10月1日(土)J1 第26節 横浜FM vs 大分(15:00KICK OFF/日産ス)
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リーグも残り9試合、終盤戦を迎える。三連覇をめざしていた横浜FMの自力優勝は、ほぼ不可能になった。ちょっとモチベーションが心配になってくる。
「優勝や順位が、どうなったからといっても、やるべきことは全く変わらない。一戦、一戦、目の前の試合に全力で勝利をめざすことだ」
岡田監督は変わらない。ファイティングスピリットをたぎらせている。ただ、これが選手たちに100%伝導するか難しい。もちろん選手はサポーターのために完全燃焼しようとピッチに立つのだが、試合展開によってダウンしやすくなるもの。たとえば0−0で迎えた残り時間が少なくなってきたときなど、相手に向かっていく当たりが弱まったり、全力疾走が95%になったりしてしまうことがある。一番必要なのがリーダーシップ。この点、松田が出場停止で出ることができないので、ここは全員で引っ張らなければいけない。頼もしいプレーヤーがいる。河合竜二だ。彼の気迫がイレブンに伝わればテンションは高く保たれる。
一方の大分、最近の試合を見るかぎり意識・意欲が高く維持できている。まず残留に向けての戦いの渦中にいるだけに勝ち点に対する執念は粘り強さに結びついている。現在16位。アウェイといっても勝ち点3に対する欲は小さくない。そして最低でも1は現状に積み上げたいところだ。
シャムスカ新監督のサッカーに対する信頼もある。今シーズンの中盤、試合後に「本当は、もっと攻撃的なゲームがやりたいんだ」と小声で話してくれた選手がいた。それまでのディフェンスに重きを置くサッカーから、攻撃の自由度も増したサッカーを選手たちは歓迎している。そして何より就任後は2勝1分。しっかりと結果が出ている。
横浜FMは、当然スリーバックで来る。栗原、中澤に河合だろう。ボランチはマグロンと那須か。トップ下は奥が有力だ。ディフェンスの安定は疑いない。3試合連続無失点だが、その中身が良くなってきている。問題は攻撃。速いクロスからのグラウのフィニッシュが効果的だが、大分ディフェンスを混乱させるには、クロスの前に揺さ振りが必要。思い切ったミドルシュートが効果的で、ドゥトラ、奥などが積極的に狙っていくことが大事だ。
一方の大分は、先制されずに後半に持ち込むことがベーシックなプラン。横浜FMに焦りが生じてくる時間帯で、2つの駒を使いたい。それは木島、山崎という横浜FM出身のFW。奇しくも、二人ともスピーディーなドリブルが持ち味だが、エリアが違う。木島はサイドからのえぐり、山崎はペナルティエリアに入ってからの仕掛け。どの選手でもそうだが、古巣に対する格別の想いはいつも以上の戦闘意欲に変換する。まだリーグで勝利経験のない大分だが、内容では圧倒されているわけではない。横浜FMへの初勝利で、残留争いからの脱却を狙う。
この試合からリーグ戦は2週間の中断となるが、横浜FMは4日後にヤマザキナビスコカップの準決勝戦が待っている。このゲームで2ゴールが必要なだけに、久々のゴールラッシュが欲しい。それには早い時間帯でリードを奪うこと。前半の45分間は、とくにエキサイティングな攻撃が見られそうだ。
以上
2005.09.30 Reported by 池田博人(インサイド)
J’s GOALニュース
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