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【J1:第27節 浦和 vs 柏 レポート】圧勝も、田中のケガが気がかりな浦和。2人の退場者で、次節にも不安を残す柏。(05.10.15)

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10月15日(土) 2005 J1リーグ戦 第27節
浦和 7 - 0 柏 (15:35/駒場/16,865人)
得点者:'23 ポンテ(浦和)、'49 田中達也(浦和)、'54 マリッチ(浦和)、'57 マリッチ(浦和)、'63 マリッチ(浦和)、'67 酒井友之(浦和)、'89 横山拓也(浦和)
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7-0。浦和駒場スタジアムで行なわれた浦和と柏の一戦は、大量得点差で浦和が勝利したが、立ち上がりを見る限り、ここまで点差の開く結果になるとは予想しなかった。
ターニングポイントはいきなり訪れる。13分、右足首の捻挫から復帰した柏キャプテンの明神が、2枚目のイエローカードを受けて退場に。柏が早い時間帯からひとり少ない展開を強いられると、次第に浦和が試合を支配し始める。そして23分、浦和は長谷部から永井へのスルーパスが通ると、その永井が送ったクロスをエリア内で受けた田中達がDFを引き付け、冷静にフリーのポンテへ。このボールを、ポンテがきっちりとゴールへ送り、浦和が先制を果たした。

1-0のまま折り返した浦和だが、49分に鈴木からのパスを田中達がそのまま流し込む「練習どおり」(鈴木)という形でリードを2点に広げると、54分にはマリッチのヘッドでさらに加点する。するとその2分後、先制された後あたりからファウルが目立ち始めていた柏は、明神からキャプテンマークを引き継いでいた波戸が、ポンテの突破を止めて2度目の警告。2人目の退場者を出してしまう。

一方、波戸の退場直後にマリッチが決めて3-0と、ますます勢いに乗るホームの浦和。ところがここで、試合後にブッフバルト監督が「浦和にとって唯一マイナスの悲しい出来事」と語ったアクシデントに襲われる。左サイドの裏のスペースに抜け出した田中達に対し、柏DFが後方からタックル。このプレーで田中達は右足腓骨を骨折し、担架に乗せられたまま退場する。長期戦線離脱を強いられることがひと目で分かるほどの大ケガに動揺を隠せない選手もいるなか試合は再開されるが、浦和はその後も集中を切らさず、63分にマリッチがハットトリック達成となる5点目。67分には酒井、89分には途中出場の横山も決めて、大量7ゴールの圧勝を収めた。

確実に勝ち点3を積み上げ暫定4位に浮上も、「みんな勝てたことはうれしいと思っているが、気になっているのは達也(田中)のケガ」(マリッチ)、「試合には勝ったが達也がああいう形でケガをしたので、勝利は忘れてしまって、あのことしか頭にない」(ポンテ)と、試合後の浦和は重苦しい雰囲気に包まれていた。
この出来事がなければ、パーフェクトな試合と言えただろう。山田、三都主、闘莉王が出場停止、平川もケガと主力を多く欠くなか、本職ではない左サイドに入った酒井は、相手が退場者を出したこともあるが見事に代役を果たした。また、ポンテが厳しいマークに遭ったときには、長谷部がチャンスメイク。さらには積極的なミドルシュートで何度も柏ゴールに迫った。そのほかにも、ピッチの幅を広く使い、早いパス回しで相手を翻弄するなど、多彩な攻撃を見せた浦和。途中出場のエスクデロ、横山、赤星といった若手も、ブッフバルト監督が「前半からやってきたことをそのまま続けてやってくれた」と褒める、積極的かつ冷静なプレーを披露した。数的有利になるとゲーム運びが難しくなることもよくあるなか、今日の浦和は優位な状況をしっかり活かす完璧な試合運びを見せていた。だからこそ、田中達のケガが残念でならない。

柏は、早野監督が「今日は多くを語ることはない」と話したとおり、気持ちを切り替えるしかない試合となってしまった。開始8分には玉田が浦和DFを振り切りシュートまで持って行くなど、いい攻撃の形を何度か見せていた立ち上がりだっただけに、13分の明神の退場が悔やまれる。
降格圏内の17位・東京Vとの勝ち点差が4に縮まってしまった柏だが、チームを牽引すべき明神・波戸の2人を欠いて次戦に臨むことになる。それでも、「とにかく次に向けて早く立て直さなければいけない」(早野監督)。


以上

2005.10.15 Reported by 小川典子

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