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【J1:第15節 F東京 vs 東京V レポート】雨中のスコアレスドローも、内容は勝利が遠かったF東京と、完封で悪夢を振り切った東京V。(05.07.10)

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7月9日(土) 2005 J1リーグ戦 第15節
F東京 0 - 0 東京V (19:04/味スタ/26,298人)
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雨が降りしきる東京。味の素スタジアムでは、試合開始時間に近づくにつれて、その雨は激しくなっていった。10試合勝ちなしのF東京と、2試合連続7失点の東京V。ともに苦しい状況で迎えた東京ダービー。試合前から両ゴール裏の「東京コール」が響き渡る。

ホームF東京は、GK土肥、DF加地、ジャーン、茂庭、金沢、ボランチに梶山、今野、右に石川、左に栗澤、戸田とルーカスの2トップというスタメン。サブにはコンディションが良く、東京V戦にこれまで活躍した実績のある馬場が入った。一方東京Vは、GK高木、DF山田、李、戸川、上村の4バック。そして中盤に林、小林(慶)、右に小林(大)、左に相馬、FWにワシントンと平本でスタートした。

F東京の原監督は、「内容じゃなく、結果」と言って選手を送り出した。「いつもは内容が大事だと言う原監督が初めてそういうことを言ってくれた。それだけ意気込みを感じた(戸田)」と言う。その戸田選手、ルーカスとの2トップで「ルーカスは足下。自分は裏を狙って…と使い分けて試合に入りました」と振り返った。
一方の東京Vは「まずチームとしてバランス良く、自分たちのバランスを崩されないようにいこう。たとえ失点しても自分たちの形を崩さずに」と確認しあって試合に入った。

前半立ちあがり1分、最初にチャンスがやってきたのはF東京。ルーカスがゴール前に飛びこむも一歩足らず。その後は、両チームともチャンスを決めきれずに時間が過ぎる。前半放ったシュートはF東京が7本に対し、東京Vは4本。0-0のまま前半を折り返す。

ハーフタイムに入り、急に雨が激しさを増した。後半開始時にはピッチの状況の変化があきらかに見てとれた。走る選手の足下では水しぶきが激しく、蹴るボールは止まってしまうほど。ベンチ前には次第に大きな水溜りが出来ていた。
この状況に「個人個人が足下のパスは危ないと感じて、パスを変えた」と小林(慶)が振り返る。一方のF東京、ハーフタイムのロッカールームで今野選手は「裏にパスを出すから、出ていけ。もっと前でプレーしていけ」と梶山選手に対して指示を出した。

原監督は後半20分過ぎから、近藤、三浦、馬場を投入し策を打つ。一方の東京Vは後半35分、F東京・石川選手のドリブル突破を止めようとした戸川選手が2枚目のイエローカードを受けて退場、一人少ない状況となった。アルディレス監督はワシントン選手に代えて米山選手を投入。交代時に歩いてピッチを出ようとするワシントン選手にF東京サポーターから大きなブーイング、更にはイエローカードが出された。残り10分、11対10の戦い…。

結果0-0。F東京にとっては2試合連続、一人少ない相手からゴールを奪うことが出来ずに試合を終えることとなった。10試合勝てない状況から早く脱したかったF東京は、その数を11に伸ばすこととなってしまった。一方の東京Vは7失点という大量失点に2試合苦しみ、「まずは守備。失点しないこと」としたこの試合、勝利こそ出来なかったもののそのポイントをクリア。

スコアレスドローの勝ち点1ずつ。「痛みを分け合った」という言葉を引き分けの際に聞くことは多々あるが、今回の引き分けは対照的な結果といっていいだろう。試合終了のホイッスルを聞いた直後のゴール裏の反応がそれを物語った。
挨拶に来た選手たちを拍手で迎え、次にがんばろうというメッセージを送った東京Vサポーター。一方ホームのF東京サポーターからは、ブーイングが鳴り止まなかった。
アルディレス監督は「我々のサッカーが出来た。2週間で初めて笑顔になれた」と久しぶりにユーモアのある会見となった。12回目の東京ダービーは0-0、勝ち点1という記録だけでは言い表せない「結果」となった。


以上

2005.07.10 Reported by 日々野真理
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