9月17日（土）J1 第24節 東京Ｖ vs 川崎Ｆ（16:00KICK OFF/味スタ）
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　東京Vと川崎Fは、ナビスコカップ予選リーグの2試合を含め、今季既に3回対戦している（川崎Fの1勝2分け）。初戦（ナビスコカップ予選リーグ第一節・味スタ）は4−4と派手な点の取り合いを演じたが、2度目の対戦（リーグ第4節・等々力）では1−0（川崎F勝利）、3度目（ナビスコカップ予選リーグ第5節・等々力）は1−1とロースコアで終結。

　ただ、今回は両チームが誇る前線の3人（東京V：ワシントン・ジウ・平本、川崎F：我那覇・ジュニーニョ・マルクス）がしっかりと役割を果たせば、試合内容に変化があるかもしれない。逆に、共にその3人をどう抑えるかがゲームの鍵になるだろう。
　攻撃のポイントは、その前線に厚みを加えるためのサイド。東京Vの生命線は左サイド・相馬だが、そのマッチアップは川崎F右サイド・長橋で、こちらも前節・鹿島戦では多くのチャンスを作り出した。しかし「相馬のケアをで、長橋はある程度守備の意識を高くして試合に臨む可能性もある」という川崎F・関塚監督の言葉が現実になれば、こちらも左サイド・アウグストが川崎Fの生命線となる。

　さてまず東京Vだが、バドン新体制スタート後は3試合負け無しと、巻き返しを見せるかと思われた。しかし、続くここ2試合は痛い連敗を喫している。とはいえ、22節・G大阪戦では主力メンバーを欠く中での惜敗、前節千葉戦でもチャンスの数では相手を上回った。上位チームを充分に苦しめての敗戦であり、内容には手応えを感じているはずだ。が、現実に目を向ければ順位は未だ下位（16位）に低迷。バドン監督の言うとおり「いいプレーをしたからといって満足してはいけない。今必要なのは結果」だろう。

　一時に比べ守備が安定したことは間違いない。しかしこの2試合、勝ちきれなかった要因はチャンスがあっても得点できなかったこと。バドン監督も「今の課題は前線の3人の動き」と話していたが、攻撃時に周囲がこの3人にどう絡んでいくかを含め、今週は点を取るためのトレーニングを中心に練習を行ってきた。その成果はどうでるのか？
　川崎Ｆの高さのあるDF陣相手に、「セットプレーからの得点は難しい」とMF小林大悟。となると、流れの中からのゴールは必須だが、その高さを逆手に取り「低いボールを入れて、特徴であるスピードで突破していきたい」とFWジウのイメージは出来上がっている。
　練習を見る限り、前節からのメンバーに変わりはなさそう。バドン監督は試合について「川崎Fは中盤をしっかり作ってカウンターを仕掛けてくるチーム。注意する選手はジュニーニョ、アウグストなど外国籍選手。特にジュニーニョはマークしなくてはいけないだろう。」とした上で、「ただまずはバランス良く戦いきたい」とコメントした。

　対する川崎Fは、前節鹿島から白星を挙げ「K点越え」を達成。鹿島は関塚監督の古巣でこの勝利には特別な思いがあり、チームとしても鹿島に勝利したのは公式戦で初めてのこと。当然、非常にいいムードでこの一週間のトレーニングを行ってきた。しかし浮かれているわけではない。選手達は「自信になった」と口々に話しているが、同時に「次に結果を繋げていくことが大事（DF伊藤）」といつも以上に気を引き締めている。
　前半戦では横浜FM、千葉と連勝した後に新潟、大分、清水に3連敗するなど、ここまでの戦績を見ても下位チームからのとりこぼしや善戦の次の試合で苦しむことが多い。だからこそ「結果を出した次の試合が大事なんだと選手達には話してきた」と関塚監督。この東京V戦は今後チームが更にレベルアップする為に落とせないゲームとなる。

　さて今節だが、予想メンバーは前節と変わらない。そしてやはり警戒するのは「ワシントン、ジウ、平本の3人」と関塚監督。「ジウとワシントンのコンビネーションがすごくいい。同時に、平本が今までとは違う活き方をしている」と話し、今週の紅白戦では、その3人への対応を様々なパターンで確認していた。

　ちなみに、東京V・ワシントンと、川崎Ｆ・マルクスが仲が良いのは知られているが、その関係からか、東京V・ジウとマルクスも互いの家を行き来するほどの仲になっている。そして今回、2人の対戦は初。この事について聞いてみると、ジウは「マルクスにはお気に入りのポテトがあって、そのポテトを食べるからゴールが決まるんだ、といつも話してる。でも今週は対戦するから一緒に食事をしていない。うまくポテトを食べさせなかったよ」といたずらっぽく笑っていた。さて、その効果はあるのだろうか？

　尚、この日の味の素スタジアムはフィールディングエコマッチ。17日限定のグッズが販売され、売り上げは全てNPO団体（環境関連）に寄付する予定。またペットボトルの回収マシンがスタジアムが登場し、そのマシンを利用すると抽選でTシャツなどが当たるお楽しみも。始球式には小池百合子環境大臣が登場する。

以上

2005.09.16 Reported by 高木聖佳