8月31日(水) 2005 J2リーグ戦 第29節
仙台 2 - 2 徳島 (19:04/仙台/11,818人)
得点者:'7 根引謙介(仙台)、'75 小林康剛(徳島)、'84 小林康剛(徳島)、'86 村上和弘(仙台)
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前半開始7分、この1分強の間に連続してCKを獲得していた仙台はその3本目、シルビーニョの右コーナーからのボールに根引が高さで競り勝ちヘディングシュート。彼の2試合連続となるゴールが決まって仙台が早くも先制する。
前節は同じく早い時間のリードも僅か3分で不意にしてしまった仙台だが、今節はその後も内容で徳島を押し続ける。徳島は「前節は上手く行った」(田中監督)という片岡のトップ下、そして冨士の左サイド起用だが、この日は冨士のポジション取りが攻守に渡り中途半端だったこともあり、仙台はその冨士の後方に空いたスペースを基点にチャンスを何度も作った。
しかし追加点を奪えない点は変わらなかった。35分には森川の縦へのロングフィードから左サイドで裏を取った大柴が、ファーサイドのバロンへ完璧なセンタリング。しかし頭でしっかりと捉えたはずのボールは枠に勢い良く跳ね返るなど、幾度かの決定機を活かすことが出来ない。
そのうちに時間は経ち、同時に徳島に修正の機会が与えられた。ハーフタイムで仙台が、不調の関口を下げ千葉を投入、シルビーニョのポジションをわずかばかり前へと上げたのに対し、徳島は冨士を下げて、片岡を本来の左サイドに配置、代わってピッチに入った小林を、羽地の少し下がり目に置く3−5−2の形へと変えた。
リズムはここから変化する。良い位置でFKを得ることが増えた徳島、片岡の鋭利なキックが仙台ゴールを襲った(1本は高桑のファインセーブ、もう1本はバー直撃)のは、この試合のパワーバランスを変えるのに効果てきめんだった。ファールすることもきびしくなった仙台は、結果的に都並監督がハーフタイムで指示した「下がってはいけない」という狙いと逆の戦いぶりを強いられ、さらに徳島の高い位置からの守備が追い討ちをかける。
そんな中、徳島の同点ゴールは仙台のミスから生まれる。左サイドバックの森川が、徳島の右ウィングバック大場のチェックを受けボールを譲り渡す。そのまま右サイドを持ち込んだ大場に対し、突然の状況からゴール前とボール保持者との間でポジションが曖昧になった根引はなす術がない。そしてフリーの大場から入れられたグラウンダーのセンタリングを、中で待ち受けた小林が蹴りこむ。徳島にとっては快心の、仙台にとっては悔やみきれない同点ゴール。
さらに後半39分。徳島は左サイドにボールを振ると、片岡が仙台・中田と1対1。ここで片岡がサイド深く押し込んだことで、後方に返されたボールを受けたボランチの筒井には誰もチェックに行けなかった。筒井から放たれたファーへのセンタリングを、羽地が頭で完璧な折り返し。GKもひきつけられ、まさに無人となったゴール前には、再び小林が。徳島が1-2と逆転する。
仙台も諦めない。投入直後は動きの硬かった、後半から出場の選手たちから硬さが消え、チーム上げての猛攻に出ると、後半41分にCKを掴む。シルビーニョから放たれたボールにGKも含めた数名の選手がゴール前に殺到するも誰も触れず、ボールは落下点の側にいた村上の足元へ。ゴールラインに立つ徳島の選手の動きを冷静に見て、村上は同点ゴールを流し込んだ。
ロスタイムは4分。勝ち越しゴールの期待にテンションが高まる仙台スタジアム。しかし、事はそこまで仙台の願いどおりには進まなかった。双方ともに「勝てた試合」だったはずの一戦は、結局両者痛み分けの形で終了した。
次回、節目の30節は「ダービーウィークエンド」。徳島はアウェーで草津との「J今季参入組ダービー」。そして仙台は2節連続となるホームゲーム、迎えるはお隣・山形。毎度白熱の「みちのくダービー」である。
ところで試合終了後、サポーターに挨拶に向かった仙台の選手たちに、一部のサポーターからペットボトル等が投げ込まれ、それが大柴に当たるという出来事があった。スタジアムは一時騒然となった。
昨年、仙台に在籍していた佐藤寿人(現広島)は、アウェーでのみちのくダービーで多くの仙台サポーターが押し寄せた事を讃え「ホームゲームが2試合増えた気分」と語っていた。今回の問題を解決しないまま、次節のみちのくダービーに臨むのは、いわば「ホームゲームを自ら減らす」ようなものである。
今週の冒頭、熊谷に週末のダービーについて聞いた際「この疲れた中、ホームで戦えるという地の利は大きい」と語っていた。選手は、ホームのサポーターとサポーターが織り成す雰囲気を欲している。それに仙台サポーターは、スタジアムに詰めかけたサポーター全体の総意としてどう答えるか。
以上
2005.09.01 Reported by 佐々木聡
J’s GOALニュース
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