5月4日(水) 2005 J2リーグ戦 第10節
札幌 1 - 0 横浜FC (14:03/札幌ド/14,229人)
得点者:'26 曽田雄志(札幌)
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前々節の試合(4月23日・札幌対福岡戦)では観客1万人割れした札幌ドームだが、今回はゴールデンウィークということで、晴天の昼、1万4千人以上と久々に観客動員を盛り返した。
試合は両チームとも中盤・サイドでのチェックをしっかり行ない、開始3分に横浜FCの左からのパスをゴール前で札幌DFと横浜FC前線が揃って空振りというシーン以外は、特にビッグチャンスの起こらない滑り出し。
札幌は田畑が中盤の奪取ポイント、さらにそこからボールをさばく攻守の軸となって試合を整える。一方、FW城がケガで遠征メンバーから外れた横浜FCは起点探しがなかなかできず。久保田がドリブルで揺さぶりに挑んだり、左サイドでDF小野智吉から2列目の中島へ渡してみるが、その先はつながらず、決定機が作れない。
そのうち札幌は右で砂川と岡田、左で上里と和波が連係を取りながら押し、これにロングボールを中山がヘッドで流し、堀井が走るという展開を混ぜながら、徐々にボールを持つ時間帯を増やした。
そして前半のうちにスコアが動いた。26分、その前からミスパスがあった富永の緩い縦のグラウンダーパスを曽田が前進してインターセプト。そこからドリブルで一人グリグリと上がっていく。相手選手も寄せるが踏ん張り、右の砂川へ託す。砂川のクロスは横浜FC守備陣が前に弾き返すが、それが再び曽田の前に。曽田はダイレクトで力まず打ち、GK菅野が左に飛ぶも、隅ぎりぎりに決まり、先制。
後半、横浜FCもサイドの2列目にパスを出して打開を図るも、それに連動してボールサイドに寄ってくる久保田、北村らFWの動きは札幌DF陣がしっかりつかむ。途中、札幌右サイドは岡田のところで相手を捕まえられなくなったが、その一つ後ろで加賀が踏ん張り、ゴール前にドリブルで入りたい中島やFWに対ししっかり食らいついた。
なかなか相手GKをグラつかせるところまで届かない横浜FCは、久保田に代わりジェフェルソンを投入。さらに終盤はCBトゥイードが最前線に上がり、高い3トップを作り、なんとか同点に、と押す。ジェフェルソンには曽田がつき、トゥイードは田畑がマークし、札幌は必死のディフェンスを繰り返す。
札幌にとっては前節の徳島戦で、ボールキープできず防戦一方になり、ロスタイムになって追いつかれ、1点のリードを守れなかった苦い経験があった。今回もクリアした後のボールを足元に納めて時間を使って回すことまではできなかったが、「残り10分くらいから、皆で声をかけながら」(田畑)と意識だけは共有し、前節と同じロスタイム3分を守り抜き、札幌が4連続引き分けの後の、今季ホーム初勝利をつかんだ。
実は札幌は試合前日の練習で、FWが下がって相手DFラインを引きつけながらくさびを受けて、サイドへ展開、そこからDFラインの裏へ素早くクロスを入れて、中盤や前線が裏へ走るという攻撃プランを作っていた。DFラインが高めという横浜FCの特徴をとらえたものだった。
だが、横浜FCのDFラインが「札幌はボールをポゼッションする力があるので、守備のブロックを少し後ろに構えて、奪ってから早いボールで仕掛けよう」という足達監督のゲームプランにより、札幌の予想よりも高くこない、「想定の範囲外」の状態だった。前日練習での形は試合本番で発揮できなかったものの、そこを札幌は個々が相手の間のスペースに刺さりこむという攻めで補った。
一方、横浜FCは、後半20分過ぎになれば札幌の中盤が空いてくると信じて、リードされていても尻すぼみにならず、その時間帯から確かに攻撃の意欲を強めていた。
試合前の思惑通りに動けたのは横浜FCの方だったが、しかし前半の札幌の先制点が何よりも効いた。優位の時間帯のうちに点が取れた札幌が逃げ切り、順位を11位から8位へと上げた。
以上
2005.05.04 Reported by 永井謙一郎
J’s GOALニュース
一覧へ【J2:第10節 札幌 vs 横浜FC レポート】インターセプトからDF曽田が先制点。札幌が逃げ切り、今季ホーム初勝利(05.05.04)
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