6月16日(木)25:00キックオフ(日本時間)/ドイツ・ハノーバー
日本代表 1 - 2 メキシコ代表
得点者:12' 柳沢敦(日本)、39' ZINHA(メキシコ)、64' FONSECA(メキシコ)
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灼熱のバンコクで北朝鮮を破り、2006年ドイツワールドカップ出場を決めてから1週間あまり。日本代表は本番の前哨戦となるコンフェデレーションズカップに挑んでいる。初戦・メキシコ戦はバーレーン戦で初めてトライした3−4−2−1システムで挑み、柳沢敦(メッシーナ)が先制ゴール。ジーコ監督の戦い方を成功するかに見えたが、メキシコの巧みなボール回しとゴールを突く動きに翻弄され2失点し、逆転負け。「世界で勝つことの難しさ」を改めて痛感させられた。
15日からドイツ各地で始まったこの大会。メキシコ、ギリシャ、ブラジル、日本から成るB組も16日から戦いがスタートした。アジア王者はこの日18時からハノーファーの「スタディオン・ハノーファー(ブンデスリーガ1部、ハノーファー96の本拠地)で北中米カリブ海王者のメキシコを迎えた。
ドイツ北部の町もこの日は快晴。気温は27度を超え、汗ばむ陽気。スタジアムにはドイツ特有のポプラの綿毛が飛び交う。そんな中、平日にもかかわらず2万5000人近いサッカーファンが試合を見守った。
「今回は参加するだけでなく結果を求めている」と強調するジーコ監督は最初からベストメンバーをピッチに送り出した。GK川口能力(磐田)、DF田中誠(磐田)、宮本恒靖(G大阪)、茶野隆行(千葉)、右サイド・加地亮(FC東京)、三都主アレサンドロ(浦和)、ボランチ・中田英寿(フィオレンティーナ)、福西崇史(磐田)、2列目・中村俊輔(レッジーナ)、小笠原満男(鹿島)、FW柳沢という予想通りの布陣だ。一方のメキシコも日本と全く同じ3−4−2−1−。ボランチのトラド(ラシン)以外は国内組ばかりだ。
立ち上がりは日本ペース。小笠原、中村、柳沢らが流動的に動きつつパスを回し、ゴール前へ詰め寄る。加地もこの日は普段以上に効果的な攻撃参加を見せた。その前向きな姿勢がいきなりの先制点を呼び込む。開始12分だった。小笠原のやや強引なスペースへのパスに反応した加地がマイナス気味に折り返したところに柳沢が飛び込み、右足インサイドでゴールへ流し込んだ。彼自身としては2003年10月のチュニジア戦(チュニス)、ルーマニア戦(ブカレスト)以来の2戦連発。絶好調ぶりを示した。
ここから30分過ぎまでは日本が圧倒していたが、徐々にボール技術と運動量に勝るメキシコが巻き返し始める。中盤を支配していたはずの日本はいつの間にかパスを回され、ずるずる最終ラインを下げる。中盤が間延びし、小笠原や中村までもがペナルティエリア付近まで下がって守りに入らざるを得なくなった。そんな流れを突き、メキシコは39分、攻撃的MFの位置に入っていたジーニャのミドルシュートで同点に追いついた。
このジーニャがメキシコのカギを握る存在だった。中田が攻撃参加することで日本は福西のワンボランチに近い状態になる。が、メキシコの2列目は2枚。つまり福西はつねに1対2の数的不利を強いられたのだ。中村は「7番につけといわれたけど難しかった」と言い、ジーコ監督も「ジーニャはフリーになる方法を知っている」と脱帽した。彼の同点弾によってメキシコは息を吹き返した。
迎えた後半。ラボルべ監督は絶好調の加地を封じるため左サイドを交代。もう1人を入れ替えて3−5−2に布陣変更した。この策はズバリ的中し、日本はますますボールを回される。12分にはボルゲッティのヘッドがポストを叩くなど、日本守備陣も集中力を欠き始める。そして19分、ついに逆転を許した。
ボルゲッティからパスを受けた途中出場のペレスが加地をドリブルでかわし中央へクロスを上げた。ここに飛び込んだフォンセカは三都主、茶野の2人に高さで頭ひとつ勝ち、豪快にヘディングシュートを決めた。
前半から小気味いいパス回し続けた日本はさすがにこの1点でがっくりきた。暑さもあって、足が止まり、試合序盤に見せたような人とボールの動くサッカーがまるでできなくなった。指揮官が送り出した大黒将志(G大阪)、玉田圭司(柏)らも不発。最後まで一矢報えないまま初戦を落とした。
ボールポゼッションは日本の47%に対しメキシコが53%と大差ない。しかしシュート数は8対16と倍の違いが出た。中盤では戦えているように見えて、日本はボールを回され4〜5回の決定機を演出された。一見、小さくみえる差が「世界との実力差」に違いない。
98年フランス、2002年日韓共催と2度の本大会出場を果たし、着実に力をつけているといわれる日本だが、ボール技術、戦術眼、守備の組織力、中盤の構成力というあらゆる面でワールドカップ出場12回の常連国には及ばない。その苦い事実を突きつけられる結果となった。宮本率いる最終ラインも2失点と守りきれなかった。身体能力や1対1の強さなどを含め「今の守備陣では厳しい」という評価を覆したかった彼らだが、メキシコ戦を見る限りでは楽観視はできない。
とはいえ、まだ大会は始まったばかり。続くギリシャ、ブラジルも絶対に勝てない相手ではない。短期間で守備やパス回しなどの課題を修正し、何とか1次リーグ突破に望みをつないでほしい。
2005.6.17 Reported by 元川悦子
次戦 ギリシャ戦の放送予定 6/19(日) TBS系列 24:50〜27:00
−練習風景等の映像はこちら−
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