第83回全国高校サッカー選手権大会 準々決勝
2005年1月5日(水)
・三ツ沢開催分試合スケジュール
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いよいよ聖地、国立をかけた準々決勝が明日に迫った。三ツ沢球技場では、高校サッカー界をリードする国見(長崎)、市立船橋(千葉)が勢いにのった盛岡商業(岩手)と鵬翔(宮崎)と対戦する。
第一試合は国見−盛岡商業。
国見は初戦こそ5-0と圧勝したが、続く3回戦では藤枝東(静岡)に大苦戦。得点を奪えずPK戦で辛くも勝利を収めた。だが、劣勢となっても、決して相手に合わせるのではなく、国見のサッカーを貫く姿勢はやはり光っていた。そして、このチームの最大の特徴とも言えるチーム力が、勝負所で発揮されている。それが、初戦では城後寿(3年)、藤枝東戦ではGKの原田和明が日替わりでヒーローとなったことが、その証明。昨年のようにスター選手はいないが誰がスターになるか分からない魅力は、国見を相手にするチームにとって恐怖心にも似た感情さえ与えそうだ。
さて準決勝は、誰がヒーローとなるか。期待はやはり、10番渡邉千真(3年)。得点こそ1得点だが、卓越したテクニックとスピード、状況判断は高校生の域を超えている。そろそろ爆発していい頃だろう。渡邉千も気合は十分のようだ。「調子は悪くないです」。
対するのはベスト8を目標に掲げていた盛岡商業。エース福士則文(3年)を中心に攻撃力が爆発。1回戦からこれまでの3試合で7得点を奪ってきた。頼れるエース福士は毎試合1得点を挙げている。その影に隠れているがMF田中大介(2年)やFW高橋大(2年)が好調で、福士がうまくサポートしながらも攻撃的なチームの快進撃を支えている。夢の国立をかけた一戦は、国見が相手だが、これまでどおり攻撃サッカーを貫けるか、楽しみなところだ。
続いての2回戦は、どちらも優勝候補の呼び声が高い鵬翔(宮崎)―市立船橋(千葉)。
鵬翔のこれまでの戦いを振り返ると、初戦では矢板中央にリードされながらも追いつき、ロスタイムに逆転ゴールを奪った。3回戦でも広島観音に1-0と、接戦を制してベスト8入り。その中でもやはり注目は興梠慎三(3年)。矢板戦ではPKをはずす場面もあったが、逆転ゴールを決めて見せるのは、エースとしてのプライドだろう。広島観音戦でも前半27分にあげた貴重な先制点が決勝ゴールとなった。市立船橋を倒して悲願の国立へ進むことができるのか、興梠のゴールが鵬翔をベスト4へ導く。
鵬翔を迎え撃つのは市立船橋。最大の山といわれる初戦の東福岡(福岡)戦に続き、3回戦の青森山田戦でも後半35分まで得点を奪えず、苦しい展開が続いている。しかし、渡邉広大(3年)を中心にした堅守は健在。劣勢となっても、奪われない強さで5度目の全国制覇をにらんでいる。そこで注目はやはりどう得点を奪うか。特に高さに強さを発揮するセットプレーは要注意。190センチのFW榎本健太郎や180センチの渡邉をターゲットに確実に狙いを定めてくる。攻撃センスに長ける鵬翔相手に守備をしっかり固め、得点を与えずに、逆にどう奪うか。勝敗の行方はこのあたりにありそう。攻撃的な鵬翔に守備的な市立船橋。どのようなゲームとなるかこちらも目が離せない。
以上
2005.1.4 Reported by 青柳舞子
J’s GOALニュース
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