今日の試合速報

開幕招待
開幕招待

チケット購入はこちら

J’s GOALニュース

一覧へ

【J2:第15節 湘南 vs 福岡 レポート】明暗分かれた両チーム。無得点・3連敗の湘南、連勝で次節の首位京都戦に弾みをつけた福岡。(05.06.05)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
6月4日(土) 2005 J2リーグ戦 第15節
湘南 0 - 2 福岡 (19:04/平塚/5,166人)
得点者:'56 古賀誠史(福岡)、'76 ホベルト(福岡)
----------

「ステイ!」と叫ぶ声が、湘南・戸田賢良の耳に届く。たしかにサイドに流れたグラウシオはオフサイドトラップの網にかかりそうだった。DFの人数も足りない。下がらずに福岡を罠にかければ、この窮地を脱するかに見えた。一瞬、戸田の動きに迷いが生じる。

 このときボールをキープしていた福岡・宮崎光平の選択は、じつにシンプルなものだった。「誠史さん(古賀)がいい感じに動いてくれたので、僕は出すだけだった」左サイドから中央へ斜行する古賀誠史を視界に捉え、スルーパスを送る。ボールが渡ったときにはすでに、戸田の背後を奪っていた。追い縋るDFを尻目に古賀が放ったシュートはGK小林弘記の脇を掠め、湘南ゴールに突き刺さった。

 実際、前半の段階から福岡は流れを手繰り寄せていた。古賀がドリブルで左サイドを切り裂けば、中央ではグラウシオが個人技を披露する。宮崎も右サイドからDFラインの裏を狙った。両サイドの押し上げに成功すると、すかさず後列のホベルトやアレックスといった刺客がゴール前に襲い掛かる。ハイボールに偏りがちな湘南とは異なり、ロングボールとグラウンダーのショートパスを巧みに使い分け、局面ではドリブルやワンツーを絡めながら攻撃の小気味よいリズムを刻んだ。得点に至らなかった背景には、小林の好セーブも多分にあった。
 
 ただ20分を過ぎると湘南にも得点機が訪れる。佐野裕哉との連係で右サイドを駆け上がった鈴木良和がクロスを入れる。ゴール前の攻防に持ち込むと、流れは次第に傾いた。DFの裏を突いた坂本紘司がシュートを打ち、セットプレーではバリシッチがヘディングシュートを放つ。またペナルティエリアの外から狙った佐藤悠介のフリーキックも枠を捉え、ゴールを脅かした。だがこちらもGK水谷雄一が得点を許さない。互いに決めきれない前半は、スコアレスドローに終わった第1クール(4節)の対戦のごとく難しい試合の様相を呈していた。

しかし攻守の切り替え、とくに守備から攻撃へ転じる一歩の速さにおいて、福岡はリーグでも随一だろう。ボールを奪った瞬間、まるで音が聞こえるかのように攻撃のスイッチが入る。古賀が抜け出して決めた後半11分・冒頭の先制点のシーンも、立ち上がりから積極性を見せ前がかりに攻めた湘南から松下裕樹が最終ラインで奪い、敵が戻りきらないうちに中盤の宮崎に素早く通して生まれたものだった。

先制を許した湘南も、坂本や途中出場の永里源気がサイドを打開し、またセットプレーからも福岡ゴールに襲い掛かる。だが得点には至らず、逆に福岡が31分にPKを沈め、湘南の反撃を振り切った。
「これまでは内容的には勝たないといけない試合も引き分けに終っていたが、ミスによる失点をなくし、決定力も上がっている」と、試合後、福岡の松田監督は語った。ケガ人が復帰しメンバーが固定されたことにより、チームとしての共通意識を深めている。勝利に見放された6試合から一転して連勝を飾り、次節に控えている首位の京都との一戦に弾みをつけた。

敗れた湘南の戸田は失点の場面を振り返り、「相手を追うのかオフサイドを確実にとるのかハッキリすべきだった」と、唇を噛み締めた。FWからDFにコンバートされ、手にしたチャンスを心底喜び、チームの役に立ちたいと期する男の胸中たるや察するに難くない。ただし指揮官の言うように、落ち込んでいる暇はないのも事実である。攻守の別なく共通意識を再確認し、次節を迎えたい。1週間後、7位の湘南は4位甲府の待つ小瀬へと乗り込む。


以上

2005.06.05 Reported by 隈元大吾
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2025/12/21(日) 10:00 知られざる副審の日常とジャッジの裏側——Jリーグ プロフェッショナルレフェリー・西橋勲に密着