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【J1:第30節 大宮 vs 名古屋 プレビュー】下位に低迷するチームのサバイバルレース。大宮と名古屋のJ1生き残りをかけた対戦。(05.11.12)

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11月12日(土)J1 第30節 大宮 vs 名古屋(16:00KICK OFF/埼玉)
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-スターティングメンバーは、試合開始約2時間前に各試合のスコアボード「試合詳細」に掲載されます-
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 前節はアウェイで行われた柏レイソル戦を逆転で制し、まずは降格圏を脱出した大宮アルディージャだが、その柏との勝ち点差はわずかに1点。1試合の結果次第で16位に再転落する位置につけており、まったく油断できない戦いが続いている。

 そうした厳しい現実は、選手たちも認識しており、先週末の天皇杯4回戦で勝利した後も厳しい表情は崩れていなかった。その天皇杯は、来季からのJ1昇格を内定している京都パープルサンガが相手で、苦しい試合展開になっていた。リーグ戦とは直接関係のない試合ではあるが、勝負に負けることによる士気の低下はリーグ戦の結果に直結しかねない危機をはらんでいた。それだけにまずは勝利したことの意味は大きかった。

 京都戦の勝利の大きさは、9月初めから10月末までにリーグ戦で喫した7連敗と、直近の2連勝とですべて同じやり方を貫いてきたという部分にある。もちろん油断はないが、悲観もないというチーム状態は、J1残留に向けてプラスの材料だと言えるだろう。その京都戦は、試合展開でも勝負強さを発揮したと言う意味で前向きになれる試合だった。京都にも勝機はあったが、その圧力に耐えたのはワンチャンスをものにする決定力と、90分間にわたって集中を切らさなかった守備陣の踏ん張り。苦しい試合を手にしてJ1昇格につなげた大宮らしいサッカーだったと言える。

 振り返れば、7連敗した大宮にとっての一つのターニングポイントがあった。それが2連敗で迎えたホームでの24節の千葉戦。相手のミスから2度の決定機を手にし、オシム監督に「前半の話はしたくない」と言わしめた試合だったが、そのいずれも得点に結び付けられず、さらには1点を奪われて敗戦した。この試合でもし勝てていたら、大宮のここまでの大崩はなかったかもしれない。逆に言うと千葉はこの試合で勝てたことが、その後の公式戦での好成績につながっているともいえる。

 内容はともかく勝ちを拾う。勝負強いチームは往々にしてそうした試合をものにしている。そういう過去を振り返ると、大宮にとって苦しんだ京都戦で勝利できたのは大きな収穫になった可能性がある。当初全治2週間と言われていた山下芳輝のケガが手術することによって全治2ヶ月となり、今季の出場の可能性が絶望。追い討ちをかけるかのように今節はトゥットが出場停止となっており、攻撃力の低下を招きそうだが、逆の見方をするとそれ以外の選手の出場機会が増えるという効果もある。京都戦ではJFLからシーズン途中に獲得した若林学が決勝ゴールを奪ったこともあり、チーム内競争を活発化させる方向に進みつつある。いずれにしても、内容はともかく結果を手にできたことが、チーム状態を好転させたのかどうか、この試合で確認してみたい。

 一方、その大宮と対戦する名古屋グランパスエイトも泥沼の中でもがいているチームだ。チームの軸となるべき外国籍選手が移籍し、監督も交代。天皇杯4回戦は突破したもののJFLのアローズ北陸を相手にきわどい試合を演じている。自分たちのサッカーに対する自信のなさが現れているのか、前線からの思い切った守備ができておらず、それが相手に付け入る隙を与える悪循環を生み出している。

 好転しないチームの現状に、中田仁司監督は何人かの選手を組み替えたいくつかのセットを試してきているが、結果が出ていない現状ではある程度仕方のない事だろう。熟成と選考と、難しい状況にあるチームをどのように立て直していくのか。現在の名古屋の勝ち点は35で、J1残留をいまだに決められないでいる。リーグ戦では3連敗中ということもあり、天皇杯での勝利をリーグ戦につなげ、勝ち点3を手にしたい試合だ。

以上

2005.11.11 Reported by 江藤高志
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