6月4日(土)ヤマザキナビスコカップ 第5節 広島 vs G大阪(15:00KICK OFF/広島ス)
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G大阪の目的は、はっきりしている。勝ち点3をゲットし、自力でナビスコカップ予選リーグBグループ1位突破を決めることだ。G大阪が広島戦に勝利して勝ち点を13まで伸ばせば、現在勝ち点5で2位につけている川崎Fは、連勝しても追いつくことができなくなる。また、たとえG大阪が負けても、川崎F対東京V戦が引き分けに終わると、その時点でG大阪の1位が確定する。ただ、もちろん選手たちは、広島戦に勝って、すっきりと予選突破を決めたいはずだ。
ナビスコカップにおけるG大阪の得点力はすさまじい。ここまでの4試合でなんと14得点をゲット。1試合平均3.5得点という強烈さだ。しかも、ナビスコカップではいずれの試合も、現在Jリーグで得点王レーストップを走っている大黒が日本代表招集で不在。にもかかわらずこの得点力は、脅威以外の何ものでもない。
その中心となっているのは、アラウージョ・吉原・フェルナンジーニョの3トップ。3人とも非常にスピードを持っているアタッカーだが、それぞれ微妙に特徴が違う。吉原は裏のスペースへの抜け出しに長け、アラウージョは独特のタッチを使ったドリブルでDFをひきはがし、フェルナンジーニョは抜群のキープ力でチャンスをつくる。この3人に二川がからむ攻撃はまさに変幻自在。少ないパス数であっという間にゴールに迫っていく迫力は、Jでも類を見ないレベルのものだ。
ただ、である。確かに破壊力はすさまじいが、ディフェンスに関してはもろさを露呈しているのが、今年のG大阪というチーム。ナビスコカップの4試合で9失点、1試合平均2.25失点という数字は、本来1位チームが持つデータではない。例えば、広島から4得点を奪った第1節にしても、大木にあっさりと2ゴールを許してしまっている。東京Vから5得点を奪った第3節にしても、3失点を相手に許してしまった。もし、ワシントンのPKが決まって1点差になっていれば、という綱渡りの勝利だった。
ここまでナビスコカップ未勝利の広島にしてみれば、このG大阪の守備の甘さをうまくつき、前回のホームゲームでの大敗でストレスのたまっているサポーターの気持ちを晴らしたいところだ。しかし、広島にとって苦しいのは、ここにきて選手たちが次々と離脱していること。リーグ戦快進撃のきっかけをつくった前田俊介と茂木弘人という2人のFWは、それぞれのカテゴリーの代表チームに招集されて不在(前田はU-20、茂木はU-21)。佐藤寿人は、前節で足にけいれんを起こした影響もあり、今週の前半は練習を休んでいる。大木勉も足の筋肉系にトラブルを抱え、出場が微妙。さらに、中盤の要・ベットは足の故障が癒えず、出場はできそうもない。リーグ戦の好調を支えてきた戦力を、ことごとく失っている。
すでにナビスコカップの決勝トーナメント出場の可能性が限りなくゼロに近づいている広島にとっては、この状況は「新しい選手の抜擢」を可能にした、ということで逆に好都合かもしれない。例えば、前節でプロ初出場を果たした桑田慎一朗に再びチャンスを与えることもできるし、あるいは広島ユース所属でU-18日本代表の10番を背負うレフティ・柏木陽介を思いきって抜擢することも、小野監督の視野には入っている。彼らが強豪・G大阪に対して思い切ったプレーをすることで成長してくれれば、クラブにとっては計り知れない財産となる。
さらに、ここまで出場機会が少なかったヴェテランの起用も可能。特にFW盛田剛平は、今週の紅白戦で1得点1アシストの大活躍。6月2日の8対8のミニゲームでも小村のクロスを豪快なヘッドで叩き込むなど、切れ味を見せつけた。小野監督も「盛田はとてもいい。苦しい状況の中でも、しっかりと続けてくれた」と高評価を与えていた。佐藤寿の足の状況次第では、前節2得点のガウボンとのツインタワーの可能性も、十分にある。
G大阪が「広島くみしやすし」という感覚でしゃにむに出過ぎてしまうと、逆に危険だ。決勝トーナメント進出の可能性が少なくなったとはいえ、広島の選手たちのモチベーションは高い。「G大阪にはアウェイで大敗しているし、同じ相手に連敗できない。来てくれるサポーターのためにも、リーグ戦のためにも、どうしても勝ちたい試合」という佐藤寿の言葉は、選手たちの総意だ。特に2週間前、広島はホームで大敗している(5/21・1-4川崎F)だけに、なおさらその想いは強い。
さらに広島が大敗した2試合は、いずれも広島にとって絶対的な存在である右サイドバック・駒野が不在でその穴を埋めきれなかったことが要因。また前節の2失点も、DFの要・ジニーニョの累積警告による不在が大きい。つまり、4試合中3試合で、リーグ戦最少失点を誇る広島のDF陣のメンバーはそろっていなかったのである。そして広島の総失点11のうち、10点はその3試合で記録している。今回は、確かに前線の選手には離脱者が多いが、最終ラインとボランチには、人材がそろっている。その広島を相手に勝利することは、G大阪の破壊的攻撃陣をもってしても、決して容易ではないはずだ。
以上
2005.06.03 Reported by 中野和也
J’s GOALニュース
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