8月1日（日）19：00キックオフ/大分ス 13,346人
国際親善試合　大分 6-1 上海申花（中国）
（得点者）
2分 マグノ　アウべス（大分）
9分 チョウ・ギョクネイ（上海）
26分 パトリック（大分）
36分 マグノ　アウべス（大分）
39分 マグノ　アウべス（大分）
63分 西山哲平（大分）
75分 西山哲平（大分）
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「トリニーター・オーレー、トリニーター・オーレー…」。試合終了のホイッスルを待たずして、勝利を確信した大分のサポーターが陣取るゴール裏から歓喜の歌声がホームスタジアムのビッグアイにこだました。1stステージ終盤から、ヤマザキナビスコカップでも勝利をものにできずにいた大分にとっては、2ヶ月半ぶりの嬉しい勝利となった。

プレシーズンマッチの相手は、2003年Cリーグの覇者である上海申花で、04年も1stステージで2位につけている実力あるチーム。今季開幕前の2月には「A3 NISSAN チャンピオンズカップ2004」で横浜FM相手に善戦、4月の「AFCチャンピオンズリーグ」磐田戦では1勝1敗の五分に持ち込んだその健闘ぶりは、まだ記憶に新しいし、このチームが相手では大分の善戦は可能だろうが、勝機を掴むには難しいというのが大方の予想だった。

ところが、いざふたを開けてみると、大分のワンサイドゲームだった。試合開始からまもない前半2分、左サイドバック根本裕一からのパスを中央にいたFWマグノアウベスが右足で直接ゴール左隅に決め先制。上海も9分、MFヨ・トウのCKにニアサイドにいたFWチョウ・ギョクネイが頭で合わせ同点とした。しかし序盤より足の止まった感があり精彩を欠いていた上海の反撃は結果的にこの1本だけにとどまった。

「リーグ中断中で、週6日のフィジカルトレーニングを試合直前にしてきたことも良くなかった」とは、上海のダイ・シュンカ総監督。Cリーグでスタメン出場している主要メンバーの半数をアジアカップや各国W杯予選で欠き、自国に比べ短い芝や初めての試合球への戸惑いもあったと敗因を分析。そのとおりに、大分の独壇場はその後も続した。初出場初得点をセットプレーからのヘディングで決めてみせたのは、FCユトレヒトから移籍してきたセンターバックのパトリック。PK1本を含むハットトリックを決めたFWマグノアウベスに、大分では初となるFW登録で復帰2戦目にスタメン出場した西山哲平の2得点の計6点を挙げ、大差で上海を下す結果となった。

「チーム全員が揃えばさらにいいパフォーマンスができるはずなので、早く全員が戻ることができるよう願っている」とは、大分のハン　ベルガー監督。1stステージ終盤、徐々に順位を下げてきた一因となっていたのが故障者の続出だったが、7月24日の清水とのナビスコカップで復帰した西山、ボランチの小森田友明、この日はベンチスタートながら今季前半戦の立役者となったFW木島良輔など、戦力の回復も進み、徐々にチームコンディションも上がってきている。

「相手のコンディションが良くなかったといえ、11〜12回あった決定機を活かせたのは良かった。中位か、それ以上を目指して、いい2ndステージにしていきたい」とパトリックも言うように、この上海とのプレシーズンマッチで2ndステージへの弾みをつけることができた大分。8月14日（土）、ホームに磐田を迎えての開幕戦でベストパフォーマンスを期待したい。

以上

2004.08.01 Reported by 江上真