今日の試合速報

チケット購入はこちら

J’s GOALニュース

一覧へ

【J2:第13節 徳島 vs 水戸 レポート】徳島、今節も「ホーム初勝利」を飾れず。戦い方をしっかりと修正してきた水戸に軍配。(05.05.21)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
5月21日(土) 2005 J2リーグ戦 第13節
徳島 0 - 1 水戸 (14:04/鳴門/4,028人)
得点者:'15 吉本岳史(水戸)
----------

これが厳しいJリーグの現実なのだろうか。徳島は今節もまた「ホーム初勝利」に手が届かなかった。

水戸は、第1クールの対戦でアウェイにもかかわらず勝利を収めている相手。しかも今節は得点源のFWデルリスをはじめ主力数名をケガで欠き、戦力が整わない苦しい布陣となっていた。徳島としては「ホーム初勝利」を挙げるには絶好の一戦かと思われたが・・・。

試合は、開始から徳島が積極的な姿勢を見せる。早く厳しいチェックでボールを奪い、その奪ったボールを早く動かす得意のパスサッカーを展開。チームの「ホーム初勝利」への意欲が十分に伝わってくる立ち上がりとなった。
しかし前半15分、そんな徳島をしり目に、逆に水戸が先制点を奪う。ゴールまで約20mの位置で得たFKを水戸のキャプテン吉本が鮮やかに沈めた。カウンターやFKでの得点を狙っていた水戸にとっては、「してやったり」の瞬間だった。逆に徳島としては、リズムを掴みかけた矢先での、出ばなを挫かれたような失点となってしまった。

とは言え、失点後も試合のペースは変わらず、徳島が圧倒的にボールを支配。中盤での細かなつなぎから両サイドへボールを散らし、何度もクロスを入れて水戸ゴールに迫った。
しかし今節の水戸には明確な守備のプランがあった。ボールを失った時には、あえて高い位置からのチェイシングはせず、ワントップの岩舘を残して選手たちはまず自陣に引き組織を固める。そして、ゴール前で決して徳島にスペースを与えず、入れられたクロスに対しては徳島の選手に厳しく体を寄せてはね返す。まさに第1クールの対戦での失点を教訓にしたプランであった。

その守備が功を奏し、試合は水戸が1点リードのまま後半へ。早く同点に追いつきたい徳島はさらにボールを支配し続ける。が、前半同様ゴール前を固める水戸の守備をいっこうに破れない。試合後にMF伊藤が「人の壁という感じだった。とにかくゴール前は白いユニフォーム(水戸)ばかりが見えた。」と話した通り、サイドからのクロスも、また中央突破も、徳島の攻撃はことごとく水戸の選手が作った壁にはね返された。

そして時間は無情に過ぎ、試合はそのまま1-0で水戸の勝利。試合後、水戸の前田監督が「一言で言うと、よくしのいで守り切ったという感じ。」とコメントした通り、水戸としてはまさに前後半よく守り切ったという試合内容であった。しかし一方では、前回の敗戦から学んだ教訓を生かしたプラン通りの『守り勝ち』だったとも言えるのだ。
逆に徳島は、前節までの戦いを引きずるかのように決定打の放てないまま敗れた。ボールは圧倒的に支配したものの、引いてゴール前を固める水戸に対して攻撃の工夫が足りなかった結果のであろう。FW羽地も「クロスやセンタリング、そして中央の僕らにも工夫が必要。」と語り、今日の敗戦を悔やんだ。

第2クールでの戦いでは、どのチームも第1クールでの経験をもとに対戦プランを立ててくるのは間違いない。徳島にも、今後の戦いにおいて、対戦チームを見据えた修正と立て直しが急務だ。
出口を探す徳島の「ホーム初勝利」を目指す戦いは続く。

以上

2005.05.21 Reported by 松下英樹
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2025/12/21(日) 10:00 知られざる副審の日常とジャッジの裏側——Jリーグ プロフェッショナルレフェリー・西橋勲に密着