピオンズリーグ(ACL)、プルシック・クディリ(インドネシア)戦では、平均年齢約19歳でゲームにのぞみ、完璧なゲームで勝利を収めている。

選手層も厚くなり、複数のシステム、戦術で戦えるようになった今年の横浜FM。クラブ側は「Jリーグ王者の基盤を固める」というテーマのみならず、「世界進出の第一歩」と位置づける。各年代の代表選手を数多く抱え、それぞれがチームを離れる時間を取られるというマイナス面はあるものの、「スター軍団」が見せる質の高いサッカーは、見る者を魅了してくれるはずだ。



【新戦力・注目のキープレーヤー】

 やはり最大の注目は、清水エスパルスから獲得した安貞桓だろう。2002年日韓共催ワールドカップで大活躍した後、Jリーグへやってきて、彼は存在感を十分に発揮していた。そして今年、「さらにレベルの高い環境を求めて」横浜FM入りを果たしたのだ。

 チームに合流してからまだ1ヶ月あまりということで、周囲とのコンビネーションに不安要素もある。A3では3試合に先発したが、ゴールはなし。本人も新たな環境に慣れきっていないようだ。強化部関係者も「もうしばらく時間がかかる」と見る。それでも、自らドリブルで持ち込んでゴールを奪える安と、スケールの大きなシュートとポストプレーが武器の久保が噛み合えば、横浜FMの得点力は間違いなくアップする。

 攻撃陣で言えば、佐藤由紀彦にも期待したい。F東京から完全移籍した昨年は、マルキーニョスや久保のゴールを数多くアシスト。チームにとって欠かせない攻撃の起点に成長した。しかしチーム側としては「もう少しシュートの決定力を上げて欲しい」と要求しているという。佐藤の場合、外をえぐってクロスを上げる形が多いが、ドリブルで中に入ってシュート、あるいは奥とのポジションチェンジからシュートと、プレーのバリエーションを増やすことも必要だ。彼のスケールアップがチームの得点をさらに上げるだろう。

守備陣では、新加入の中西も興味深いが、やはり気になるのは松田直樹。昨年は負傷と原因不明の体調不良が重なり、コンスタントに高いレベルのパフォーマンスを維持することができなかった。日本代表にもたびたび招集されたが、そのたびに辞退を強いられてきた。2002年ワールドカップで「世界の奥深さ」を再認識し、さらなる飛躍を期している彼にとって、Jリーグでキッチリ仕事をすることは最優先課といえる。幸いにして、A3の上海国際戦でもゴールを上げており、今年は何か大きなことをやってくれそうだ。

さらに注目選手を挙げるとすればと、田中隼磨、栗原、北野、山瀬幸宏ら若手たちだろう。田中は2シーズンぶりの古巣復帰で、まずはレギュラー獲得から全てが始まる。栗原も状況は同じ。柳想鉄、河合竜二の負傷が癒えれば、ベンチに縛り付けられることになりかねない。若い年代にJリーグの経験を積むことのできない選手に飛躍は望めない。彼らが主力を脅かすことで、チームも一段とパワーアップするだけに、何とかポジションを奪ってほしいものだ。



【開幕時の布陣予想】





 2月のA3、ACLを通じ、4-4-2、3-5-2などさまざまなシステムを試してきた横浜FM。若手の台頭もあり、レギュラー争いは実に混沌とした状況だ。

 もちろん大胆な抜擢も考えられる。まずは3月6日のXEROXスーパーカップ、2003シーズン最終節のドラマの再演だけに、どうしても落とせない試合。岡田監督も慎重にならざるを得ない。やはり実績のある選手たちをピッチに送り出すだろう。

 GKは榎本達也で問題ない。最終ラインは松田、栗原、中澤の攻撃的3バックで行くと見られる。
問題はボランチ。昨年の新人王である那須がアテネ五輪アジア最終予選のため不在。今季から10番を背負う遠藤彰仁もケガでA3、ACLを経験できなかった。けれども遠藤の負傷は快方に向かっており、Jリーグ開幕にはギリギリ間に合う見通し。那須のポジションには、今年の大型補強の1人である中西を起用することになるだろう。

 右MFの佐藤由紀彦、左サイドのドゥトラ、トップ下の奥は昨年と変わらない。そしてFWはマルキーニョス以上の得点力が期待される安貞桓と、ここへきて一気に確実性を増している久保竜彦がコンビを組む。

 元日本代表の波戸康広、東京Vから復帰した田中隼磨、FW安永聡太郎など、控えのメンバーも充実している。ユーティリティプレーヤー・柳想鉄が復帰してくれば、さらに選手層は厚くなる。今年も横浜FMが間違いなく優勝戦線をリードする存在になるだろう。


2004.3.3 Reported by 元川 悦子

以上


□■□ゼロックス スーパーカップ特集□■□

横浜FM、鹿児島県指宿キャンプレポート

2004シーズン 開幕直前・クラブ別戦力分析レポート
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2025/12/21(日) 10:00 知られざる副審の日常とジャッジの裏側——Jリーグ プロフェッショナルレフェリー・西橋勲に密着