9月23日(木) 2004 J2リーグ戦 第35節
鳥栖 0 - 0 湘南 (13:01/鳥栖/2,615人)
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この日の鳥栖、松本監督の狙いはハッキリしていた。
湘南のフラットに並ぶ4バックの背後のスペースを突いて得点を挙げることだった。相手のフォーメーションに合わせた戦術もチームでこなせるようになったと自信を持って会見で応えてくれた。第4クールに入って「今季は全チームから少なくとも1勝を挙げる」と目標をあげて選手のモチベーションを上げた。だからこそ勝ちたかったに違いない。勝利こそ昨シーズンの苦杯を忘れさせ、選手にプロとしての自信を復活させることだと一番良く知っている監督であり、選手もそう信じている。この事は試合開始直後から見て取れた。
湘南は上田監督就任後2試合目となり、『しっかりとした組織と個性を活かす』チーム作りを掲げ戦ってきているが、その2試合とも主力選手が出場停止で、まだ結果が出ていない。この2チームの今季の対戦成績は、湘南の1勝2分けと勝っている。
立ち上がりから鳥栖は、新加入のボランチ落合正幸の攻守に献身的な働きで中盤を落ち着かせ、ボールを支配した。DF・MFでボールをまわしながら、出しどころを捜し続けた。チャンスと見ては、中盤から本橋卓巳が駆け上がって行った。
しかし、湘南も自分たちの戦い方を知っている。フラットに並んだ4枚のDFは、センターの浮氣哲郎・白井博幸を中心にラインの上げ下げを行い、簡単に鳥栖FW陣に飛び込ませない。数少ない鳥栖のフィニッシュは、白井博幸がことごとく潰していた。
前半、鳥栖が放ったシュートは5本。ことごとく湘南GK鈴木正人の正面を突いた。スタジアムが沸いたのは、18分過ぎに得たゴール前20メートルのFK。キッカーは、今年松商学園から入団した高橋義希。わずかにゴールを逸れはしたが、同じようなチャンスが30分過ぎにもあった。
後半は転じて湘南がペースをつかむ。前半途中から金根哲に代わって投入された佐野祐哉がFKで積極的にゴールを狙うが、得点は奪えない。この日、3バックを引いた鳥栖DF陣が、GKシュナイダー潤之介を中心によく守っていた。
そして最大の見せ場が後半39分鳥栖に訪れた。相手ボールをインターセプトした竹村栄哉がドリブルで駆け上がり、逆サイドで待っていた小井手翔太にピンポイントでボールを渡した。後半途中から右サイドに投入された小井手にとっては千載一遇とも言えるシーン。落ち着いてトラップした後、GKとの1対1で狙いすましたゴール右へのシュートは無情にもポストをたたいてゴールラインを割ってしまった。一瞬のため息はスタンドに詰め掛けた約3,000人のサポーターのすぐさま熱い声援に変わっていった。
見どころは少ないゲームではあったが、両監督ともチーム戦術・構成には手ごたえを掴んだようである。特に鳥栖はチーム存続に揺れるお家事情がある。スコアレスドローでも、松本監督は「中盤の構成も前線の受けもできてきた。チームとして確実に成長している」と自信を見せている。選手も口々に同様のことを答えている。残り9試合中、ホームでの5試合には絶対的な自信を見せる。
次節までは中二日と時間はないが、監督・選手が一丸となってモチベーションを維持している今の状態ならば、おのずと結果が付いてくると期待を抱かせる内容だった。今だからこそ結果を・・・。選手をはじめ監督・スタッフとともにサポーターも望んでいる第4クールでの勝ち点3。次節山形戦であげてくれることを期待したい。
以上
2004.09.24 Reported by サカクラ ゲン
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