6月23日(水)J2 第19節 仙台 vs 山形(19:00KICKOFF/仙台)
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今節のJ2の注目は、第2ラウンドとなったみちのくダービーだ。前回の山形でのこのカードでは、山形のクラブ史上最多の20,062人を集め、両チームのこのカードにかける重要性を再認識させられた。平日開催ではあるが、仙台の主催試合となる今節の試合も大いに盛り上がるのは間違いない。理屈抜きの感情がこの試合を支配しているからだ。幾多の名勝負を生み出してきたこのダービーマッチを、簡単に占ってみよう。
まずはホームチームとなる仙台だ。J1からの降格チームということで、多少の油断もあったのかもしれないが、2度の3連敗による、開幕7試合で6敗という成績には驚かされた。当然のごとくサポーターの怒りは頂点に達したが、そんな危機的な状況を脱して調子を取り戻してきている。内容的に言えば、強さを見せつけての勝利などではないのだが、土壇場まで試合を捨てない集中力で勝ちを奪い取るという戦いを見せている。勝ちを奪い取るというスタイルは前節の横浜FC戦でも現れており、ドローで決着するかと思われた後半ロスタイムに、千葉の決勝ゴールによって勝利を手にしている。開幕戦で横浜FCに喫した4失点を考えれば、諸手を挙げて喜ぶわけにはいかないが、勝ち点3を手にできたことを素直に評価したい。また、今節は試合間隔が短くなっており、いい形で波に乗れていると想像できる。
対する山形は、調子を落とし気味の第2クールを苦しい状態で戦っている。決定機を得点に結びつけられず、それがチーム全体の守備に悪影響を及ぼして思わぬ失点を喫する、という試合が続いている。第2クールだけを見たとき、3回の無得点試合は福岡と同数であり、決して多すぎる訳ではないのだが、結果として負け試合が増えているのはチームが集中しきれていないことを意味していると言える。前節の福岡戦も、決定的なチャンスは何度か作れているのだがフィニッシュの精度を欠いて無得点に終わっており、今の悪い流れを象徴する試合となっている。
この両チームの第2クールでの対照的な結果に関しては数字からもうかがえる。仙台が第2クールで獲得した勝ち点は14点で、これは川崎Fの18点に次ぐものである。対照的に山形は、第2クールの苦戦がそのまま数字に表れており、水戸と並んで積み重ねた勝ち点はわずかに7点。これは、得失点差を考慮すれば勝ち点2にとどまる札幌、勝ち点5にとどまる湘南の上となる10位の数字である。両者の最近の流れを見れば、明らかに仙台に傾いているのだが、一つ忘れてはいけないのは、これがみちのくダービーだということである。もう一度言うが、これは理屈抜きの戦いなのである。
第1クールでのこの対戦は、お互いの立場は今回とは全く逆のものだった。にも関わらず、試合はスコアレスドローに終わっており、仙台がアウェイで意地を見せている。このみちのくダービーに関してはこんな証言もある。山形でプレーし、現在は仙台のコーチングスタッフでもある手倉森誠氏は「第1クールでのあの対戦は、お客さんの入りがすごかった。山形はホームゲームであれだけのお客さんを前にしてプレーする機会がほとんどないから、ペースが崩れたという側面があったんじゃないかな。ただ、今度の仙台スタジアムでの対戦は、山形も力を発揮してくると思う。大観衆の仙台スタジアムは見慣れた光景だし、山形は昔からアウェイでがんばれるチームなんだよ」と警戒感を表していた。実際にみちのくダービーで印象的だったのは、2001年5月3日の仙台スタジアムでの対戦だった。2点を先行された山形が、後半のロスタイムに同点に追いつくという劇的な試合で、延長戦に入ってからのオーバーヘッドでのゴールが認められていれば、山形がアウェイで大逆転するという試合だった。
仙台は一片の油断も抱いてはいけない。これまでの流れだとか、現在の調子は、この試合の行方には何の関係もないのである。山形が恐るべき集中力で、この試合に臨むのは間違いない。最高のモチベーションを維持し、全力でぶつかり合わなければ結果は悲劇的なものになるはずだ。ただ、部外者がそういった心配を抱く必要はないのかもしれない。なぜならば、これはみちのくダービーだからである。部外者があずかり知らぬ感情が、そこにはあるのだ。
2004.6.22 Reported by 江藤高志
以上
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