6月11日(土) 2005 ヤマザキナビスコカップ 第6節
大宮 3 - 0 神戸 (13:01/大宮/5,816人)
得点者:'20 横山聡(大宮)、'34 久永辰徳(大宮)、'66 片岡洋介(大宮)
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大宮のベースはここ数試合で取り組んできた4−3−3ではなく、フラットに並んだ4−4−2だった。「まずしっかり4−4−2で自分たちの今までのやり方で、時間とともに相手も消耗するでしょうから勝負をかけようと考えていました」と大宮・三浦監督。好調時のJ2時代をほうふつさせたのは、大宮公園サッカー場がかもし出す独特の雰囲気のせいだったのかもしれない。
そこに局面を打開できる「個」の力が加わった。この1勝にかけるモチベーションも高く、快勝を導き出すあらゆる要因が整っていた。
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拮抗した立ち上がり、大宮はトゥット、横山の2トップが徹底したマンマークにあうが、前線で積極的にボールを動かすことで神戸守備陣の体力を消耗させる。大宮のカウンターが一閃したのは20分、右サイドでボールを奪ったマーカスが、すばやい攻守の切り替えからライン際をドリブルで駆け上がる。相手DFをかわしてゴールライン付近までえぐると、中央へ折り返し、走り込んでいた横山が右足で合わせた。
1点を先制し、流れをつかんだ大宮の攻撃がトップギアに入る。中盤では出色の運動量を発揮した藤本がボールと人を動かしてリズムを生み出し、連動するように前線の動きが活発になった。34分には久永がディフェンスラインの裏に抜け出し、トゥットからのタテパスを難しい体勢で左足を振り抜く。鮮やかな連係で2点目を奪い、試合のすう勢を決めた。
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前半を終えて2−0。三浦監督は「2点差であればかなりの確率で行けると思っていた」と言う。だが、Aグループの2位を争う新潟は途中経過で3−0のリード。得失点差では並び、総得点でわずかに大宮が上回っていたものの、浦和に退場者が出ていたこともあり、安全圏とは言えなかった。確実に2位を確保するため、「0−0という気持ちからはじめよう」が大宮のチーム全体の総意だった。
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一方の神戸は、後半開始から薮田と平瀬を投入し、攻撃に厚みを増す。だが、55分の菅原の退場によって、エメルソン・レオン監督のプランに狂いが生じる。
さらにこの日の大宮は、前線から最終ラインにかけての守備意識と運動量が、抜群に高かった。神戸が後方でボールを回しても不用意なスペースを与えず、前へとボールを運ばせない。播戸、平瀬が果敢に前線へと飛び出すが、そのほとんどをオフサイドの網にかけた。
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大宮は藤本のシュートがポストを叩くなど、なおも決定機を演出する。64分にはマーカスのパスを受けたトゥットがDFをかわしてシュートを放つがGK正面。その1分後にも、至近距離からのきわどいシュートがGKを弾いた。
待望の3点目はここで得たCKから生まれる。藤本がけったボールに、頭一つ抜け出した片岡がヘディングシュート。自身のJ初ゴールは、大宮の勝利と決勝トーナメント進出を決定付けるメモリアルゴールとなった。
大宮には、さらにうれしい収穫があった。故障で戦列を離れていた斉藤が約2カ月ぶりに公式戦のピッチに戻ってきたのだ。後半38分からの出場だったが、危険な時間帯に中盤の守備を落ち着かせるとともにテンポよくボールを動かして神戸のアプローチを分散させる。カウンターの場面では果敢にオーバーラップし、ミドルシュートも放った。
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結局、3分のロスタイムをしのぎ切った大宮が、3−0で快勝。今シーズン初先発の横山が結果を残し、新戦力の片岡もゴールという形で期待に応えた。ベテランの平岡はトニーニョの穴を補って余りある活躍で安定感を発揮。まさに大宮らしい全員で勝ち取った勝利である。得失点差で新潟を「1」上回り、決勝トーナメント進出を決めた。
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敗れた神戸はナビスコカップ6戦全敗。決してゲームへ入り方が悪かったわけではない。立ち上がりの厳しいマンツーマン・ディフェンスは効果的だったし、トップ下に入った朴からの鋭いタテパスも大宮にとっては危険だった。だが、エメルソン・レオン監督は「相手チームとの精神状態、考え方の違いがあった」と振り返る。7月のリーグ再開に向けて、急速な建て直しが要求される結果となった。
以上
2005.06.11 Reported by 岩本勝暁
J’s GOALニュース
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