10月22日(土) 2005 J2リーグ戦 第37節
横浜FC 1 - 2 仙台 (14:04/三ツ沢/8,755人)
得点者:'10 北村知隆(横浜FC)、'53 村上和弘(仙台)、'68 シュウェンク(仙台)
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ここ数試合、固定したメンバーで戦ってきた横浜FCだがトゥイードと浮氣が負傷により欠場。センターバックは4試合ぶりの出場となる山尾、そして富永のコンビで臨んだ前半はこのコンビがバロン、シュウェンク、仙台2トップを完璧に抑え、チームにリズムをもたらしていく。守備の安定が攻撃に好作用を生み出し、中盤の山口を基点に北村、吉武が何度も決定的なチャンスを作り出していく。
先制点は10分、右サイドでのスローインからスペースを突いた吉武がドリブルで相手陣内へ深く攻め込み、中央へ折り返すと、相手マークを外した北村が蹴り込んでゴールを奪う。このシーンに象徴されるように、横浜FCは運動量で仙台を上回り、常にボールサイドで数的優位を作ることで効果的な攻撃を展開。仙台も時折、カウンターからチャンスを作るものの、横浜FCに押し込まれたまま時間が経過していく。前半は横浜FCの今季ベストゲームとも言える内容、11位のチームが4位のチームを完全に凌駕していた。
しかし、この試合の流れを変える大きなアクシデントが横浜FCを襲う。38分、それまで懸命な守りを見せていた富永に2枚目の警告が出され、退場処分が宣告される。前半の残り時間こそ横浜FCは凌いだが、後半は一方的な仙台ペースに変わる。
53分、ゴールから約35mの距離にこぼれたボールを豪快に蹴りこんだのは仙台・村上。ホップする軌道を描いたボールは激しくゴールネットを揺らした。前節、スタメン落ちした鬱憤を晴らす村上のゴールで仙台が同点に追いつくと、都並監督は大柴を投入し3トップへ布陣変更。「相手は疲れていた。スペースもあった」(大柴)と、足が止まった横浜FCを追い込んでいく。
横浜FCも体を張った守りで粘りを見せたが、ついに68分シュウェンクの個人技によりゴールを許し、仙台が逆転に成功する。その後も攻める仙台、耐える横浜FCの構図が続いたが、スコアは動かず2‐1のまま試合終了。数的有利を生かした仙台が勝ち点3をものにした。
試合後、「正直、運が良かった」と語ったのは仙台・都並監督。横浜FCのひたむきな戦いに前半後手を踏んだ仙台にとって、数的有利が生まれなければ勝ち点獲得が難しかったというのが都並監督の本音ではないだろうか。しかし勝ち点3を獲得した事実は動かない、仙台にとってはこの「運の良さ」が今後へ向けて大きな意味を持ちそうだ。対する横浜FCは試合内容が良かっただけに富永の退場が悔やまれる。しかし、サッカーの質は向上してきているのは事実で、「今日の前半のような」(足達監督)サッカーを展開していれば残り試合で順位を上げる可能性は大いにある。
以上
2005.10.22 Reported by 「EL GOLAZO」編集部
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