9月10日(土) 2005 J2リーグ戦 第31節
福岡 3 - 0 横浜FC (19:01/博多球/16,280人)
得点者:'57 グラウシオ(福岡)、'78 山形恭平(福岡)、'87 千代反田充(福岡)
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「いつもとは違う雰囲気。日本人の選手がなんとなく浮ついた感じで。それで変に冷静さを取り繕うようなプレーでミスが起こったりとか、ちょっと平常心で出来ていなかった」(松田浩監督・福岡)。
この日、博多の森に訪れた観衆は、福岡がJ2に降格して以降、最多となる16,280人(J1・J2入れ替え戦などを除く)。もちろん、その多くはJ1昇格へ向けて正念場を迎えた福岡を応援しようというものだったが、カズのプレーを見に来たサッカーファンが観客動員に大きな影響を与えたことは間違いない。また、若い選手たちにとってはカズは子供の頃の憧れのプレーヤー。妙な雰囲気が選手たちのプレーに制限を加えたことは仕方のないことだったかもしれない。
そんな福岡に対して横浜FCは立ち上がりの主導権を握る。福岡がサイドへボールを開いたところに激しくプレッシャーをかけてボールを奪うと、右サイドの北村が高い位置へ張り出す変則3トップのような陣形から福岡を押し込んでいく。そして、17分には直接FKのチャンスから小野智吉が、32分にはカズのポストプレーから城が決定的なシュートを放った。福岡サポーターの誰もが目をつぶったこの2つのシュートをスーパーセーブで逃れたGK水谷のプレーがなかったら、試合は別の結果になっていたかもしれない。
ゲームの流れを代える出来事が起こったのは55分のことだった。左サイドから突破を仕掛けた宮崎がトゥイードをかわしてペナルティエリアの中へ。それを追いかけるトゥイードと、ゴール前へ走りこんできた古賀の3人が交錯。宮崎がトゥイードに後ろから押されるような形でピッチに倒れこんだ。審判がホイッスルとともに指し示した場所はペナルティスポット。そしてトゥイードに2枚目のイエローカードが提示された。このPKをグラウシオがゴール左隅に決めて、福岡は貴重な先制ゴールを奪った。
「退場者が出たところでゲームが変わってしまったということで非常に残念」(足達勇輔監督・横浜FC)。数的不利な状況に追い込まれたことはもちろん、この日、最終ラインで福岡の前に壁となっていたトゥイードを欠いてしまっては横浜FCに勝機はなかった。ここからは主導権を取り戻した福岡の一方的なペース。横浜FCはカズの1トップにして陣形を整えたものの、福岡の攻撃を受けるばかりで前へ出いく姿勢は全く失われてしまった。
福岡に2点目が生まれたのは78分。途中交代で右SBの位置に入った宮本がペナルティエリア深くまで侵入。そこからのクロスボールに右サイドから走りこんできた山形が右足で合わせた。そして終了間際の87分には、CKに千代反田が頭で合わせて横浜FCを突き放した。「個々の1対1のところで分が悪くなったきた分、2失点目があの時間帯にあった。1対1の局面での勝敗が、そのままチームの結果につながってしまった」(足達監督)。福岡にとっては、前半、横浜FCに主導権を握られる苦しい戦いだったが、終わってみれば力の差を見せ付ける結果となった。
さて、カズ、山口、浮氣の加入で注目を浴びる横浜FCだが、チームの中でそれぞれが力を発揮するためには、まだまだ時間がかかりそうだ。注目を集めるカズ、城の2トップの能力を生かすためには中盤の構成力を上げる必要があるだろう。そういう意味では、ボランチの位置でプレーする内田の積極的な攻撃参加が欲しいところだ。
勝ち名乗りを挙げた福岡は3位との勝ち点差を7に広げた。しかし、リーグ戦は後13試合。まだまだ何が起こるかわからない差だ。「2位グループは、まだ混戦なんで、1試合、1試合、目の前の試合を戦っていくというのが大事」とは山形。「3位以下に差をつけ、京都に追いつくためには、連勝という形が必要。気持ちから間違えないように入っていきたい」と千代反田も気持ちを引き締める。福岡は変わらぬ姿勢で終盤戦の戦いに臨む。
以上
2005.09.11 Reported by 中倉一志
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