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【ヤマザキナビスコカップ決勝直前企画】G大阪山本強化部長インタビュー「躍進するチームの強化方針とは?」(05.11.04)

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2005年シーズン、最も躍進をして注目を集めているクラブ、G大阪。第29節終了時点でJ1リーグ戦で首位。ヤマザキナビスコカップでも初の決勝進出と現在のところ初タイトルどころか2冠すら実現しようとしている。何故このような躍進が可能になったのか、どのような強化方針のもとチームは活躍を続けているのか。躍進の裏にある真実と今後のG大阪の目指す姿を知るべく、G大阪の山本強化部長を直撃インタビューした。
[2005年10月25日収録、同月31日初掲載]

―― 今季の強化方針からお聞かせ下さい。

山本浩靖 ガンバ大阪強化部長(以下、山本)就任当初から、ランニングサッカー、ムービングサッカー、パッシングサッカーというのを融合させたようなサッカーを皆さんにお見せできれば、とは考えていたんですよ。ですが、そういう言葉の定義というのは、受け取る人によっても見方が変わってくるなっていう風に感じる部分もあったりして。だからこそ、敢えて、言葉でサッカーの定義をする必要はないかな、と思っているというか。もちろん、ガンバらしい攻撃サッカーをしたいという思いはチームとしてありますからね。それに従って、チームづくりを進めてきたのですが、攻撃サッカーをしたいから攻撃の選手だけを集めればいい、っていうことでは当然、ないわけで。要は前年度のベースに上乗せしていく中でチームを作ってきた、ということになります。

―― その上乗せという部分で、今季はFWアラウージョ選手や、現在ケガで離脱中のMF前田雅文選手などを獲得されたということですね。

山本昨年の2ndステージくらいから、ムービング、パッシングサッカーというものを実現できるようになったことで、チームが変わろうとしたんです。その要因はFWマグロンのケガがきっかけになったというか…彼の離脱によって、それまでのワイドな展開から中央の高さを活かした攻撃というのが出来なくなった、と。そこで、西野監督が選手の個性を最大限に活かすことを考えたサッカーというのが、パッシングサッカーだったのですが、それが結果に結びつく中で、今年もよりそのサッカーを追究していこうという流れになり、そこにマッチした選手というのがアラウージョや前田ら、新しい選手だったということになります。これについては、西野監督の理想として、決定力のあるシューターであり、かつ、アシストができる選手、を欲しいという要望がありました。それを当然考慮しての獲得でした。

―― 現在得点ランク首位を走る、FWアラウージョのチームへのフィットはかなり速い段階で実現しましたが、それは予測できたことだったのでしょうか?

山本彼には清水エスパルスでの経験が1年ありますからね。日本の習慣や日本の指導者、クラブとマッチする可能性は、初めてブラジルから来る選手に比較すれば高い可能性を秘めていたとは思います。ただ、新しく加入した外国人選手というのは、いずれにせよ、日本のサッカーや文化、生活習慣に適応できるか。更に家族がいるとなれば、その家族が日本の環境に馴染めるのか、っていう部分で難しさがあります。おまけに、どれだけ資質の高い選手でも日本のサッカー、ガンバのサッカーに適応するという保証はないわけで。ただ、ガンバの場合は、外国人選手の家族へのサポートという部分でも、過去の経験を元に準備が整っていました。それに、日本のサッカーに合うかどうか、という面では日本のサッカーの特性から見て『スピードとテクニックが必要になる』という考えがある中で、アラウージョは、スピードとテクニック…特にしっかりとしたシュートテクニックを持っている選手でしたからね。プレー的には今の得点を想像できる選手ではありました。

―― 『シューターであり、アシストができる選手』の獲得を願ったのは、FW大黒選手が去年あれだけ活躍したこと。つまり、それを踏まえて今年はよりマークが厳しくなるということを予測してのことでもあったのでしょうか?

山本大黒だけに限らず、ガンバのサッカーというのは、フェルナンジーニョはもちろん、二川や遠藤ら、パサーの選手が攻撃の組み立てに大きく加わってくるわけで。と考えれば、大黒のみならず、そういったパサーの選手を含めてマッチする選手という考え方の中での補強だという言い方が相応しいと思います。要は、大黒に点を取らせるプレーができるのがアラウージョやフェルナンジーニョであり、フェルナンジーニョやアラウージョに点を取らせるプレーができるのが大黒で…という考え方が、前線の組み立てに入ってくる選手全員に持つことができる、と。実際、それは今季、それぞれの選手が点も取るけどアシストもできるという結果を出していることに証明されていると思います。

―― 西野監督については今季で4年目のシーズン。長期体制を敷かれていらっしゃいますが、これは、年々チーム力が上がる中で、さらにチーム力をつけるための長期体制だったのでしょうか?

