第83回全国高校サッカー選手権大会 3回戦
2005年1月3日
盛岡商 3 - 1 津工
得点者:1分高橋(盛岡商)、7分鈴木(津工)、29分山崎(盛岡商)、67分福士(盛岡商)
鵬翔 1 - 0 広島観音
得点者:27分興梠(鵬翔)
−大会トーナメント表はこちら−
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強風の中で行われた盛岡商業と津工業の対戦は最後まで観客の目を引き付ける好ゲームとなった。試合は開始直後の1分、盛岡商業・高橋(2年)のゴールで幕を開けたが、主導権を握ったのは、むしろ津工業。4-2-3-1のシステムから、1トップの菊池(3年)が前線を動き回ってボールを引き出すと、開いたスペースへ両ワイドの岩崎(3年)、鈴木(3年)が走りこみ、2列目からは加藤(3年)が裏へ飛び出していく。そして7分、鈴木がゴールネットを揺らして早くも同点に追いついた。
津工業はとにかくよく繋ぎ、よく走る。ロングボールを蹴らずに最終ラインからでもショートパスを繋ぎ、スピーディなバス交換と巧みなドリブルから攻め上がるスタイルで独特のリズムを刻む。フラットなラインを敷いて4-4-2のオーソドックスなスタイルで試合を組み立てる盛岡商業とは対極にあるチームだ。しかし、盛岡商業も慌てない。風下に立たされながらも、高い最終ラインを巧みにコントロールして堅い守りで津工業の攻撃を凌いでいく。
盛岡商業が主導権を奪い返したのは25分を過ぎた辺りから。高い位置からプレッシャーをかけて津工業のパスワークを寸断。奪ったボールを前線に当てて、落としたボールをボランチが左右に捌いてオープン攻撃を繰り返す。そして29分、中央を駆け上がった山崎(3年)がクロスボールにダイレクトで合わせて勝ち越しゴールをゲット。その後もコンパクトなゾーンの中に津工業を封じ込めて試合を有利に進めていく。
しかし、津工業は後半10分過ぎから盛岡商業の高いラインの両サイドへボールを集め、再び激しく攻め上がる。勝負は次の1点、ここからは一進一退の攻防が続く。そんな試合に終止符を打ったのは盛岡商業の福士(3年)。ロングボールがルーズになったところへ巧みに身体を入れて右足を一閃。ドンというボールを叩く音に続いてゴールネットが大きく揺れた。目標のベスト4まて後1勝。盛岡商業は準々決勝で国見と対戦する。
三ツ沢で行われた第2試合には、今大会No.1FWの呼び声の高い興梠(3年)を擁する鵬翔が登場。初出場の広島観音と対戦した。鵬翔はダブルボランチを置く4-4-2、広島観音は興梠に田中(2年)をマンマークにつける4-2-3-1の布陣で試合に臨む。立ち上がりは互いに相手の様子を確かめるような試合展開。積極的に攻めるでもなく、引いて守りを固めるでもなく、ゆったりとしたペースで試合が進んでいく。
試合が動いたのは27分。混戦の中から木村(3年)がボールを奪うと、乱れた広島観音の最終ラインの裏へ興梠がスルスルと抜け出した。その興梠へ抜群のタイミングで木村からのラストパスが渡る。最後は興梠がGKとの1対1の場面から落ち着き払ってゴールを決めた。この時間まで、ほとんど仕事らしい仕事をしていなかった興梠だが、一瞬の隙を確実にゴールという結果に結びつけるあたりは、さすがと言うべきだろう。
しかし、ゲーム自体はゆったりとした大味な展開は変わらないまま。ともにボールを繋いで攻める意識はあるのだが、両チームの中盤の守備意識が高く、後1本のパスがつながらない。鵬翔は木村が積極的にスペースに飛び出し、広島観音はサイドにボールを集めて膠着状態の打開を図ったが、互いにチャンスを作ることが出来ずに時間が経過していった。
そんな試合も残り10分となったところで動き出した。広島観音が松水(3年)を起点にして徹底してサイドにボールを集めて鵬翔ゴールに襲い掛かかったのだ。セカンドボールを拾って分厚い攻撃を仕掛け広島観音は、29分、33分、そして終了間際の38分にも決定的な形を作り出した。しかし、最後の一歩が届かない。そして、2分のロスタイムを終えて試合終了のホイッスルが三ツ沢球技場に響き渡った。ベスト8に進んだ鵬翔の次の相手は市立船橋。市立船橋の堅い守りをどう崩すのかに注目が集まる。
昨年の3回戦と同一カードとなったのが青森山田と市立船橋の対戦。ともに優勝を狙える力のある両チームが市原臨海競技場でぶつかり合った。「攻撃」の青森山田と「守備」の市立船橋の対戦は、予想通り1点を争う一進一退の白熱したゲーム。結局、35分にセットプレーから1点を奪った市立船橋が、終盤の青森山田の攻撃を制してベスト8に勝ち名乗りを挙げた。しっかりと守って少ないチャンスをものにする市立船橋らしい勝ち方だった。
常連校として知られる多々良学園と初出場の羽黒の対戦は、点の取り合いの末、多々良学園がベスト8進出を決めた。序盤は羽黒のペース。10分に加賀(2年)が先制ゴール。さらに19分にはマーロン・シルベイラ(2年)が追加点を奪って早々と2点のリードを奪った。しかし、多々良学園は25分の谷本(3年)、41分のハウベート・ダン(2年)のゴールで同点に追いつくと、60分には西嶋(3年)が3点目を決めて逆転。そのまま逃げ切った。準々決勝では鹿児島実業と対戦する。
以上
2005.01.04 Reported by 中倉一志
[ 第83回全国高校サッカー選手権大会 3回戦 試合結果]
・駒場、駒沢開催分試合結果
・三ツ沢、市原開催分試合結果
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