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【キリンカップサッカー2004:日本代表 vs セルビア・モンテネグロ代表】プレビュー:キーワードはコミュニケーション(04.07.12)

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7月13日(火) KIRIN WORLD CHALLENGE キリンカップサッカー2004 -Go for 2006-
日本代表 vs セルビア・モンテネグロ代表(20:00キックオフ/横浜国)
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 「KIRIN WORLD CHALLENGE キリンカップサッカー2004 -Go for 2006-」初戦のスロバキア戦を白星で飾った日本代表。13日には横浜国際総合競技場でセルビア・モンテネグロと対戦する。
セルビア・モンテネグロ戦は17日から開催されるアジアカップに向けた最後の調整の場となる。アテネ五輪のオーバーエイジ枠で小野、そ径部(足の付け根)の故障で中田英、左足の腓(ひ)骨骨折で稲本と中盤の主力を欠いているものの、現存の戦力で勝てることを証明し、アジアカップへの弾みとしたいところだ。

 そのキーマンとなるのが中村だ。中村は確実にたくましくなってきている。最近ではチームの核としての自覚が芽生え、苦言を呈するときにはしっかりと言い、練習中でも連携不足の選手とは話し合って、問題を解決していこうという姿勢が見えてきた。一緒にプレーする機会の少ない選手と戦うときに一番重要なのは、コミュニケーションをしっかり取ること。試合中だけでなく、練習、そして日常から積極的に意見をかわすことで連携不足を補うことにつながる。

 「2トップのどちらかが1枚、相手の最終ラインに残って1回で裏に行けるようにしたい」。大会前の合宿で玉田、鈴木の2トップに自分の考えを伝えた。その成果はスロバキア戦で出ている。鈴木の2点目の場面、「ああいうのは、いつもねらっている」と中村がコメントしたのに対し、鈴木も「振り向いた瞬間にくると思った」と述べている。また、福西の先制点についても、中村が「ねらい通りできた」と言えば、ヘッドを決めた福西も「(中村が)蹴った瞬間、くるって分かった」としている。
イメージの共有は進んでいる。しかし、セルビア・モンテネグロ戦では、もう1ステップ踏み出してもらいたい。ジーコ監督は、キリンカップ、そしてアジアカップに中村を要として臨む。その“ナカムラジャパン”で中村は存在感を示し始めている。中村の意思がチームに浸透していくことはチーム力を高める結果につながっている。だが、それだけではもの足りない。

 スロバキア戦を振り返れば、中村は攻撃の起点としてパスを散らし日本の攻撃を組み立てていたが、一方で中盤の低い位置でスルーパスをねらい過ぎる傾向があった。そのため、玉田、鈴木の2トップとの距離が長くなり、分厚い攻撃がなかなか繰り出せなかった。スロバキアは後ろに人数をかけていたものの、プレスはそれほど厳しいものではなく、中村はもっと高い位置でボールをキープしたり、前線に顔を出してミドルを放つこともできたはずだ。そのときに玉田、鈴木の2トップ、あるいは遠藤、福西など、後ろで見ている選手が中村に「前へ上がれ」と指示を送る姿勢がほしかったが、そういう場面は見受けられなかった。

 中村のイメージをほかの選手が理解し、日本はチームとして機能し始めている。あとは、チームメイト側から中村への要求が出てくれば、さらに日本は強さを増すのではないか。それが試合で出てくるようになれば、そのとき初めて、本当の意味でコミュニケーションが取れているということになる。セルビア・モンテネグロ戦をその試金石としたい。

2004.7.12 Reported by スポマガ WORLD SOCCER


以上
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