8月14日(土) 2004 J1リーグ戦 2ndステージ 第1節
鹿島 1 - 0 柏 (18:30/カシマ/21,864人)
得点者:'60 金古聖司(鹿島)
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2004年2ndステージ開幕戦。鹿島vs柏には22,000人もの観客が詰め掛けた。
相次ぐ欧州強豪チームの来日に沸き、アジアカップ、アテネ五輪などイベント盛りだくさんの7、8月にあってこの熱気。
「みんなJリーグの真剣勝負を待っていたんだ」実感させられる一戦だった。
長い中断期間中に、それぞれの方法でリニューアルの努力を重ねたこの2チーム。結果は1−0で鹿島の勝利だが、試合後の表情からはスコア以上の差が出た試合だった。
立ち上がり、立て続けに攻めたのは柏。まず、開始2分に右斜め45度の位置でフリーキックを得る。玉田が左足で蹴るも完全に枠の外。
「あの時間帯のフリーキックの数だけみれば、柏がいかに攻撃的にやろうとしたかがわかる」とトニーニョ セレーゾ監督。しかし、決定的チャンスはつくれず得点には至らない。「前半あった数度のチャンスを外したのがすべて」とコメントしたのは柏FW玉田。アジアカップでの好調をチームに持ち帰ってくれるかと期待は大きかったため、?観客のため息も大きい。
対する鹿島の代表組は、この1週間の練習を経てアジアカップの疲れを引きずらないフィット感を見せた。「疲れていても、今日のような頭脳的なポジショニングを見せてくれれば」とトニーニョ セレーゾ監督も満足の様子。2ndステージに向けて強く意識付けをしたディフェンスラインの押上げが功を奏し、また代表組の復帰もあり、前半から高い位置でボールが回る。
後半、柏・渡辺のマークのため投入されたDF岩政も、ベンチからみた前半を「1stステージよりコンパクトにチームがまとまっている分、いい感じでボールも回るし、支配感はとてもあった。(中田)浩二さんの完全復活のおかげで、うしろからも追い越せる」と語る。
そして、得点はその代表組の1人、小笠原から。後半15分。左サイドで得たFKから小笠原の右足が炸裂。「誰かが突っ込んでくれれば」との思いで振り抜いたが、それに頭で合わせた決勝点の金古も「僕は、かすっただけって感じです」とコメント。イメージはぴったりだ。柏DF近藤直も「鈴木さんより小笠原さんがいやだった。2列目から飛び出すし、キープできるし…」とため息混じりに振り返る。
鹿島の課題は、押し上げによって生じるスペースへ抜けられるリスク。GK小澤は「それでも、DFラインは高く保ちたいという意識で連携をとっている」と自分たちのウィークポイントを理解しつつ試合に臨んでいる。
DF金古も「裏に抜けられるシーンもあったが、これから修正していきたい」と前向きコメント。疲れのたまっている代表組と、それでもフィットしていけるという収穫を得て、ゲーム中の反省点も確認。もちろん勝ち点3も手に入れ、明るい表情でバスに乗り込んだ鹿島イレブンだった。
対称的に、柏の選手はみながっくり肩を落としバスに乗り込んだ。早野監督就任以来「単純な走りではないが、3対3など走りを盛り込んだボールトレーニングがきつかった」と近藤直がいう、きついフィジカル系トレーニングをこなしてきた。それだけに強豪・鹿島相手の敗戦であれどもがっくりだ。「体のキレ、実力ともによくなかった」と完敗を認める玉田。「負けたからすべてよくない試合だ」とMFホベルト。しかし、練習がきつかったとコメントした近藤直はこう続けた。「強くならなきゃいけない順位ですし、少しずつがんばります」
明るさをもった若手主体のチームだけに、1stステージと同じ順位で終わってほしくない。
スコア以上に試合後の表情が如実に語るリニューアルの途中経過。しかし、この先は1回限りのイベントではなく、4か月も続く日常の戦いが待っている。どちらも1stステージの失敗を忘れず、しかしまっすぐに前をみて勝利をつかんでほしい。
以上
2004.08.15 Reported by 了戒美子
J’s GOALニュース
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