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【J2:第31節 札幌 vs 鳥栖 レポート】新居の先制点で札幌のリズムが崩れて、呑まれた札幌。後半も積極的に追加点を取った鳥栖の完勝。(05.09.11)

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9月10日(土) 2005 J2リーグ戦 第31節
札幌 0 - 3 鳥栖 (14:04/札幌厚別/8,906人)
得点者:'10 新居辰基(鳥栖)、'56 小井手翔太(鳥栖)、'62 高橋義希(鳥栖)
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札幌は、試合の立ち上がりから前半の半ばくらいまではいい滑り出しをすることが多い。0対3と大差のついたこの試合でも、その傾向は同じだった。右ひざ痛のため控えに回った相川の代わりに先発に入ったFW中山が前線からプレッシャーをかけたり、右サイドで攻撃を仕掛けている前半7分には、岡田が内側でフリーランニングをして相手を引き連れて、サイドでボールを持つ砂川のシュートコースを作ったりと、いい入り方を札幌はしていた。

ところがそんな流れが固まる前に、鳥栖のエースストライカー・新居が札幌のリズムを崩した。前半10分、鳥栖の後方からのロングボールがGK林のもとへ。ペナルティエリアの、林から見て右側の縦のライン付近を転がるボールを、林はそのままゴールライン外へ逃がそうとして、駆け寄ってくる新居に対して身体を入れて触らせないようにした。

だが、執拗に追ってボールを奪い取るという嫌らしい動きは新居の得意とするところ。そしてボールが思ったよりも勢いよく転がらなかったことも林にとって不運だった。林の足元のボールを新居が奪い、そのまま真横にシュート。角度のない位置から打ったがきっちりゴール枠内に転がり、鳥栖が先制した。

その後、札幌は反撃するが、鳥栖も中盤ではボール保持者に対し人数をかけて相手にチェックし、最終ラインでは4バックがギュッと中に締まり、札幌FWの動きを狭めるなど、スペースを与えない。

その中でも前半16分には岡田のクロスからデルリスへ、こぼれ球を岡田がシュート、また前半33分にはデルリスがDFラインの裏へ突破してシュートという局面があったが、鳥栖DF陣がブロック。さらに前半37分にはゴール前でデルリス、和波とグラウンダーでつながるが、最後はGKシュナイダーがキャッチと、札幌の決定機は次々と鳥栖の守りが潰していった。

1点のリードで後半に突入した鳥栖だが、「点が取れる時は6人から7人が徹底していく」という松本監督の狙い通り、行ける時は追加点を狙う積極性、機動力は消えず、それが浅い時間帯のうちに実った。

まず後半11分、宮原からのダイレクトパスが浮き球となり札幌DFラインを越える。そこに走りこんで新居がシュート。これは林がセーブしたが、この時点で札幌の守備体勢は崩れていた。最後方から上がってきた小井手のもとに跳ね返り、空いたシュートコースを外さぬように右足で2点目を叩き込む。

さらにその6分後、高く弾んで来たボールを林が前に出ながらヘディングして前方の曽田へパス。これをMF高橋が狙いすましたように奪い取り、飛び出していた林の頭上を越えるループシュートで、とどめの3点目。

これでもう、中盤高めに石井と相川を入れたり、田畑を中盤の底に投入して石井を中央から右サイドにズラしてみようとも、札幌に反撃の力は無し。崩れたのは守備面だけではない。

「自分たちでしっかりつなげれば……。ルーズボールを拾われたし、一対一で抜かれてばかりだった。自分たちのリズムを作れなかった。いい感じになったと思ったら相手にパスしてしまう」と鈴木が振り返ったように、攻撃面でもミスが増えてしまい、シュート、決定機が前半ほど増えない。後半42分には中山が抜け出してシュートを打つも、GKシュナイダー潤之介がセーブ。シビれる手応えにシュナイダー潤之介は思わず吠えた。最後まで鳥栖の守備は破れず、3対0と鳥栖の完勝に終わった。

この試合の2日前、柳下監督はユース代表選手の頃の師である松本監督と鳥栖の印象について、「ちょっとでもサボる選手は嫌いだろうから。アツいという根本的なところは以前と変わらない」と語っていた。

その言葉通り、鳥栖は最後まで全員が献身的に走り、ボールや人に対して厳しくチェックし続け、チャンスとなればFWや中盤、両サイドバックも攻め上がるアツさ、激しさを発揮し、札幌はそれに呑まれた。
ここ2試合連続引き分けだったものの、シュナイダー潤之介は、「流れは良かったんでそろそろ来るかと思っていた。先制点が取れるとウチのペースになる」と、勝ちきれないなかでもチームの潜在力は落ちてはいないことを信じ、そして自分たちのペースに巻き込んで札幌を呑みこみ、5試合ぶりの勝利にたどり着いた。

負けた札幌だが、悪天候で順延となった第27節・アウエーでの山形戦が4日後の14日に訪れる。ちなみにさらに3日後の17日には、鳥栖はその山形と対戦する。

「下を向くのは簡単。もう一回上を向いていきたい」

林は試合後、目線はしっかり前を見据えて、力を込めてこう語った。失点に至るまでには自身のミスだけでなく様々な要素があったはずだが、林は言い繕わず、「全て自分のせい」と呑みこんだ。この試合でシュナイダーが感じたようなシビれる手応えを、次は自分がつかむため、あきらめず、引き締め直しをはかる。

以上

2005.9.10 Reported by 永井謙一郎
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