山本その通りですね。長くチームを見るということについて、いろんな方がいろんな考え方をお持ちでしょうし、実際いろんなアドバイスもいただいたりして、それは有り難いことではあるのですが、ガンバとしてはやはり西野監督という指導者を評価していますから。長期的に見ることによって選手の見方、チームや選手、スタッフ等との信頼関係も築けていますし、かつ結果を残せている、と。やはり、どのクラブでも信頼関係を築くのが一番難しいことでもありますからね。実際、互いの信頼関係を築こうとするまでに、現場とフロントの関係が難しい状況になったりすることも多いと思うのですが、逆に、その信頼関係を長く築くことができれば、いいことしか生まれてこないのではないかと思います。

―― 山本さんご自身は、強化部長になられて8年目のシーズンですが、この8年での手応えをどう感じていらっしゃいますか?

山本私が強化部長に就任した頃というのは、97年の年間4位が最高順位で、それ以外は、残念ながらずっとABでいうところのBクラスだった、と。それが徐々にチーム力をつける中でAクラスで争えるようになり、中でも今年のチームが一番手応えを感じるというのは正直なところですが、ただ、この8年という段階があっての今年ですからね。その間には、いろんな選手が出入りしましたが、例えば、出ていった選手がもし今のチームにいればもっといいチームになっていたかも知れないっていうのはありますが、プロの社会は契約社会ですからね。選手にも夢があって、別のチームに移籍したいということなら、引き止めはするけど最終的には本人の決断に任せるしかない、と考えれば致し方ないな、と。ただ、離れていった選手がいた一方で、加入してくれた選手もいます。それがMF遠藤やDF山口、FW吉原であったりするのですが、そういった彼らが今ガンバの中心選手になっていることを考えれば、結果的にチームとしてはうまく回ってきたと言えるのではないかと思います。もちろん、それは選手の努力に感謝しなければいけない部分ですが。

―― 今後のビジョンというか、ガンバ大阪の将来像というものは描いていらっしゃいますか?

山本やはり、サッカーの大会というのは世界に繋がっていくものですからね。世界で戦うことを定着できるチームになっていけばという思いはあります。口で言うのは簡単で、現実、日本一にならないと、その権利さえもらえません。それまでは何も語れないというか。ただ、タイトルをとれれば、違う世界を、会社も、チームも経験できるのは事実ですから、そのために今は、このチームを現状より上にあげていくためのサポートを考えています。それは、下部組織を含めたチーム全体の強化体制ということでも、です。うちの下部組織の育成については、成功していると言って下さる人がたくさんいて、それは有り難いことではあるんですが、我々は現状に満足はしていないというか。常に、下部組織も今以上のものをどう作っていくかということを模索しているし、危機感を持ってまた新しいことにチャレンジしていかなければなりません。つまり、会社も、チームも、すべてが終わりのない戦いを続けている中で、全てにおいて、より上を目指して、戦っていきたい。また一歩上へと足を踏み出すためのスタートとして、まず日本一をとりたいんですよね。日本一になるのは、たった1チームだけにしか与えられない権利ですからね。すごく難しいことだとは思いますし、素晴らしいことでもある。それによって得るものも想像以上に多いはず。だからこそ、今はそれを勝ち取るのが夢だし、勝ち取ったらまた次の夢に向かったチームづくりを、現場とともにやっていければと思います。

(了)

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■山本浩靖(G大阪強化部長)プロフィール

やまもとひろやす
1958年3月26日生まれ。大阪府出身。80年、松下電器産業(株)入社。同社サッカー部に入部。87年の選手引退と同時に、同サッカー部コーチを務める。90年、松下電器産業(株)女子サッカー部コーチに就任を経て、96年、同女子サッカー部監督に就任。93〜96年は日本代表女子チームのコーチも務めた。98年よりガンバ大阪強化部長に就任し、今季で8年目のシーズンを迎えている。


取材:高村美砂

以上

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