7月2日(土) 2005 J1リーグ戦 第13節
磐田 1 - 2 川崎F (19:02/ヤマハ/11,686人)
得点者:'29 ジュニーニョ(川崎F)、'85 フッキ(川崎F)、'89 名波浩(磐田)
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5年ぶりの対戦で初めて磐田に勝利した川崎F。それをもたらしたのは、チーム一丸の頑張りと個人技の融合、そして磐田の予想外の低調さだった。
このところの暑さからすると、かなり過ごしやすい1日(公式記録では24.4度)となったアウェー磐田のピッチで、川崎Fは立ち上がりからエンジン全開。ボールに対して積極的にプレッシャーをかけ、スロースターターの磐田にリズムを作らせない。それでも磐田はキープ力の高さを生かしてボールポゼッションで上回るが、川崎Fはボールサイドに人数をかけ、ボール保持者を素早く2人、3人、ときには4人で囲んでボールを奪い、前線で待つジュニーニョに素早く預けて、持ち前の鋭いカウンター攻撃を見せる。
ジュニーニョのスペースを見つけてフリーになる動きも巧みだったが、下がってボールを受けようとする彼をマークしきれなかった磐田の守備陣にも問題があり、一見磐田が攻めているように見えて、チャンスは川崎Fのほうが多いという展開が序盤から続いた。
そして29分には、その流れが先制点として結実する。自陣からのパスを今野がつぶれ役となって福西にカットさせず、これが前を向いて待つジュニーニョに通る。すると、あとはエースの独壇場。猛然とドリブルを仕掛けたジュニーニョは、まず鈴木をスピードで振りきり、目の前で待つ日本代表の田中を柔らかい動きで幻惑して、抜ききる前にワザありシュート。田中のブラインドから打たれたシュートにGK川口も反応しきれず、見事にゴール右に決まった。
先制後も、川崎Fペースの展開は変わらない。磐田の新しいトップ下として期待された西は、やや下がりすぎる傾向があり、2トップの前田やグラウにクサビのボールが入ってもサポートが遅れて孤立する場面が目立ち、攻撃の流れが良くない。川崎FのDF陣も厳しいチェックを見せ、磐田のシュートで目立ったのは30分のグラウのオーバーヘッドのみ。前半は、ほぼ川崎Fの狙い通りに終わった。
後半は、磐田が前半の問題に修正をほどこして反撃に出る。下がってボールを受けるジュニーニョに対しては、ボランチへの指示を明確にするとともに、田中ができるだけついていってスピードに乗らせない。さらに両サイドの村井、太田、そしてトップ下の西のポジションを高めにして圧力をかけて、立ち上がりから攻勢に出た。
川崎Fもこの迫力に押されて全体が引き気味になり、磐田が主導権を握って、川崎Fが耐える展開となる。しかし、磐田の攻撃の連動性不足と、川崎Fの全員と頑張りでスコアは動かず、やがて磐田はボランチの福西も前がかりになって中盤が空き、再び川崎Fのカウンターが少しずつ目立ち始める。磐田は、崔(後半28分)と成岡(同32分)を投入するが大きな効果はなく、1-0のままじりじりと時間が過ぎていった。
そんな中、次の1点を奪ったのも川崎F。後半40分、黒津に代えて投入されていたフッキが右サイドからドリブルで仕掛け、何度もボールをまたいで鈴木をかわし、ほとんど角度のないところからポストと川口の狭いすき間を抜いて、うれしいJ初ゴールをゲット。リードを2点に広げた。
その後は、福西をFWに上げて3トップにした磐田が、ロスタイムに名波の鮮やかなFKで1点を返して意地を見せたが、反撃もそこまで。
敗れた磐田の側から見れば、今週に入って合流した代表組よりも、むしろチームに残ってじっくりとトレーニングを積んでいた攻撃陣の連携不足が目立ったのが心配なところ。
それに対して川崎Fは、得点こそ2人のブラジル人の個人技から生まれたものだが、勝ち点3は最後まで集中力を失わなかったチーム全員で引き寄せたものだった。
今野とともに気持ちの入ったプレーで古巣に成長した姿を見せたDFの箕輪が、「技術・戦術の面ではさすが磐田だと感じたし、自分たちのひたむきさが上回っただけだと思う」と語ったが、磐田サポーターの中にも、その言葉に深くうなずく人は多いのではないだろうか。
以上
2005.07.03 Reported by 前島芳雄
J’s GOALニュース
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