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【J1:第28節 新潟 vs 横浜FM プレビュー】新潟県中越地震から1年。周囲の期待を背負う新潟が、上昇機運の横浜FM挑む(05.10.22)

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10月22日(土)J1 第28節 新潟 vs 横浜FM(16:00KICK OFF/新潟ス)
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-スターティングメンバーは、試合開始約2時間前に各試合のスコアボード「試合詳細」に掲載されます-
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 新潟対横浜FM戦翌日の23日、新潟県中越地震発生から丸1年を迎える。それに合わせ、この試合ではキックオフ直前に黙祷が予定されている。新潟の選手の心の奥底には常に復興への思いがある。FW上野優作はGK野澤洋輔とともに、この試合に被災地域の住民を招待した。前節で連敗を止めたチームにとって、真価が問われる一戦。上野は懸命なポストプレーで、明るい兆しが見え始めた新潟の攻撃の基点になるとともに、被災者を励ますことを意識している。

 横浜FMも調子は上向きだ。前節千葉戦は土壇場で追いつき、2対2のドロー。アウエーでの一戦を制することで立ち直りを確実なものにしたい。

 「この試合に勝つことは大きな意味があります」。新潟県中越地震から1年。上野はシーズン前からこの試合に被災者を招待することを決めていた。賛同した野澤とともに、メインスタンド2層目の指定席20席を用意した。「実際に道路や家が壊れているのを見て、身近に感じましたからね」。現在も長岡市周辺では1500の仮設住宅で約5000人が避難生活を送っている。

 今季は開幕から個人的に年間シートを設け、被災地域の住民や被災者を招待してきた。復興に汗を流す人たちのために、という思いは人一倍強かった。「試合を見てもらうことを、僕自信の奮起の材料にもしたい」と言う。
 
 震災を除いても、新潟にとっては勝ちたい一戦だ。前節の東京V戦は1対1のドロー。第22節大宮戦以来の勝ち星こそ逃したが、約1カ月ぶりの勝点を挙げ、チームのムードは明るくなりつつある。「ここで勝つと負けるのでは、今後の試合が全然変わってくる」(上野)。ようやく芽生えてきた上昇機運を止めるわけにはいかない。

 東京V戦、上野は80分から途中出場。3トップの中央に入り、基点になった。くさびを受け、スペースをつくる。得点は奪えなかったが、攻撃のリズムを整える役目を果たした。「正直、もう少し早く出たかったです」と手応えをつかんだ。

 新潟はこの試合、エジミウソン、ファビーニョ、アンデルソン・リマのブラジル人トリオの3トップを採用した。今節もその可能性が高い。そうなると、上野の投入は後半途中から。「でも、やることは一緒ですから」。東京V戦では11本のコーナーキックをもらいながら無得点。187センチの中澤佑二ら高さのあるDFをそろえる横浜FMに対し、セットプレーの攻防はポイントの一つ。183センチの上野の存在はこの部分でも重要になる。「結果がほしいです。チームも僕自身も」。

 一方の横浜FMは、千葉戦のドローで手応えをつかんだ感がある。ビデオを分析した新潟の反町康治監督は「0対3で負けた大分戦とは別のチームになっている」。千葉戦はダブルボランチに変更した後半から攻撃のリズムが出始めた。新潟も千葉と同様に走力で勝負するタイプだけに、応用はしやすい。ポイントはセットプレー。千葉戦はその絡みで2失点しているだけに、1対1の対応が重要になってくる。

 反町監督は「(横浜FM)は強いことには変わりない。そこでどう勝機を見出すか」と言葉を選ぶ。震災後1年という時期についても「当然、頭の中にある」。両チームにとって負けられない一戦。相手の長所をどう抑えるかが、そのまま得点につながる。

以上

2005.10.21 Reported by 斎藤慎一郎
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