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【J2:第39節 札幌 vs 水戸 レポート】札幌、ホーム・札幌ドームで痛恨のドロー。3位・甲府との勝ち点差は6に広がる。(05.11.06)

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11月6日(日) 2005 J2リーグ戦 第39節
札幌 1 - 1 水戸 (18:01/札幌ド/14,604人)
得点者:'69 清野智秋(札幌)、'83 深津康太(水戸)
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「(甲府、仙台の)試合結果はゲーム前に知っていたが、気にせずにやろうと思っていた」(和波智広)。今節唯一のナイトゲームだったこの試合。3位・甲府を勝ち点差4で追う札幌にとっては、痛恨のドローとなった。

 試合は大方の予想どおり、札幌が攻め水戸が低い位置からがっちりと守る展開。15(札幌)-8(水戸)というトータルシュート数もその内容を如実に物語っている。特に前半15分までに札幌が放ったシュート数は6。和波、加賀の左右両DFのオーバーラップのほか、西谷も決定的なスルーパスを送り込むなど、札幌が意図していた通りの展開を見せるが、ゴールネットを揺らすまでは至らない。特に6、7、10分と立て続けに自身の質のいい動き出しからフィニッシュまで持ち込んだ相川のシュートのうち、1本でも相手GK・本間の脇をすり抜けていたら、全く違う試合内容になっていたかもしれない。

「ゲーム開始直後はさすがに身体が重かった」(深津康太)。天皇杯(vs広島)から中3日の試合間隔に加え、広島ー水戸ー札幌と長距離の移動が続いた水戸は、決して万全のコンディションではなかった。しかし、序盤の猛攻をしのいだことで、徐々に水戸らしさが見えてくる。ゴール前のピンチでは、DFが身体を寄せ、シュートを打たれても身を挺してブロックする。期待のファビオは、曽田にうまく押さえ込まれた形となったが、前半32分には、右DF大和田の突破から決定的な場面を作るなど、数少ないチャンスに凄みを見せ始める。ボールの支配率は札幌の方が上なのだが、0-0で前半を折り返したことからも、水戸のペースになっていったと考えて良いだろう。

 攻撃するも得点を奪えないイヤなムードが続き、ミスからピンチを招くなど、水戸との相性の悪さが払拭できないかに思えた札幌だが、2戦連続ゴールを決めている清野がこの流れを打開する。後半24分、砂川のコーナーキックのこぼれ球を拾った加賀が計ったようなクロスを上げると、「思いっきり飛び込むだけだった」と語る清野が豪快に頭で先制。残り時間に加え、水戸のコンディションを考えてもゲームを決定づける一撃かと思われた。

しかし、「守ろうとするとチームに勢いがなくなる。そういうサッカーの怖さが出た試合ではなかったか」と前田監督が話したように、試合はまだ動いていく。水戸は3バックに変更し、トップ下として伊藤と投入。攻撃の姿勢を鮮明にした直後の後半38分、秦の右サイドからのフリーキックはDFの間を抜け、「他の選手をフリーにするようにブロックする動きをしようとしたら、自分がフリーになっていた」と話す深津の足下へ。あまりにもあっさりと決まった同点ゴールに、札幌ドームの観衆も声を上げるタイミングを失い、ただただざわめくだけだった。

 試合後、ミックスゾーンで今後の試合について話を向けると、水戸のキャプテンである吉本は「守備はこれまで通りの形で」と力強く語った。これは1点は失ったものの、水戸は自分たちのゲームができたという証左だろう。一方の札幌は、今節のドローにより、3位・甲府との勝ち点差は6、4位・仙台との点差は4に広がった。「可能性がある限り、決してあきらめない」。選手の口々から発せられた言葉だが、残り5試合、負けはおろか、引き分けも許されないであろう厳しい戦いが続くことになる。

以上

2005.11.07 Reported by 原子 禅
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