7月6日（水）J1 第14節 清水 vs 名古屋（19:00KICK OFF/日本平）
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　7月6連戦（HOT6）での躍進を期しながら再開初戦で勝利をつかめなかった両チーム。ここで仕切り直して勝ち点3を奪い取り、良い流れを取り戻したいという思いはどちらも強いだろう。

　とくにホームの清水は、相手が首位の鹿島だったとはいえ内容では見劣りしていなかっただけに、最低でも引き分けに持ちこみたいゲームだった。しかし、清水らしくない2つの失点で今季アウェー初黒星。その分、日本平では絶対に勝っておかなければいけないという意識が強くなっている。
　内容的にも、自信を持って勝ち点3を取りにいくだけの材料は十分にある。鹿島戦での2失点は、開始直後の1点目がペナルティエリア内でのミスから、後半の失点はカウンターからという形だが、修正はそれほどむずかしくない。逆に、その他の時間帯では十分に安定し、鹿島の攻撃を無難に抑えており、ここまで1試合平均失点0.92の堅守は健在と言える。「取られても1点」という自信は揺らいでいないだろう。
　攻撃面では、エースのチョ・ジェジンが出場停止から戻ってくるのが大きい。鹿島戦で代役を果たした西野も健闘していたが、前線でのポストプレーという面では少し物足りなさがあった。その部分をチョが改善できれば、攻撃の厚みはかなり増してくるだろう。
　点を取りにいったときの迫力も以前よりも確実に増しているので、あとはラストパスとフィニッシュの精度にかかっている。こればかりは計算を立てられないが、調子を上げてきたチェ・テウクと、試合に出られなかった悔しさを爆発させたいチョの韓国コンビに期待したいところだ。

　対する名古屋は、磐田から移籍してきた10番・藤田を司令塔とするチーム作りがまだ始まったばかり。何とか引き分けに持ちこんだ形の前節大宮戦も、前半と後半でまったく異なるチームのようで、前半は攻撃がほとんど機能しなかった。だが、「後半の形をやっていけば、いい内容になると思う」（古賀）というように、同点に追いついた後半は、ある程度の手応えはつかめたようだ。
　また、クライトンが交通事故による出場自粛から復帰するのも大きいが、中3日で急にコンビネーションが良くなることはないため、清水から大量点を奪うのはむずかしいだろう。そうなると、1点が大きな重みを持つゲームになる可能性が高く、まずは守備陣の踏ん張りが重要になる。粘り強く戦っていけば、藤田はワンチャンスで大きな仕事ができる勝負強さも持っているため、その部分で藤田獲得の効果が表われる可能性は十分にあるだろう。
　いずれにしても、結果を出すことが内容の向上にも大きく影響するため、まだ現段階では、ある程度我慢しながらの戦いで結果を求めていくという面も必要になってくるのではないだろうか。

　そうした両チームの状況を考えれば、派手な打ち合いになる可能性は低いと思われるが、お互いに勝ち点3を目指して非常に気持ちの入ったプレーを見せてくれる可能性は高いだろう。


以上

2005.07.04 Reported by 前島芳雄