8月21日(日) 2005 J1リーグ戦 第19節
柏 1 - 2 千葉 (19:05/柏/11,610人)
得点者:'41 巻誠一郎(千葉)、'68 羽生直剛(千葉)、'72 レイナウド(柏)
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「千葉ダービーは技術、戦術よりも気持ちが大事になる」とは千葉のMF坂本將貴の弁だが、プレシーズンマッチを含めれば今シーズン5度目となる千葉ダービーは、序盤から両チームの激しい攻防が展開された。
柏は3トップというよりも、トップ下にFWフランサが入り、FW玉田圭司とFWレイナウドが2トップという形に近い布陣で、3バックでスタートした。千葉は基本的に玉田をDF斎藤大輔、レイナウドをDF結城耕造、フランサをMF阿部勇樹がマーク。しかし、4分にはFKからレイナウドが頭ひとつ抜けた高さのヘディングシュートを放ち、16分、17分、さらには32分にも玉田がシュートを打つなど、柏は積極的に攻めたてた。だが、千葉のGK立石智紀の好セーブもあったとはいえ、これらのチャンスを決められなかったことが響いた。特に、玉田のシュートは遠めからの思い切ったもので、GKがセーブしてこぼれたボールにほかの選手が詰められなかったことも残念だった。
25分以降からボールを支配するようになった千葉は、41分、CKをDF斎藤大輔がヘディングシュート。このこぼれ球を混戦の中でFW巻誠一郎が押し込み、先制した。結果的に、この試合の巻のシュートはこの1本だけ。それまで、巻に入るボールはDF土屋征夫を中心とした柏のDFがしっかりと跳ね返し、巻にシュートチャンスを与えないように動きを抑えていただけに悔やまれる。
さらに、柏には48分にMFクレーベルがこの試合2度目の警告で退場処分となるアクシデントが発生。早野宏史監督は選手交代で4バックに変更して反撃を仕掛けたが、千葉の選手が入れ代わり立ち代わり前線に走りこむ攻撃に対して柏のディフェンスラインがズルズルと下がり、千葉にスペースを与えてしまう場面も見られた。千葉のMF阿部勇樹には直接FKによる1本以外にも5本のシュートを打たせてしまったように、相手選手が前に出る動きに対処しきれず、もっと詰めて守るべきところで甘さが出てしまっていた。
68分、千葉はDFストヤノフのロングパスをフリーの状態で受けたMF羽生直剛がループシュートを決めて、追加点を奪う。35分にはやはり同じようにフリーになっていた羽生がヘディングシュートして、GK南雄太が好セーブを見せた場面があった。それだけに、羽生のペナルティエリア内への侵入には気をつけて対処していなければならなかった。
柏は73分にレイナウドがファウルされて得たPKを自ら決めて1点を返すにとどまり、結局、勝ち点を得ることはできなかった。次節はクレーベルが出場停止。また、ロスタイムに足を痛めて3人の交代枠を使い切っていたがベンチに退くしかなかったフランサの状態も気がかりだ。
だが、試合後のスタンドからは選手たちの健闘に対して拍手が起こっていたように、光明は見えたリーグ戦再開だった。攻守の詰めの甘さ、「リーグ戦中断前の攻守の切り替えの速さが失われていた」(早野監督)点をしっかり修正すれば、次節での勝ち点3獲得は実現できる。
一方の千葉は2点を取って勝利を収めたが、ほかにも決めるべき得点チャンスはまだあった。次節はこの試合で警告2回による退場処分となった巻が出場停止となる。FWハースが負傷で戦線離脱中のため、林丈統、要田勇一、サテライトリーグや練習試合で得点を量産している高橋泰といったFW陣の奮起に期待したい。
以上
2005.08.22 Reported by 赤沼圭子
J’s GOALニュース
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