10月1日(土) 2005 J1リーグ戦 第26節
柏 1 - 0 神戸 (15:00/柏/9,157人)
得点者:'3 レイナウド(柏)
----------
25節終了時点で15位の柏と最下位の神戸。J1残留に向けて勝ち点3がどうしても欲しいチーム同士の対戦は、ホームの柏が1-0で勝ち切った。前節の磐田戦では互角以上の戦いを見せながらも、勝ち点を獲得できなかった柏だが、今節は早野監督が「先制点以降はさっぱりのゲーム」と評する低調な内容ながらも、なによりも欲しい勝ち点3を獲得。暫定ながら12位まで順位を上げた。
試合は開始早々にいきなり動きを見せる。3分、柏の大谷が中盤で相手ボールを奪うと、すぐさま前線のレイナウドへスルーパス。神戸のGK本田が前へ出てきたところを、レイナウドはループで冷静にネットを揺らした。しかし、「点が入ったあとにうちの悪いところで、引き気味になってしまった」(波戸)という柏。さらに32分には、キャプテンの明神を右足首捻挫で失うアクシデントが襲う。
それでも、神戸に押し込まれる時間帯の多かった後半を、明神に代わってキャプテンマークを巻いた波戸や増田などを中心に、気持ちが前面に出たプレーで乗り切ると、柏サポーターにとっては息の詰まるような2分間のロスタイムを消化し、勝利をものにした。
これで柏はホーム3連勝。また、最高のスタジアムとも言われながら、今季なかなか勝てなかった日立柏サッカー場でも、前々節のG大阪戦に続いて2連勝となった。
「ラモス効果」。9月13日にラモス瑠偉氏がコーチに就任して以降、「気持ちで負けない」という強い意志が感じられる柏をそう評価する声が少なくない。もちろん、結果が出ていなかった時期にも柏の選手たちは戦う姿勢を見せていたが、特にG大阪から金星を挙げて以降の柏の選手たちには「気持ちで負けなければ試合も負けない」というような自信も感じられる。そのG大阪戦で、『最高のホームスタジアム』で勝てないことのプレッシャーから解放されたことも大きいかもしれない。
いずれにせよ、今節はシュート5本の低調な内容となったものの、この時期にもっとも大事な結果を残したことは、柏の選手たちにさらに自信を与えてくれるだろう。
一方の神戸は、両足アキレス腱に負傷を抱える三浦が奮闘。再三、柏DFのマークを振り切り、チャンスを演出してみせたほか、前半に2本、後半に1本とチーム最多の3本のシュートを放つ。しかし、柏GK南の好セーブもあり、得点には至らなかった。
8月のリーグ再開時に、2勝1分けと好スタートを切ったのがウソのように、そのあと1分け4敗の神戸。自動降格圏外(16位)までの勝ち点差は8に広がり、ますます厳しい状況に追い込まれている。
「それでも、選手一人ひとり気持ちだけは絶対保って、残留に向けてやっていきたい」(三浦)
「確かに今日負けたことで残留への条件は厳しくなったが、最後まで戦う。理論的にはあと(勝ち点)24ポイント取れる」(パベル監督)
残り試合数は8。精神的な強さを求められる試合が、最後の最後まで続きそうだ。
なお、この一戦では86分、交代時に速やかにピッチ外に出なかった柏・小林亮が遅延行為で2度目の警告を受け、レッドカードも提示されたが、主審は小林と大野の交代を取り消さずに試合はそのまま11人対11人で進められた。試合後、神戸側が「退場は交替が完了する前のため、交替は認められないはず」との抗議をし、マッチコミッショナーによれば主審もミスを認めているとのこと。後日、Jリーグ側に諮られることになりそうだ。
以上
2005.10.01 Reported by 小川典子
J’s GOALニュース
一覧へ【J1:第26節 柏 vs 神戸 レポート】内容よりも結果が必要な柏と神戸の一戦は、最少得点差で柏に軍配(05.10.01)













