9月12日(日) 2004 J1リーグ戦 2ndステージ 第4節
新潟 0 - 0 名古屋 (19:04/新潟ス/40,055人)
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新潟はまたしてもホーム初勝利を逃した。両チームあわせてイエローカード8枚の激闘。新潟はオゼアスがイエロー2枚で後半に退場し、数的不利に立たされた。それでも名古屋の強力FWにゴールを割らせなかった。そのベースには5ヶ月ぶりにスタメンに復帰したディフェンスのかなめ、丸山良明の堅実なプレーがあった。
ひときわ大きなコールが起きた。試合後、新潟のメンバーがゴール裏にあいさつに訪れた時だ。コールを受けた主は丸山。右手を挙げながら歓声にこたえる。「久しぶりですね。こういう感覚は」。ホーム初勝利は逃したが、丸山自身は確かな手ごたえをつかんだ。
4月に左ひざの靭帯を損傷した。以後、リハビリを重ね、前節の神戸戦の後半に途中出場。ピッチに立ったのはファーストステージ第6節の市原戦以来だった。ホームでのスタメンはファーストステージ第4節、4月10日の横浜FM戦以来。5ヶ月以上も4万人の大観衆の前から姿を消していた。この日は溜め込んでいた力をスムーズに形にした。
ポジションは3バックの右ストッパー。リベロの秋葉忠宏、左の松尾直人と巧みにカバーしあい、相手にゴール前で決定的な仕事はさせなかった。「名古屋との試合は僕自身は今季初めて。でも、故障しているときもチームが対戦しているのは見ているし、シミュレーションはできていた」。試合から遠ざかっている間、ホームゲームはスタンドから観戦し、必ずメモを取っていた。ディフェンス陣とも綿密に確認しあっていた。準備をしてきたことはきっちりと披露した。
特にマークすることになっていたマルケスに対しては、それがはっきりしていた。間合いをうまく取って、体をゴールに向けさせない。じっくりとプレッシャーをかけて横にしか走れないようにコントロールした。「体を反転させるのがうまい選手。安易に飛び込まないように意識した」。最も嫌な相手を封じることで、復活をアピール。それがディフェンスを引き締めることにもなった。
当初、故障は全治2ヶ月と診断されていた。実際は完治までその倍以上かかった。焦りがなかったわけではない。それ以上に「やれることをきっちりやる」という意志の方が強かった。リハビリ中、海外のチームの試合をビデオで見て研究した。治療以外に体のケアの方法を学ぶため、独自で講習を受けたりもした。「復帰するのは最低ライン。故障前より少しでもレベルアップして戻りたかった」。自分を高めることで「チームに新しい風を吹き込む」(丸山)ことが目的でもあった。
新潟の無失点試合はファーストステージ第12節の大分戦以来で今季3試合目。セカンドステージは第3節までで、リーグワーストの合計8失点。簡単に裏を取られるパターンやイージーミスからの失点が目立った。丸山の堅実のプレーが課題の解消につながることを、この試合が示した。「このくらいのディフェンスは普通にできる。個人とグループの対応がしっかりできていたから」。反町監督の言葉には安堵感がにじむ。
守備の堅実さは名古屋も負けてはいなかった。新潟のカウンターに対して、ゴール前では体を張ってディフェンス。オゼアス、ファビーニョ、エジミウシンのことはしつこく囲んで自由にさせない。ミドルやきわどいコースのシュートはGK楢崎正剛が落ちついてセーブ。「うちのディフェンスが慌てずに仕事をしていた」。ネルシーニョ監督はアウエーでの勝ち点1のゲットに及第点を出した。
最低限の勝ち点を得たのは新潟も同じ。それ以上に丸山の復活と守備の安定は収穫だった。「ゼロで終われたことはよかったと思う」と丸山。同時に「勝てなかったことには変わりない。これからですよ」。安心はした。だが、もちろん満足はしていない。
以上
2004.09.12 Reported by 斎藤慎一郎
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