11月9日（水） 第85回天皇杯　4回戦
千葉 3−2 甲府（19：02/市原/2,813人）
得点者：36' 工藤浩平（千葉）、44' バレー（甲府）、60' 長谷川太郎（甲府）、66' 巻誠一郎（千葉）、112' 水野晃樹（千葉）
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●オシム監督(千葉）：

「興味深い試合でした。ぎりぎりでしたね。あのような結果になったということは、うちもまだしっかりしたチームではないということです。ナビスコカップに優勝して、多くの花がクラブハウスに飾られているんですが、その花ももう枯れ始めています。新しい花をまたもらうまでしっかりとやらなければなりません。今日の試合は最終的にはしっかり内容的にも勝ったとは思います。うちの選手たちは試合の最初のほうは簡単にボールを動かして、自分も動いていました。ただ、ビックリしたのは本当に甲府がいいプレーをしたということです。一か八かのロングパスではなくて、うちと同じようにボールを動かして、守りに入ったり、しっかりサッカーをやっていました。

意味があって、今日は何人かの選手をいつも試合に出ている選手に代えて、試合に臨んだんですが、やはりうちはいつも出ているレギュラー選手が力を発揮するようなチームで、今日、何人か代わった時点で少しパフォーマンスが落ちました。ただ、みんなにも見てもらいたかったし、自分たちもやはり選手が代わるとどうなるか見たかった。マリオ（・ハース）や林や（中島）浩司、工藤にとっては、すごくいい実戦になったと思います。カップ戦は本当に体に悪いですね」

Q：後半1点取られたときに結城選手を入れたが、相手をしっかり抑えるところからチームを再構築しようとしたのか？

「負けているときにDFを入れるというのは、論理的に見えないでしょうが、もちろん意味があることです。ただ、確かに守備を強化したんです。意図は結城が入ったことによって、相手の3トップにストッパーが3人、そのままつくことになったんです。それによって、坂本が前に押し上げれられて、その分、阿部や坂本やイリアン（・ストヤノフ）までが攻撃に関与できたということです。もちろんそれだけしか方法がなかったわけではありません。うちの選手も賢いので、それに対応できる選手です。論理的ではなかったのは、交代で巻を外したこともそうですよね。そういう意味で、あそこでDFの結城を入れた、巻を外した、ふたつの論理的ではないことが実は論理的なことなんです。みんなが私のことを論理的というので、それも論理的なことにしておいてください」

Q：坂本がそこでストッパーのような仕事をせざるを得なかったのは、相手がああいう形でくると思わなかったためか、それとも、元々ああいう仕事をすることになってやったのか？

「もちろん相手が3トップでくるとわかっていました。でも、特にサイドにいた2人は完全なFWというタイプではなかったし、坂本のような選手が一番対応できると思ったのでそうしました。もちろん坂本は自分の役割をしっかり果たしていました。ただ、今日は佐藤もいなかったので、そういう意味では坂本を前に押し上げて、そこでボールを動かすことと相手がボールを持っているときに先を読んで対応するという意味で、坂本はあのポジションでいいプレーをしました。坂本は満足しているんじゃないですか」

Q：ナビスコカップに続いて延長戦になったが、次のリーグ戦の磐田戦に向けてのゲームプランは？

「まあ、ひとつわかっているのはそれだけ走れるということですよね。これ以上走れるかどうかは次の試合で見てみましょう。もちろん、次には何か違うことをするべきです。当然、一つは選手が変わってくるでしょう。今日出ていなかった佐藤や山岸も戻ってくるでしょうし、結城も今日は120分出ていないので、出るかもしれません。マリオや林も今までより長くプレーできる計算ができます。ただ、それとは別に対戦相手が磐田といういいチームで、選手も自然とモチベーションが上がって、全力を尽くそうとすると思います。新しいスタジアムに戻る事もあり、選手はやる気になるでしょう。それも論理的ではないですが…」

以上