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【J1:第26節 横浜FM vs 大分 レポート】モチベーション、その決定的違い。大分、横浜FMに完全なる初勝利(05.10.01)

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10月1日(土) 2005 J1リーグ戦 第26節
横浜FM 0 - 3 大分 (15:05/日産ス/18,139人)
得点者:'26 深谷友基(大分)、'71 マグノアウベス(大分)、'89 西山哲平(大分)
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試合終了のホイッスル後に巻き起こった、ホームゴール裏からのブーイング。一方、リーグ戦で横浜FMに初勝利の大分サポーターは、スタンド最前列に駆け下りて、上半身を目いっぱいピッチに伸ばしつつ、総出で選手を迎える。完勝と完敗、明白過ぎるまでのコントラスト。

横浜FMのキックオフで始まった試合、開始直後に決定的チャンスをつかんだのは横浜FMだった。4分、右からのCK。これをニアでマグロンがヘッド。うまくコースを狙ってミートしたが、ボールは左ポストを直撃してしまう。2戦連続ノーゴールの横浜FMとしては、嫌な好機の逃し方だった。しかし、ここからさらにチャンスをつかんで圧倒するハートの強さが欲しかったのでは。12分にドゥトラのクロスから、21分に大橋がワンタッチで左足シュートとオフェンスを続けてはいるのだが、崩し切れない。逆に、大分がコンタクトプレーで優位に立つ場面が増えてくる。

そして26分、横浜FMの集中が一瞬途切れたかのように、セットプレー、ゴール前でフリーのヘディングシュートを許して失点。その後もボール支配はしていながらも、得点までのアプローチがくっきりしない横浜FM。0−1で前半を折り返した。一生懸命やってはいるが、「是が非でも」と追い詰められている大分選手のテンションとは一枚か二枚違っていたのではないか。

1点勝負、というか実は1点目が勝負。横浜FMのチーム力からは逆転も連想したくはなるが、ピッチの現実は厳しい。後半、坂田を入れてツートップにしても、大分の選手の守備の意識は高く、ボールやエリアへの寄せが鋭い。それでも60分を過ぎてから横浜FMの時間が訪れた。まず62分、奥のクロスから坂田が至近距離から左足シュート。だが、大分GK西川が鋭いセーブでCKに。そしてこのコーナーキックから途中出場の大島がヘディングシュートを放った、しかし、これがクロスバーを叩いてしまう。

ここから絶好機を畳み掛ける逞しさは、いまの横浜FMにはない。逆に71分にカウンターを浴びて、右、角度のないところからマグノアウベスが目の覚めるような一撃。これで大分のリードは2点とに。

ロングボール、パワープレーからの展開を狙う横浜FM。大島が何とか競り勝って頭でつなぐも、フォローなく大分が楽にクリア。ロスタイム、大分は、西山が左足ミドルを右スミに決めてダメ押しの3点目をゲット。

水曜日のヤマザキナビスコカップ準決勝に向けていい流れを作れなかった横浜FM。ようやくチームにフィットして来たマグロンが負傷するなど、暗雲が漂う。組織、攻撃のカタチ。課題も問題も少なくないが、まずはメンタルからか。必死に喰らいつく、プライドを脱ぎ捨てた一途さが必要だ。

記者会見、シャムスカ・マジックではないかと問われた勝利監督は、「これは実力。それでもマジックと言いたいのなら、大分マジックとしてください」と笑顔で答えていた。後半のしっかりした守備や、ボランチをきちんとかませて展開するビルドアップを見ると、必然性が浮かんでくる。次戦も勝てるかどうかということでなく、5試合ぐらいのタームで見れば、しっかりと結果が出てくるような折り目正しいサッカーを、いまの大分は行っている。

以上

2005.10.01 Reported by 池田博人(インサイド)
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