7月28日(水) 18:15キックオフ(現地時間)/重慶オリンピックスタジアム
AFCアジアカップ−中国2004 グループリーグ 日本代表 0 - 0 イラン代表
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日本はトップ通過。イランは決勝トーナメント進出。引き分けで互いに望みの叶う試合だったが、両チームの選手たちの頭にはそのような考えはなかったようだ。ともに勝ちを目指し、激しい戦いを見せた。結果は0対0。それは予定調和ではなく、「タフなゲーム」(ジーコ監督)を終えての結果だった。これで日本は引き続き重慶で準々決勝のヨルダン戦を、イランは済南に移って韓国とベスト4進出をかけて争うことになった。
日本は勝って首位通過を決めるというジーコ監督の号令のもと、スタメンはこれまで通りベストメンバー。3バックは右から田中、宮本、中澤で、右サイドには加地、左には三都主が入った。中盤は遠藤と福西のダブルボランチにトップ下の中村。前線には玉田と鈴木の2トップを据えた。一方のイランはケガの情報も流れていたダエイが1トップに入り、その下にマハダヴィキアとカリミが構える3-4-2-1のフォーメーションで臨んだ。
気温36度、湿度50%と猛暑のなか行なわれた試合は、最初から互いに攻めあう激しい展開。イランのマハダヴィキアがカリミのスルーパスに飛び出し観衆を沸かせると、日本も三都主のアーリークロスに玉田が合わせようとする。日本は前2試合と比べて高い位置からのチェックが効き、イランのカウンターを防ぐと、玉田がゴールへの積極性を見せて何度か決定機に絡む。12分に福西のミドルを引き出すと、21分にはDFと競り合いながらゴールを脅かす。「3試合で一番動けた。持ち味であるゴール前でのプレーができた」と本人がコメントしたように、イランの厳しいチェックのなか、果敢に勝負を挑んでいた。
一方、イランは日本のウィークポイントである左サイドを重点的に攻め、マハダヴィキアとカエビのコンビネーションで崩しにかかる。35分のアラビのミドルも、イランから見て右45度の位置でフリーにしたことが原因で、このときはGK川口がファインセーブを見せた。日本にとって前半最大のピンチとなった42分には、人数が揃っているのにスルーパスからマハダヴィキアにシュートを許すなど、日本の左サイドはこの試合を通して何度も攻め込まれ、改めて根本的な改善策が必要との印象を与えた。
後半に入ると、お互いの足が止まりだしたことで、日本はパスを回す時間は増えたものの、あっさりボールを奪われカウンターをくらう形が増えてしまう。途中から入った本山がフレッシュな選手らしく、起点になろうと動き回り、31分には遠藤の決定的なシュートを演出するが、まわりの動きが落ちていったことで次第に消えていってしまった。運動量が減っていったのはイランも同様で、鋭い速攻からカリミを中心にゴールをねらいにきていたが、宮本、川口ら守備陣の奮闘に阻まれると、終了時間が近付くにつれ引き分けねらいにスイッチ。それでも、少ない手数でゴールをねらう姿勢を見せていたが、最後は完全に引き、あとは日本がひたすら最終ラインでボールを回してホイッスルが吹かれるのを待つ展開となった。
2勝1分けと見事な成績で無事に首位通過を決めた日本。ただ、3試合連続同じスタメンで臨んだことで、レギュラー陣の疲れはピークに達しているようだ。「90分間は体力的にきついコンディション」とチームを統率する宮本はそう吐露している。遠藤もタイ戦後に「準々決勝あたりで疲労が出てくると思う」と語っていた。それだけに移動のない重慶に留まれたことは大きく、中2日と厳しい条件で準々決勝を迎えることになるが、それまでにできるだけしっかりとコンディションを整えてもらいたい。連覇への道のりは、まだ中盤に差し掛かったばかり。これからが本当の戦いとなってくる。
以上
2004.7.28 Reported by スポマガ WORLD SOCCER
J’s GOALニュース
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