10月15日(土) 2005 J2リーグ戦 第36節
徳島 1 - 5 京都 (14:05/鳴門/3,547人)
得点者:'7 アレモン(京都)、'10 小林康剛(徳島)、'25 中払大介(京都)、'32 アレモン(京都)、'47 パウリーニョ(京都)、'82 三上卓哉(京都)
----------
降り止むことのない雨の中で行われた一戦は、京都が強さと巧さで圧倒的に上回り大勝。チーム力、さらにはJリーグでの経験値の違いをもまざまざと見せつけた。逆にホーム徳島は、自らのミスから失点を重ねる結果となり、前節の仙台戦に続く大量失点での敗戦となった。
試合は、立ち上がりの激しさも落ち着き始めた7分、まず京都が自慢の攻撃力を発揮する。ペナルティエリア付近でボールを受けたFWアレモンが鮮やかなワンツーで抜け出し、徳島GK古田の動きを見ながら落ち着いてゴールに流し込んだ。2位以内確保のために負けられない京都としては、幸先よく先制点奪取に成功した。
しかし、こうして先制こそ許したものの、徳島もホームの声援に応えるように反撃を見せた。直後の10分、CKのチャンスからさらにボールを拾い、右サイドで受けたMF秋葉が精度の高いセンタリングを送ると、ゴール正面で待ち構えたFW小林がドンピシャのヘディングシュートを叩き込んだ。
失点からわずか3分での同点劇。スタジアムのヴォルテージも上がり、これで選手たちは勢いに乗るかと思われたのだが…。この後、徳島には思わぬ落とし穴が待っていた。
試合開始前から降り続く雨が、それを招いたと言えるだろう。
25分、京都FWアレモンがトリッキーなヒールパスでのポストプレーを試みる。が、このパスは徳島DF石川の目の前へ。誰もが、徳島は事なきを得ると思った瞬間であった。その石川がスリッピーなピッチに足を滑らせてバランスを崩す。すると、それを見越したかのように走り込んできたMF中払がボールいち早く拾い、難なく徳島のゴールネットを揺らした。これがJ1経験もあるチームの抜け目のなさか。ミスを見逃さない老獪さを見せた京都が、またしても徳島を突き放した。
結果、この1点が徳島の歯車を大きく狂わせたと言えよう。初めて経験する厳しいJ2の戦いで疲労が蓄積した選手たちの支えは今や精神力だっただけに、このような形で許した失点がチームに与えた影響は想像以上に大きいものであった。その後徳島は、ボールへの激しい寄せ、また連動した追い込みも見られなくなり完全に京都に支配される。その上、前半もう1点を追加され、さらに苦しい展開を強いられた。
そして後半、徳島はとうとう試合を決定付けられる4点目を奪われてしまう。左サイド深くに蹴り込まれたボールをDF石川とGK古田が一瞬お見合いすると、京都FWパウリーニョに一瞬早くボールに寄られ、角度のない所から狙い澄ましたシュートを決められた。またしても自らのミスにつけ込まれての失点。そして、徳島には立ち直る力はもう残っていなかった。
「他会場の条件付きではあったが、やはりうちのホームで結果を出されたくなかった」と試合後に徳島・田中監督は語ったが、その言葉通り、徳島はウィングバックが引き目のポジションを取るやや守備的な布陣で今節に臨んだ。が、それも度重なるミスで破たんする結果となってしまった。GK古田も「雨が降っていただけにハッキリしたプレーを指示すればよかった」と悔んだが、徳島は小さなミスさえも許してはくれないJリーグの厳しさを身をもって感じた敗戦であっただろう。
逆に京都は、他会場の結果(甲府は仙台に敗れたが、山形が横浜FCに引き分けたため)により、勝利したものの今節では2位以内を確定させられなかった。が、今節の戦いぶりを見る限り、次節に歓喜の瞬間を迎える可能性は非常に高い。試合全体を通して見せたJリーグでの経験値を感じさせる質の高いプレーは、それを十分に予感させるものであった。
以上
2005.10.15 Reported by 松下英樹
J’s GOALニュース
一覧へ【J2:第36節 徳島 vs 京都 レポート】2位以内確保は持ち越したものの京都が大勝。徳島は自らのミスが致命傷に。(05.10.15)
- 終盤戦特集2025
- アウォーズ2025
- 明治安田J1昇格プレーオフ2025
- 明治安田J2昇格プレーオフ2025
- J3・JFL入れ替え戦
- AFCチャンピオンズリーグエリート2024/25
- AFCチャンピオンズリーグ2 2024/25
- はじめてのJリーグ
- Jリーグ×小野伸二 スマイルフットボールツアーfor a Sustainable Future supported by 明治安田
- 明治安田Jリーグ百年構想リーグ
- 2025 月間表彰
- 2025 移籍情報
- 2025 大会概要
- J.LEAGUE FANTASY CARD
- 2025 Jリーグインターナショナルユースカップ
- シャレン Jリーグ社会連携
- Jリーグ気候アクション
- Jリーグ公式試合での写真・動画のSNS投稿ガイドライン
- J.LEAGUE CORPORATE SITE













