10月15日(土) 2005 J1リーグ戦 第27節
C大阪 1 - 0 大宮 (14:05/長居/5,232人)
得点者:'60 ファビーニョ(C大阪)
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5連勝中で上位をうかがうチームと、5連敗中でJ2降格圏近くにいるチームの勢いの差ということなのだろうか。C大阪が苦しい試合内容ながら大宮を振り切った。大宮は予想通り前半からディフェンシブに試合を進めてきた。よって、ホームのC大阪がボールを支配する形。前半12分には古橋達弥の左からのクロスを森島寛晃が頭で合わせるが、シュートはわずかに左にそれた。その後も前半はC大阪ペースが続いた。
大宮は徹底したカウンター狙いだった。「カウンターのスピードが感じられなかったが、耐えれば1点を取れるだろうと思っていた」と大宮・三浦監督は振り返ったが、チャンスは後半開始直後に訪れた。何度もゴール前にボールを運び、後半2分、9分、10分と決定的なチャンスを迎えたもののゴールを割ることができなかった。「大宮の流れだったのに。あそこで点が取れなかったのが残念だった」(三浦監督)、「後半の立ち上がり、セレッソのマークがルーズになって集中を欠いていた。そこで決められず、流れが相手にいった」(久永辰徳)と、監督、選手が悔やんだ後半立ち上がりの攻防。この試合で唯一の得点はその直後に入った。
C大阪はあきらかに攻めあぐんでいた。FW西澤明訓と左ウイングバックのゼ カルロスを欠き、いつものような攻撃の形は見られなかった。試合直前から激しさを増した雨もいつものテンポのいいボール回しをしづらくしていた。が、後半15分、PKのチャンスが巡ってきた。ボールを持った久藤清一が思い切ってペナルティエリア内に侵入したところを倒された。「いい試合展開ではなかったので、あそこで点が取れてよかった」(久藤)というチャンス。キッカーのファビーニョは一度GKにセーブされながらも「集中することで切り抜けた」(ファビーニョ)と、再び右足で押し込んだ。
リードしたC大阪は強い。5連勝中という自信に裏打ちされた見事な集中力で、相手の猛攻を切り抜けた。負傷した下村東美に代わって久しぶりに先発出場を果たした布部陽功は、「今のチームの勢いと流れを感じる試合だった」と振り返った。特に大宮が前線に選手を集中させ、怒涛の攻撃を繰り返した終盤もC大阪の堅い守りは崩れることはなかった。
後半だけで10本のシュートを放ち、7本のコーナーキックのチャンスを得た大宮だが、ノーゴールに終わり、連敗は6となった。「内容に勝点がついてこないことに焦りはあるけれど、中身は間違っていないので下を向いても仕方がない」と奥野誠一郎は語ったが、またしても結果が出ず、苦しくなった。
正反対なのはC大阪。「ゲーム自体はすごく難しいものだった。ゲーム(内容)に負けて勝負には勝った感じだ」と小林監督が語ったとおり、リズムが悪い中でワンチャンスをきっちりものにした印象だ。これで勝点は46、上位の2チームにぴったりと付いて終盤戦に向かう。「実質はまだまだ首位とは離れている。自分たちの今やれることをやって、課題に取り組んでいくつもり」。小林監督は淡々と語りつつも、「仕掛けなければならないときがくるかもしれないが」と、含みを持たせることも忘れなかった。
以上
2005.10.15 Reported by 横井素子
J’s GOALニュース
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