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【J2:第30節 水戸 vs 京都 レポート】水戸vs京都はまたも接戦。1−1のドローの中にも、選手個々のパフォーマンスが光った。(05.09.05)

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9月4日(日) 2005 J2リーグ戦 第30節
水戸 1 - 1 京都 (18:04/笠松/2,218人)
得点者:'39 吉本岳史(水戸)、'69 加藤大志(京都)
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「通算100試合はあまり意識してませんでした。普段どおりのプレーです(笑)・・・(中略)・・・具体的に目標というのは今はないけど、目前の試合に出続けて、この先目指すものが出てくるんじゃないかと思います(水戸・秦)。」
この日で通算100試合出場となった水戸・秦は、試合後そう語ってくれた。その表情は確かな手応えと充足感、そして厳しさが同居しているものだった。常に全力で真剣なプレーを見せる彼に、心からの感動を覚えるサポーターも多いことだろう。この場を借りて、私も心から賞賛を送りたいと思う。そして今日も、彼のパフォーマンスは素晴らしいものだった。

ゲームは1−1のドロー。「集中力を欠き失点した何も残らない残念なゲーム」と京都・柱谷監督は総括したが、しかしながら、局面での激しい攻防と個人的なパフォーマンスの高さを特筆すべき、見所の多いゲームとなった。

前半、風上のエンドを選択した京都。ゲーム冒頭から積極的に進めようという意図がうかがえる。それに対し水戸は、今週の練習で確認していたとおり、シンプルに京都守備陣の背後にボールを入れることでリズムをつかみにかかる。ファーストシュートは7分の京都・パウリーニョが放ったミドル。ここから京都は、ゲームを通して長短33本のシュートを放っていく。パウリーニョ、アレモンを中心とした京都攻撃陣の質の高さは相変わらずで、水戸が中央を警戒する分、京都は両サイドが比較的フリーになる。ここへボールを配給するのは、特筆すべきプレーヤー、最終ラインのリカルドだ。高さ・コースとも寸分違わないフィードはいわば芸術的で、その弾道は本当に美しいものだった。強さ、高さ、そして巧さを持ち合わせたリカルドのパフォーマンスレベルは前後半通して1ミリたりとも落ちることはなく、彼こそが『首位独走』の原動力であることを、観る者すべてに納得させるに充分過ぎるものだった。

京都ペースでゲームが進む中、水戸も数少ないチャンスながらもゴールを狙う。11分には関のクロスに秦がヘッドで合わせるが惜しくも枠をとらえることはできない。31分、33分にも立て続けにチャンスメイク。そして39分、左サイドで頑張った秦のプレーをきっかけにCKを得る。「試合前に吉瀬と話をしてファー(遠い)サイドを狙った(水戸・関)」というボールを注文どおり吉瀬がヘッドで折り返し、そこに吉本が突っ込んで合わせた。ボールは京都ディフェンス陣をあざ笑うかのように緩やかに弧を描きながらゴールに吸い込まれた。

京都は後半最初から、田原と六車を投入。最高の形で折り返した水戸だったが、前掛かりに来る京都に対し、徐々に一方的に押し込まれていく。吉瀬がもらった2枚のイエロー(後半10分、16分)は、京都の圧倒的な攻撃力に対し、無理なディフェンスを強いられる代償だったのかもしれない。とにもかくにも、10人で戦うことを余儀なくされた水戸は、眞行寺に代えて森田を投入。前田監督の素早い判断で、左サイドバックのポジションを埋めることとなった。

「首位の京都に対し10人で戦うということは非常に厳しいし、追いつかれるのは時間の問題と思っていた(水戸・前田監督)」というように京都はかさにかかって攻め立て、後半24分、京都・加藤が代わって入った水戸・森田を振り切りシュート。「速いボールを入れることをイメージした(京都・加藤)」というシュートが水戸ゴールを揺らした。後半だけで実に23本のシュートを放った京都の猛攻だったが、それを1失点に抑えたのは水戸全選手の球際の粘りはもちろんだが、前節から出場の武田のファインセーブによるところが大きい。「反射的に体が先に動いた感じ。しっかりボールを見て反応しようと心がけた。久々にゲームに出てるし、1発やってやろうと思ってました(水戸・武田)」という彼の神がかり的なセービングの連続は、京都の猛攻がすさまじいものだっただけに、ひときわ輝きを放った。試合終了後、水戸サポーターからは大きな拍手が起こり、京都サポーターからも選手たちを鼓舞する歌声が響いたその様子に、このゲームの充実振りを純粋に感じることができた。

今日のスタンドには、浦和の田中マルクス闘莉王が訪れ、ハーフタイムには人だかりを作っていた。かつてのチームの戦いぶりを、彼はどのように見ていたのだろうか。「(闘莉王から)急に電話があって、行くから空けとけって・・・」と話してくれたのは、水戸・北島だ。怪我により長期離脱している彼だが、もう間もなくチームに合流できるとのこと。同じく離脱している小椋と森もスタンドに姿を現し、水戸は明るい材料が揃いつつある。次節、ホームでの仙台戦。深津と吉瀬の出場停止により、また新たな戦力がピッチに現れる可能性が高い。そして彼らがチャンスを活かし、今日の武田や秦のような輝きを放ってくれるとしたら、まだまだ水戸のサッカーは面白くなることだろう。

以上

2005.09.05 Reported by 堀 高介
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