8月8日（日） 2004 J2リーグ戦 第26節
大宮 1 - 0 鳥栖　（18:34／大宮／4,804人）
得点者：'85 島田裕介（大宮）
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●三浦俊也監督（大宮）：

「鳥栖のやり方というのはシーズン始めからかわっていなくて、２試合やって0-0と1-0という結果でした。
マンツーマンでしっかりとマークして、引いて守ってくるというゲームですから、われわれが1点取らない限りはもう前には出てこないということを選手に話した。要するに攻めてはこない、点が入らない限り来てはくれない、というところをどうするかということ。勝負のポイントはマンツーマンのディフェンスの中で疲れがでてくる後半かなというふうに予想していました。それで、リザーブに力のある選手をおいて、斉藤からそういう形ができたと思います。
惜しむらくは、前半チャンスがあったところで1点入れることができていれば、試合はかなり楽にいったのかなという気がします。非常に粘り強いチームですから、簡単にはいかない。今後こういう傾向はどんどん出てくると思います。内容はさておき、相手がサッカーを挑んでこない中でどうやって勝っていくかが課題になると思います」

Ｑ：斉藤選手の起用法について
「斉藤はチームの中でもトップクラスの力のある選手なんですが、彼は最後の最後に力尽きてしまう。勝てない時期は10試合で1勝。それでは昇格できない。失点が75分以降にずっとありましたから、それを改善するひとつのやりかたとして、久永を入れ、氏家を入れ、強い選手を入れていった。斉藤が入って、前半以上に変わったと思ってます。ただサブということではなくて、対戦相手の状態によって、どちらでも使える非常に貴重な選手だと思っています。
0-0で、バレーはたくさんシュートを打っていましたが、70分以降はシュートが入らなくなる予感がしました。ホームゲームでバレーがこれだけシュートが入らないので、今シーズンはホームゲームはついていないのかなと思いました」
　
Ｑ：試合のポイントは？
「具体的にやりかたというのは皆がわかっていますけど、先制点が取れるかというのがポイントですね。先制点を取れば相手が出てきますから、そこから攻めるのは簡単だと思います。その1点が取れるかというのはやはりセットプレー。それと、サイドから攻めること。背の高い選手を入れて、サイドからクロスを入れ、そのボールを拾うというのが狭いゾーンの中でのひとつ解決策です。それを見据えて島田を入れて、クロスをあげさせて森田というようなやり方を、後半の最後はできた。そこで勝負をかけたということですね」
　
Ｑ：攻め方に関しては？
「最初から引いてくる相手に対して、スピードがなくてなかなか攻められません。クロスを最初からあげて拾わせ、先制点を取る。逆に相手が攻めてきてバレーを入れてということなら、バレーの強さも生きますから、ゲームによって変えていきたいなと」
　
Ｑ：選手には負けた後の試合だが、何を言ったのか？
「メンタルな部分で日本人というのはどちらかというと負けると落ち込みますし、長くなるという傾向があります。選手には１ヶ月半くらいは負けていなかったので負けたのはやむを得ないと言った。3失点したのも今シーズン初めて。前半をリードされたのも、25試合で初めての経験。そういうこともサッカーではあり得る。負けた時にこそ、これをチャンスだと思って失敗したところを修正すると、ある程度やれる。人間というのは、逆境の時こそチャンスだと思える強いメンタルを持っているんだと、選手に話して今日送り出しました」
　
Ｑ：チームの雰囲気は？
「週の前半は重苦しい雰囲気はありましたが、トレーニングして汗をかくことによって、徐々にまた元気が出てきたなと思います。どのチームもそうですが、外国人の監督が来てよく話すのは、なんで日本人の選手は1点取られるとがっくりくるのかと。試合に負けた次の日に、まるで葬式のようにグランドに来るのかと。
サッカーは毎日続くものだし、負けたときこそ次にエネルギーを持っていかなくてはならない。その部分が日本人の弱いところですから、変えていきたいなと思っています。
負けることによって見逃されるようなミスをもう1回見直すこともできますし、逆に勝ったときこそ厳しい目で見て、負けた時こそ寛容にモチベーションを高めるということが大事だと思います」

以上