9月17日(土)J2 第32節 鳥栖 vs 山形(18:00KICK OFF/鳥栖)
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予想ができない出来事が、サッカーの世界でも多くある。しかし、31節まで全試合出場しチームを牽引してきた司令塔の移籍という事実を受け入れるには時間が足りないかもしれない。9月13日に発表された、鳥栖MF宮原裕司のC大阪への期限付き移籍で、鳥栖から「10番」が去ることになった。
宮原のチーム内での役割は、前節までのデータからも見て取れる。「J-STATS Opta」のデータ(鳥栖公式サイト http://www.sagantosu.jp/news/2005/best5_01.html 参照)によれば、総シュート数はFWの新居・鈴木に続く3位の40本。アシスト数はトップの7本。パス数に至っては、ダントツの1,365本である。パス数の2位・高地が888本であることから、いかに宮原のところでボールが溜まり、攻撃の起点となっていたかが証明できる。鳥栖の総パス数のうち12.6%が彼の足から味方へと通されていた。それだけでなく、ほとんどのセットプレーでキッカーを務めていた。文字通りの司令塔である。
しかし、彼が不在となってもチームには不安な要素が見当たらない。14日に行われた紅白戦では、入れ替わりでC大阪から加入してきた濱田がそのまま中盤に納まっていた。「連係やタイミングは問題ない。山形戦までに十分間に合う」と松本監督は自信を見せた。前節、アウェーで札幌を撃破してきたことも選手に自信を植え付けているのだろう。
その札幌戦では、前線からのプレッシャーとひたむきさで3得点を挙げ完勝している。CKやFKは札幌が鳥栖を上回ったが、「1勝するための努力を90分間、選手が粘り強く頑張ってくれた」(松本監督)と鳥栖らしさを出せた試合だった。
対する山形は、14日(水)に第27節の順延分をホームで札幌と戦い、中2日でアウェイの鳥栖戦を迎えることになる。
14日(水)の試合では、中3日で鳥栖と戦った札幌を相手に、終了間際に決勝点を入れて辛勝した。シュート数やFK数などのデータ的には山形が優勢だったかに見えるが、中盤での2ndボールは札幌が拾うシーンが多かった。札幌のカウンターやデルリスの強引さに山形DFが翻弄されるシーンが70分過ぎからは増えていた。この流れを断ち切るため、山形・鈴木監督は19歳の田中をFWに入れて状況の打開を図った。この交代が彼のJリーグ初ゴールというおまけをつけた決勝点となり、それまでの83分間の中盤でのミスや連係の悪さを吹き消してしまった。
好調さを持続させている鳥栖と、新星に救われた山形の対戦となる今節。
鳥栖は、DF・MFに怪我人が多く、ベストの布陣を組むことが出来ない。それでも29節以降の成績は甲府・福岡に引き分け、札幌に快勝した。第14節以来続いていた失点も前節(第31節)で止めることができ、松本監督が日頃から言っていた「1-0で勝つ実力」を見せてくれた。
しかし、今節の鳥栖は、精神的な支えとなっていた宮原が去り、チーム得点王の新居を出場停止で欠く。新しく編成される中盤がどこまで機能するのか若干の不安はぬぐえない。ここは新居の代わりに入るであろう下司の頑張りに期待したい。中盤も山形の連係を止めるべくシステムを変更してくるであろう。若いチーム編成になると予想されるが、大きな可能性を秘めているだけにひたむきさを信じて結果を待ちたい。
一方の山形は、特に中盤のところでのミスをどこまで修正できているかがポイントになるであろう。もともと佐々木・永井・本橋と中盤にタレントは揃っている。早いプレッシャーに負けることなく2ndボールを拾えれば、持ち前の展開とサイドの突破が見られることだろう。田中という切り札も現れた。相手のミスに付け込む上手さもある。昇格を狙うチームとして、甲府と同勝ち点数ながら得失点差で3位に浮上した今、下位チームに取りこぼしは許されない。
両者の対決はここまで1勝1敗。お互いにホームゲームで敗れている。タレントが豊富な山形が優位に見えるが、鳥栖も多くのサポーターが後押ししてくれる。ホームゲームでぶざまな試合は見せられない。新しく生まれ変わった鳥栖が、今まで以上のひたむきさを見せてくれると仲秋の鳥栖スタジアムで熱い試合が見られることだろう。
以上
2005.09.15 Reported by サカクラ ゲン
J’s GOALニュース
一覧へ【J2:第32節 鳥栖 vs 山形 プレビュー】司令塔・宮原が移籍し、得点王・新居が出場停止。ホーム・鳥栖が苦境を跳ね返す勝利を目指す。(05.09.17)













