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【J2:第33節 徳島 vs 山形 プレビュー】3位争いをさらに混戦にしたい徳島。山形としては取りこぼせない一戦。(05.09.24)

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9月24日(土)J2 第33節 徳島 vs 山形(14:00KICK OFF/高知陸)
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気が付けば今節が第3クールも最終節となるJ2。その順位争いは、首位・京都は言うまでもなく、ここに来て2位・福岡も頭ひとつ抜け出た感がある。が、しかし、3位争いはまだまだ熾烈を極めている。ほぼ毎節ごとにその座が入れ替るというまさに渾沌とした状況だ。それは、現在のJ2における最大の注目と言っても過言ではないだろう。

そして今節、その激しい3位争いグループにいる徳島と山形が激突する。
まずアウェイに乗り込む山形は、現在勝ち点50(第32節終了時点)でその3位争奪レースの先頭を走っている。第26節以来明け渡していたその座を前節ようやく奪い返した。とは言え、予断を許さない状況であることに変わりはない。前節の鳥栖戦に続き今節も勝利を収め、それを死守したいところだ。
対して、迎えるホーム徳島は、順位こそ9位だが勝ち点は38。後方ながらも何とか粘り強くそのレースに食らいついている。その徳島にとっても、今節は絶対に負けられない一戦。是が非でも勝利し、レースをさらなる混戦模様に引きずり込まなくてはならない。
このように、思惑こそ違えど、両者にとって今節の勝利がもたらすものは非常に大きい。

では、両チームにとって落とせないこの大事な一戦、試合の焦点はと言うと・・・「徳島は山形の堅守を打ち破れるか」になるであろう。そこが勝敗を分ける大きなポイントになる気がしてならない。
その予想は、第3クールを通して山形が見せている守備の充実が理由となる。その充実度を具体的に数値で挙げれば、第3クールここまで10試合で山形の失点はわずかに『6』。これはリーグ1の少なさだ(ちなみに続くのは福岡の8失点で、残りの全チームは10点以上)。しかも、第2クールが14失点であったことを考えれば飛躍的な進歩である。
徳島に限ったことではないが、小原やレオナルドを中心として統率された今の山形の堅守から得点を奪うのは容易でない。

しかしながら、決して徳島に勝利するチャンスが少ないというわけではない。逆に、攻撃陣が好調さを取り戻しつつあることから、勝機は十分に見出せると思える。
徳島は前節、横浜FCにアウェイ戦ながら見事な逆転勝利。ケガ人が続出し戦力が整わないながらも、チームが一丸となり、連敗も脱出する価値ある勝利を手にした。そして、その試合、前線の選手たちが尻上がりに調子を上げてきたことも見逃せない。2得点を決めたFW羽地はもちろん、同じくFWの小林も積極的な突破を幾度となく試み、先制点に繋がるPKを奪取して勝利に貢献。またMF片岡も、時には左サイド、時には中央と縦横無尽に動き回り、チャンスと見るや鋭い突破を仕掛けて徳島の攻撃をリードした。多くの時間帯でボールポゼッションこそ横浜FCに譲ったが、こうした選手個々の復活が勝利を手繰り寄せたと言えよう。
そして、その個々の復活こそが、今節もチームに勢いをもたらす起爆剤となるに違いない。

ただし、その横浜戦でも、以前から課題として挙げられている『決定力』が不十分であったことは事実だ。後半得たその日2度目のPKを小林が外し、羽地も相手GKと1対1になった場面で決め切れないなど、それを露呈する場面が幾度か見られた。
今節は前記のような堅守を誇る山形が相手だけに、チャンスの数もそれほど多くは望めないであろう。となれば、その『決定力』を高めることが何より不可欠となる。きっと勝利の扉を開くカギとなるはずだ。

3位の座を争う壮絶なレースもいよいよ最終コーナーに差し掛かる。ホーム徳島は最後の追い込みに向けて勢いを加速させることができるか。一方、山形は引き離すことができるか。目の離せない一戦となる。

以上

2005.09.22 Reported by 松下英樹
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